「失敗するのが当たり前。だって人間だもの」
『遊星からの物体X』(1982)
☆監督
ジョン・カーペンター
☆出演
カート・ラッセル
A・ウィルフォード・ブリムリー
ドナルド・モファット
キース・ディヴィッド
☆感想
今や社会派映画やコメディ映画と幅広く活躍するカート・ラッセルの演技も見どころの1つ。
僕が演技のことを言うのもあれだけど、作品の中で"人間なのか人間の殻を纏った物体なのか"を選別するシーン等、シリアスな場面が多く俳優達の演技には圧巻だった。
何を理屈として人間と定義付けるのかを問われた作品で、"誰がエイリアンで、誰が人間なのか"終始そんな事を考えながら、何も外見的な変化が無いだけで、人間を操作したいるDNAは地球外生物かもしれない。
だって人間だ!って言える証拠って?
ロボットと人間の違いは?
エイリアンと人間の違いは?
本作ではその物体は熱に弱く反応するが、僕達は特にそういう反応を見せることは無い。
結局DNAが人間という殻を利用しているだけ。
僕たちは"人間"ってカテゴライズして、あたかも地球を自分たちのものかのように言うけど、人間が進化したのって地球の生まれたずっと後なわけで、そもそもの人間の種の起源かエイリアンなんじゃないか。
とそんな哲学的な妄想をしながら…。
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