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雨を見たかい
「雨が降る日に思うこと」というテーマをいただいた。
僕は雨降りの日って結構好き。今日は洗濯できないなあとか思うことはあるけれど、家で雨の音を聞いてると、外界から閉ざされてる感じがして心が落ち着く。まあ、低気圧にやられるときもあるんだけど、それはだいたい降る前だから。降っちゃえばこっちのもん。
出かけてて雨が降り出しても特になんとも思わないというか、「あらあら」って感じ。傘は折り畳み傘1本だけしか持ってないから、それがないとアウツなんだけど。でも基本、あんまり傘はささない。小雨程度だったらそのままチャリにも乗るし。
なんかねー、雨が降った程度でせかせかしたくないんだよね。コンビニに駆け込んでビニール傘買ったり、タクシー捕まえて急いで帰ったり、そういうのがあんまり好きじゃない。
そう、とにかく、心を乱されたくないし、乱したくない。すべては行雲流水。なるようにしかならない。だから常に余裕を持っていたいんだけど、なかなかそれがむつかしい。余裕無いもんなあ。
話がそれた。雨の日の話ね。
雨というと思い出すのが、もう何年前になるだろ。昔、高校の後輩の女の子とよく遊んでたときがあって、ちょうどいまくらいの季節に鎌倉の長谷寺に紫陽花を見に行ったのを思い出す。その子が鎌倉に行く電車の中でガイドブックみたいなやつ、じゃらんだかなんだかの。あれを熱心に見て、僕にも見せてきて一緒になってルートを考えたりとか。不思議な子だったけど楽しかった。
その子とはふっと連絡が取れなくなったんだけど、なんだろ、思い出してちょっとノスタルジックになるとか、そういうんじゃなくて、なんかフラットな気持ちで思い出す。そういう、フラットな気持ちで思い出す女の子が結構いる。みんな連絡は取れないんだけど、特に会いたいとも思わないし、ふと、元気にしてるかなーと思い出すだけ。
雨の降る日はいろいろなことを思い出す。
前はネガティブな気持ちになるようなことだったけど、今はなんやかんや楽しかったなあ、みたいな感じ。
「雨の日と月曜日はブルーになる」とカーペンターズが歌ってたけど、僕はむしろその曲(「Rainy Days And Mondays」)を流しながら掃除をしたりしてる。あれかな、結婚式で「愛はかげろうのように」を流すようなもんかな?違うか。
いろいろあって思ったのが、ネガティブをポジティブに変えるんじゃなくて、ネガティブをネガティブとして受け入れる。たとえば雨。「うわっ、雨かよ!」でもなく「やった!雨だ!」でもなく(これはあんまりいないと思うけど)、「あ、雨か」みたいな感じ。ネガティブが当たり前というか、それが基準。だから先にも書いたけど、雨でせかせかしたくないし、する必要がない。
「死にてぇ」っていう気持ちも「そっか、死にたいんだね」って俯瞰で見てる自分が受け入れる。(メタ認知) そうすると気力が湧いたときにものすごい幸福感がある。ネガティブを基準にしてるから、元気なときが特別な日になるわけで。そうすると日々のありがたさが身にしみる。
僕の根本には上記のような、「幸福とはできる限り苦痛の少ない状態のこと」というのがあるから、雨も雨でそれはそれだし、晴れで暑くてもそれはそれだし。
ただまあ、雨の日は落ち着いて考え事ができる。読書したりね。あるいは昔のことを思い出してみたり。そうやってのんびりできるのが雨の日のいいところかなと思う。誰かに誘われても「雨だし……」って断れるし。
ばーっと書いてみたけど、「雨の日に思うこと」はだいたい思い出だねえ。大変だったり辛かったのも含めて、いまは全部いい思い出。
あとちょっと詩人になりたくなる笑