ぽんぽんがぺいんぺいんなときにぽんぽんをぽんぽんされると一瞬で心が闇に呑まれ全てが憎悪の対象になるので注意
ところで腹痛になったことはありますか?
腹痛は私が世の中を憎む原因、第三位に長年居座り続けている忌み痛(いみつう)です。四位は口内炎です。
遠い昔から人々を苦しめており、現代においても数人に一人くらいの割合で悩まされていると聞きます。「胃が耐えられないくらいイーってなる」が「痛い」という言葉の由来になったとも言われているそうですが、私はこれを私の考えたデタラメだと思っています。
ご存知の方も多いと思いますが、腹痛は空気を読みません。移動している時、誰かと話している時、テレビを見ている時、家を出ようとしている時、部屋で一人で踊っている時、散歩していたら迷子になった時……等々、こちらの都合などお構いなしに胃腸は暴れ狂います。
しかしヤツらも退っ引きならない事情があって痛みを発し、私達に異変をアピールをしているワケですから邪険にはできません。
私の場合、小学生の頃はこいつらのせいで社会的立場を失いかけましたが、それでも知らないフリをしてしまった方が社会的に終わります。というかそもそも生理現象を理由に言われ無き中傷を浴びせる方がおかしいのです。電子ジャーに封印される前にやめましょう。
そうでなくとも健康に良くないので、緊急時を除いて、痛みとは真摯に向き合うべきだと私は考えます。
とはいえ、どうしようも無いタイミングというのは往々にしてございます。
時間的拘束が比較的緩くなった今の私でさえ「どうして今なんだ」と世界を恨み、冷や汗が滲む額で何食わぬ顔を作ってやり過ごしたことが多々あります。
そんな時、どうすれば良いのでしょうか。
結論から申し上げますと、どうしようもありません。耐え忍ぶ、もしくはのたうち回ってでも必要な対応をとらせてもらうしかないのです。
例えばあなたが膝を擦り剥いてしまったとします。その時はまず流水で傷口を洗浄、必要に応じて消毒、最後に絆創膏を貼って処置をするでしょう。
しかしこれを行わず、傷を剥き出しで放置していると当然痛いままですし、治りも遅いです。腹痛をやり過ごそうとするのは、これに等しい行いなのです。原因を放置したまま痛みが治まることを祈るのは無理があると思いませんか? 根性論のほとんどが否定を通り越して過剰なまでの罵詈雑言の対象となる昨今、これだけ例外とするのもおかしな話です。
腹痛には種類があるので、原因を取り除くことが難しいこともあるかもしれません。その場合は寝ましょう。もしくは病院に行きましょう。そんな状態で何かするべきではありませんし、させるべきではありません。
お腹が痛いときは速やかに対処しなれけばなりませんし、周囲も可能な範囲でそれを許容すべきだと思います。たかが腹痛なんて言うヤツがいたらいっぱいお腹が痛くなるよう呪いをかけてやるしかありません。
かといって、腹痛であらゆることが許されるワケではありません。許容してもらう分だけ何かを返すことを怠れば、自分が腹痛に抱く感情と同じものを、周囲から自分に向けられてしまうことを忘れないよう心掛けましょう。
お腹が身体というチームの一員であるように、あなたもあなたが属する組織の一員です。あなたの腹痛は組織の腹痛なのです。
痛みは体の異変を伝える大事な信号です。私が知る限り、痛みを感じないことを強みにしている人は大体そこを逆手に取られて負けています。
そう思えば今日も懸命に痛みを伝えてくれるこやつらも、どこか健気に思えるのではないでしょうか。
私は「他に方法無い?」と思います。
表題については書いてある通りです。
気遣う時はぽんぽんではなく、撫でましょう。正面から見て反時計回りに撫でると気が楽になります。
この話題をこれ以上続けると余計なことを思い出しそうなので、少し短いですが終わらせていただきます。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。皆様の健康を心よりお祈り申し上げます。