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舞台『刀剣乱舞』心伝 つけたり奇譚の走馬灯 感想
空より高い夢に、大海原より広い愛を込めて。
⚠️長い
⚠️ネタバレ🈶
⚠️お手柔らかに
どうもこんにちは、さがみです。久しぶりになりましたが、感想をしたためたので放出します。
□ さがみさんと刀剣乱舞
さがみさんの𝐎𝐡,𝐒𝐮𝐧𝐧𝐲! 𝐖𝐨𝐰, 𝐒𝐮𝐦𝐦𝐞𝐫!(お審神者様)デビューは2020年。凌さんの天伝出演が決まった時です。その時は加州清光というキャラクターが誰なのかすら知りませんでした。まずはゲーム、初期刀を歌仙兼定にして始めました。cv.石川界人さんだったので。加州清光じゃないんかい。現在はLv.97くらいで止まっています。ステとミュは円盤貸していただいたりサブスクで観たりでなんとか。ステは天伝から現地。禺伝とまんば単騎は観てないです。ミュは天狼傅再演のライビュに行って、らぶフェス2022だけ現地に行きました。アニメは、活劇と花丸は観ました。廻はまだ観ていないので早く観たいです。無双は染チャンネルの実況動画くらしいか知識がないです。私がRPGゲームをプレイすると必ず敵が背後にいるので、今後も見る専だと思います。
そんなこんなで履修の結果、堀川国広の原作厨(原案厨?)になりました。加州清光じゃないんかい。また、履修を機に、刀剣を見に博物館に足を運ぶようにもなりました。個人的には刀よりも鍔が好きで、博物館に行くと鍔を眺める時間の方が正直長いです。
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□ ストーリーについて
まず、慶応甲府の特命調査が展開や回想を丁寧に舞台上で再現されていてすごい。そこに織り交ぜられた新撰組のお話に、毎公演新鮮な気持ちで泣いて胸がいっぱいになって劇場を出ています。
新撰組の物語、強い…!
「大海原は知らずとも、空の高さは知っている」
近藤さんの言う空の高さって、夢への到達点の高さのことなのかなーと。高い空を目指す近藤さんの背中を追いかけて、新撰組の隊士たちみんなが〝近藤勇に武士としての死に場所を与える〟という一つの大きな夢を抱えて生き抜く姿が切なくて熱くて。そんな新撰組の隊士をかつての主に持つ刀剣男士たちが対峙するシーンもカッコイイです。
そして、実はサブタイトル解禁前に「今回のタイトルって愛伝(めでん)かも~💖💖」って思っていたので、こんなに愛と夢がテーマのお話になっていて嬉しいです。
特に、調査を終えた後の流れが好き。則宗から評定を聞くとき、序盤の顕現ボイスのときと同じ立ち位置にみんないるのもなんか好き。その後、安定が「ひと言だけ言いたかった!」って強気で則宗に物申すのは、沖田くんに大事にされてなかったわけじゃなくてちゃんと愛されてたことを知ったからかもしれないなーと思います。強さとは、愛。
その後の清光と安定の会話のやりとりも、自分たちが沖田くんに愛されていたことを知ったうえで「愛はいろいろで、一言では言い表せないから考え続けなければならない」という結論に至るのがいい。それが過去との向き合い方であり、今後の指針のようなもの(極になるための?)なのかなーと思います。則宗の「だから坊主、考えるんだ」というアドバイスは、とても的確。
そして最後のセリフのお芝居にいつも泣いています。愛さずにはいられないね。私自身もちゃんと自分の本丸に帰って清光のことを大事にしなきゃなーと思いました。
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□ 演出について
フォロワーさんとの話の中で気づきを得たのが、維伝と天伝が上手く掛け合わさった演出だよねーってことです。出陣の時代が近いからかなって話になりました。セットが左右に動くのは維伝らしさがあるし、殺陣のときにSupported by くら寿司したり板(ジャンプ台?)を使ったりするのは天伝らしさがある。座席はSupported by くら寿司しませんが。人力の大回転殺陣にはさすがに驚きました。そして殺陣のときの歌、局❗️中❗️法度❗️が超楽しい。則宗さんは大回転免除なのも面白くて好きです。
照明に関しては今回は大丈夫でした。綺伝のそんなに好きじゃなかった照明が漆黒天にそのまま使われてて怒っていた経験があるので…(◜ᴗ◝ )ただ、座る席によっては直射で眩しすぎて舞台上が見えないシーンがいくつかありました。
特に好きな照明は、沖田くんと清光と安定の最後の戦いの時に横から入る光です。甲陽鎮撫隊壱番隊隊長、沖田総司!ヒュッ チャキン👈🏻ここのチャキンの光(伝わらない) この時、清光が右手を上に掲げる構えで安定が両手持ちで下に構えるスタンダードな構えをしていて、シ、シンメ~~~~❗️になります。
□ 登場人物について
◎山南敬助
全てはここから始まった(?)この人も近藤さんにバカデカ感情抱えてた。常に穏やかな顔をしているのに、「近藤勇の最期がそんな哀れなものであってはならない」のセリフのときの苦しい表情が刺さる。
◎藤堂平助
セリフがめちゃくちゃ聞き取りやすい。もののけ姫の犬神様みたいで。👈お前にサンを救えるか?👈我ら甲陽鎮撫隊を止めることが出来るか?🆗
どうしても私のイメージする藤堂平助って明るくて真っ直ぐな薄ミュの藤堂平助なんですが、刀ステの藤堂平助は血の気が多くて殺陣がキレッキレで強強でした。時間遡行軍に取り憑かれるときの身体の動きも好きです。
◎永倉新八
油小路事件の平助への声掛けや清光たちと話し合いするシーンから、面倒見が良さそうなお兄さんの印象を受けました。清光とガン飛ばし合うシーンが好き。
◎原田左之助
「甲陽鎮撫隊十番隊隊長、原田左之助!」のときの槍の振り方いつもビビります。槍が長くて怖い。谷三十郎のことを「お師さん」って呼ぶのが好き。
◎谷三十郎
存在感……!松原忠司と同様、史実では既に亡くなっているはずのに最後まで隊長格として残ってたのは、左之助と槍コンビを組ませたかったからなのかな。
◉ 堀川国広
維伝の時はみんなから可愛がられてるイメージが強かったのですが、今回は兼さんの相方として対等な印象を受けました。清光にとっての「国広」は山姥切国広だけど、兼さんにとっての「国広」は堀川国広なの、すごくいい。土方さんにこのことを教えたらひょっとしたら死なないで済むかも…の回想のシーンで兼さんにダメだダメだ!と言われたときに複雑な表情をして捌けていくのが辛いね。
脇差らしい描写も多かったです。迅衝隊のシーンで真っ先に走りこんできて登場したり、情報収集や会話の補足をしてくれたり、殺陣では身のこなしが軽くて小回りが効いていてよかったです。藤堂平助の走馬灯で御陵衛士の粛正について安定が清光の代わりに意見を申してるときや、兼さんが禁令を述べているときにウンウン頷きながら見守ってるのも好きです。
◉和泉守兼定
「姑息なやり口だぜ!気に入らねえなあ!」「いいやり方じゃねえなあ!」「あの人がそこにいると分かってんのにこそこそ逃げ回るなんざ…」👈曲がったことが大嫌いなことに一貫性があって好ポイントです。OPで照明が当たってないシーンの芝居と、自分のターンが終わったあとに1体斬って下手側に捌けていくのが好きです。あと、宴会のシーンの二度見(?)も「どうでい❗️」も一気飲みも毎度大笑いしています。
私が気づくのが遅いんですが、堀川くんも兼さんも「闇討ち暗殺お手のもの❗️」「斬って殺すはお手のもの❗️」お手のものコンビなんですね。元気が出ます。
◎土方歳三
カッケェ。近藤さんと「トシ」「かっちゃん」と呼び合える距離感なのは新撰組の中でも唯一。近藤さんとの絶対的信頼関係があるがゆえに厳しいことも言えるのかなーと。
「実用性一辺倒じゃあ華がねえ、見た目だけじゃあ話にならねえ」ってセリフ回しがあまりにも聞き覚えがあって「兼さん?!いや、兼さんの持ち主は土方さんだから土方さん!土方さん?!」になりました。
◉ 長曽祢虎徹
もう1人の松田さん。某年末の明治座シリーズ以外では初めて拝見しました。長曽祢さん、すごく大人な印象。安定が何かあるごとに後ろにいる長曽祢さんをチラチラ振り返って頼ろうとするのも分かる。
毎公演お芝居の変化が顕著だなーと感じるシーンは近藤勇にとどめを刺すシーン。近藤さんの名前を呼ぶとき、渾身の一撃のように覚悟を決めて声を張る回もあれば、葛藤してるような声を出す回もあります。そのあと続く「俺は………」の流れまでが毎公演違った重みがあって最高です。
◎近藤勇
ならず者集団(堀川くんの言葉を借りれば烏合の衆)をまとめあげる人間のデカさってすごいんだなぁと...。
印象に残っているのは、長曽祢さんと近藤さんが刃を交えたときに「俺は贋作だ」という長曽祢さんに対して「お前は俺の夢だ」と返すシーン。百姓の出身ながら武士よりも武士らしくあろうとする近藤勇と、贋作ながら本物よりも本物らしくあろうとする長曽祢虎徹。真価を認められるために奔走し続ける姿はどこか通ずるものがあるなーと。
新撰組の隊士たちの走馬灯に入る時は当時の風貌なのに、近藤さんだけはとどめを刺されたままの姿。瀕死の状態で、当時交わしたであろう言葉を交わす。あれはマジモンの走馬灯(?)だと思います。走馬灯見たことないけど。
◉ 孫六兼元
すなしゅ、クックパッドライブ中に停電してインスタのストーリーで真っ暗闇で謝罪していたのが記憶に新しいです。誰かにすなしゅの話をする度にこの話をしています。
孫六さん、弊本丸にいないので個人的に解像度激低なのですが、リズム感の良いセリフが多くてリズム感厨には刺さりました。うらやましかったです。そのリズム感があるならラッパーとか目指した方がいい。あと、兼さんが禁令を述べるときの真顔ファイティングポーズだったり、「俺たちの強さは、愛か」のノリだったりと、意外とお茶目で面白い。斎藤さんとの対峙では、迷いが見える芝居が印象的でした。本当に太刀筋に迷いが見える。あと、殺陣が1番好戦的!人斬りの刀らしさがある。見てて気持ちがいいです👈サイコパス感想
◎斎藤一
今回のワタナベ枠いけぴー。見る度声デカくなってない?気のせい?(はい)
「語るなら、刀で」斎藤一らしいセリフですごく好き。孫六と同じ構えで一騎討ちするシーンが好きです。これは沖田くんと清光の三段突きにも言えるけど、元主とその刀が同じ構えをすることに私はとても弱いです。无伝で秀頼様が自害するシーンの抜刀でも泣いていた人なので…
寡黙ながら近藤さんを慕う忠実さも見える。「ですがァ!」👈私も上司に反論するときに使いたいです。(使わない)
◉ 一文字則宗
歌わないみりんさんを見るのは初めてでした。声と喋り方がゲームそのままですごい。
物語上でしか使われなかったはずの刀。「愛に果てはないが、物語も命も永遠ではない」というセリフは則宗自身のことを指してるよなーと感じました。改変された歴史の中であっても沖田くんに使われたことによって幸せだったのかなと思う反面、物語の中でしか沖田総司を知らない辛さがあるのかなと思います。僕は、少し、泣く。
◉ 加州清光
前置きからお察しのとおり、私は加州清光のキャラ厨ではないのですが、凌さんが演じるキャラクター厨です(?) 初日に「西暦2205年~」のナレーションを聴いた時、涙がこぼれました。
凌さんのお芝居の細かさが大好き!どちらかに重心をかけた立ち姿、身なりを気にするところはもちろん、則宗に対してはあからさまに刺々しい態度をとるところ、加納鷲雄から沖田くんの名前を聞いてそれまでいじっていた髪を放すところ、藤堂平助の走馬灯で粛清の話をしている際に視線の先に沖田くんを入れているところ、着ている浅葱のだんだらを見つめるところ、沖田くんに手を掬い取られて離れたあとそのまま拳にするところ(伝わらない)、、、挙げたらキリがありません。加納鷲雄からやけに戦況に詳しいなと感心された時の「こう見えて戦いには慣れてるもんで」のセリフ回しも好き!👈キリがないっつってんだから切り上げろ
殺陣の気迫もすごい。ソロ殺陣で障子を開けて入ってくるときの目が好きです。そして、凌さんの殺陣は役ごとにカスタマイズされていると感じているのですが、今回だと敵を斬った後に返り血を浴びないように手で顔を覆うような仕草が入るのが常に身なりを気にしている加州清光らしいなーと思っています。余談ですが、通路席に座ったとき、清光が客席を走り抜けるときの風が強かったです。
沖田くんの走馬灯の中で、あの日の池田屋で「私のせいで新撰組が終わってしまった」と後悔する沖田くんに対して何も言えずただただボロボロ泣いているシーンには息が詰まります。池田屋での戦いで使用していた加州清光(刀のすがた)は刀の先が折れて修復不可能になったと聞きます。喀血して戦えなくなった沖田くんと、折れて戦えなくなった清光。重なる部分があったから何も言えなかったんじゃないかなーって。「違う!そうじゃない!」と強く否定してくれる安定がいてくれてよかった。
パンフの中で、凌さんが天伝のアンサーについても触れていました。天伝で「生きるってのはそれだけで立派な戦だ」と家康に語る清光。心伝で「生きるために戦います」と清光に語る沖田くん。死ぬために戦うのではなく、戦のために死ぬのでもない。生きることにフォーカスしている点が、途中で戦線を離脱することになった沖田くんとその刀らしい考え方だなーと思いました。実はこの辺深く解釈出来ていないのでまだまだ考えていきたいです。
EDの踊りも抜け感があってかわいい。舞台上から捌ける最後までかわいい。
◉ 大和守安定
植田圭輔さんには頭が上がりません。背中を預け合っているんですね、この令和に………(なに?)
清光が自分の身なり以外のことは割とテキトー(?)だから安定が真面目にフォローするバランス。殺陣になると気分を切り替えて殺気立つのがゲームそのままでカッコイイ。可愛さは、強さ。
清光との掛け合いが毎公演違って面白いです。安定がべっしょべしょに泣くから、清光も感化されて湿っぽくなってる日もあったり、逆にすごく大人びて見える日もあったり、これだからナマモノは~~❗️と思います。
◎沖田総司
ありがとうね…………植田圭輔さんと松田凌さんが演じる刀を扱える人間は限られている(ちなみに私は安西慎太郎さんを推薦していた)(?)と思っていたので、早乙女友貴さんでよかった。殺陣が綺麗で速くて強くて、内面の脆さ繊細さも兼ね備える、理想の沖田総司でした。
近藤さんの命令であれば誰でも斬る、土方さんを斬ったときは私を斬ってくださいのスタンス、これだけで沖田くんと近藤さん、沖田くんと土方さんの関係性が見えるなーと思いました。
谷三十郎と原田左之助の走馬灯のシーンでの「私たちは戦うことでしか己を証明できないのですから」という、戦場を渇望するようなセリフも印象に残っています。「生きるために戦います」というセリフと重ねれば、生きること = 戦うこと = 己の存在意義を示すことになるんじゃないかなーと。
OPと作中の舞も好きです、美しい。義伝で拡樹さんの三日月が舞うシーンが好きだったので刀ステで舞が観れて嬉しかった。
□ 舞台『刀剣乱舞』シリーズについて
ここからは完全な私の考察ですが、上手くまとまっていません。
「もしかしたら俺も安定も、本丸のみんなも、誰かがつけ加えたかった物語かもしれない」
やっぱり「つけたり」がポイントなんじゃないかと思いました。天伝で、刀ステの世界線は諸説の介在を一切許さない印象を受けたのですが、「つけたり」であれば顕現出来るのかなーと。今回の一文字則宗みたいに。人々に愛されて語り継がれる逸話 = 物語が刀剣男士を刀剣男士たるものにしているということが、この舞台刀剣乱舞シリーズの核心な気がします。だからこそ、終盤で清光と安定が刀帳のセリフ、つまり自分自身の「物語」について語って笑い合うシーンが好きです。それぞれの物語と向き合わせてるここの主、侮れん。
安定のまんばノルマもありました🤚🏻物語をおくれ…まんばノルマってまだ続くのかな…
□ おわりに
長くなってしまいました。私は新撰組に特段詳しい訳でもないのですが、私が出会いたかった新撰組の物語でした。観ることが出来てよかった。まだまだ夢の途中だとおっしゃっていたので、全公演が愛に溢れた公演になりますように❗️
最後までお目通しいただきありがとうございました。
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さがみ