「流域探検隊うじたわら」について。
はじめまして。「流域探検隊うじたわら」言い出しっぺのヤギノリです。
京都府 宇治田原町 在住のアルモンデザイナーです。
「アルモンデザイン」については、のちほどお話しますね。
まず「流域」について簡単に説明すると・・・
地上に降った雨は、高いところから、低いところへ流れます。水は地中にしみこんだり、水路を通ったりして川にそそぎこみます。地上に降った雨や雪解け水が川に流れこむ範囲のことを「流域」といいます。
お隣の「流域」と分かれるところを「分水界」と言って、山の尾根がそれにあたります。分水界で区切られる範囲は「流域面積」ではかります。
(➡「流域地図」を作られた、YAMMAPさんの図がわかりやすいです。)
なので、川や川のそばだけでなく、雨が降るところはどこも、どこかの「流域」です。
たとえば、わたしは宇治川の支流、田原川の流域の住人です。田原川の流域面積は38㎞²(←京都府のデータより)です。
わたしたちは「宇治田原の山を源流とする流域」を探検していく、集まりです。
宇治田原は、淀川水系、宇治川・瀬田川 流域に位置する町です。
トップ画像を見ていただくと、濃い緑色をしているハート形をしたところがありますが、そこが宇治田原です。この中に水色で血管のように描かれている線がありますが、これは川です。深緑のハート形の中には、たくさんの川の始まり(源流)がありますね。
町の面積の76%を山が占める宇治田原には、宇治川や瀬田川につながる田原川や奥山田川などの源流の山々があります。
わたしが「流域」を一つの地域としてまるっと考えることに興味を持ったのは、宇治田原の山で山仕事のお手伝いをしたことがきっかけでした。
山にはダムのような機能があって、山が元気だと、雨水をしっかり蓄えてくれて、晴れの日に少しずつ出してくれます。
もしも山が水を蓄えてくれなかったら、水は雨の日に一気に流れてしまいます。最近は、線状降水帯で狭いエリアに集中的に大雨が降ることも目立って起きているので、ますます山の大事さを感じます。
山仕事は、大切な働きをしてくれている山に元気でいてもらうための大事な仕事です。そんな山仕事を、もっと宇治川流域で流行らせたい!
源流の町、宇治田原の山で山仕事を「アルモンデザイン」したい!と思ったのがはじまりでした。
「流域探検隊うじたわら」では、源流のまち宇治田原を探検しながら、地域の中で余っていて放置されていがちな「あるもん」(←関西弁です。音程はド・ド・ミ・ド)を見つけて活用します。
そうすることで、宇治川流域内の自給率がUPすればいいなーと思っています。
地域の中でお金やモノがぐるぐる回ることで、顔が見える近くの、あの人やこの人がハッピーになります。そして、遠くからものを運ぶのを少し減らすこともでき、CO2の削減になるのでは?と思うからです。
また、わたしたちは流域探検しながら地域内の危険個所もチェックしていきます。洪水などの災害の、防災・減災につながるような、自治力UPもできたらなーと考えています。
活動について、具体的にはこんなことがしたいです。
【あるもん探し】
「本当に不要なものか?」「何かと掛け合わせてみる」「既成概念を打ち払い分解してみる」という、色メガネをかけながら探すコト。
源流の山に登る。大地の凸凹を感じながら歩き、その場所にある植物や動物の様子を観察する。
ゴミ拾いをしながら、宇治田原町内の山を源流とする川をたどって歩く。
過去の地形や昔の暮らしの様子を地名などから想像しながら歩く。
年長者の方々に山や川で遊んだ思い出をインタビューする。
地域の昔話『こんな話あってんな』(宇治田原町社会福祉協議会 発行)を読み、そのお話の場所に行ってみる。
ハザードマップに記されている場所の様子を見に行く。
【あるもん活用】
ひと手間や工夫を加えることでの価値の創造。「あるもん」だから気兼ねなくトライ&エラーできるものづくり体験の場や、川や山での遊びの場づくりなど、企画したいイベントあれこれ。
山仕事を筋トレとして楽しむ。
発見した「あるもん」のかけ合わせを実際に試してみる。
「あるもん」を、従来の使い方や活用法とは違うやり方で使ってみる。
今の所有者には不要なものを、必要とする流域内の誰かにつなげていく。
子どもたちが、自然に触れ合ったり、ものを作る手を育めるようなワークショップを行う。
流域を意識した、オリジナルの「流域ハザードマップ」を作る。
今時点ではこんなことを考えています。
長文を最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
探検を楽しみながら、ぼちぼち活動していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「流域探検隊うじたわら」へのお問合せは、
E:mail: r.t.ujitawara♡gmail.com (♡➡@)までお送りください。
ご返信に数日かかる場合がございます。
お含みおきいただけると幸いです。
【参考】
・岸 由二 著『流域地図の作り方』筑摩書房(2013年)
・瀧 健太郎 監修 『流域治水って何だろう? 人と自然の力で気候変動に対応しよう』PHP研究所(2023年)
・富山 和子 著『川は生きている』 講談社(1994年)
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