【感想】シャニアニ2nd Season先行上映第ニ章を観に行きました【#シャニアニネタバレ感想】
それが出来るなら最初からやれ。
こんばんは! なんか長く待った気がします。ミリアニのときも一ヶ月以上待ってから先行上映の続きを見ては居たものの、今回はほぼニヶ月近い間が空いておりましたからね。
というわけで見に行ってきましたシャニアニ2ndSeason先行上映第二章。なんか長すぎるので今後は「2-2」と略していきます。なんか水中ステージみたいな趣がある略称になりましたね。自分で言っとるんやろが。
この間に僕はニ個目のTwitterアカウントの凍結が発生したわけですが僕は元気です。こんな感想を書いてるから目を付けられてるのかもしれない。陰謀論に手を出したらおしまいだよ。
暫くはTwitterをのんびり動かす予定でやっていきます。本格的に動くようになったら告知しますのでその時はどうぞ宜しくお願いします。
まぁそんな話は置いておいて。
今回は土曜日がお仕事だったのもあり、貴重な日曜日を消費しての視聴になったわけですが、見た上での感想を色々述べていきたいなと思います。
もし宜しければお付き合い下さい。
1.全体の総括
なんかめっちゃ面白かったんだけどこれほんとにシャニアニ?
いやすごい失礼な入りで申し訳ないです。
でも今回良かったですね。全体的に「見たいもんはきっちり見れた」という印象がある。演出面も徐々に強化されているのが伝わってくるのも含め、今までやってきた事がようやく実を結んだかな、という感じです。
ただ今回の話に関しては、シャニマスユーザーなら完全に既読のシナリオ。
予告で想定されていた通り、ノクチル加入コミュの「天塵」、アンティーカの「ファン感謝祭」、アルストロメリアの「薄桃色にこんがらがって」をという、押しも押されぬ名作コミュをもとに17話、19話、20話が描かれておりました。
多分本来は5話、7話、8話というふうに数えるべきなんでしょうけど、
僕的には1st Seasonと2nd Seasonがほぼ地続きと言うか分割2クールとして
認識しているためこのように表現させて頂きます。
5話(17話)、6話(18話)、7話(19話)、8話(20話)として本文を書いてます。
めんどくせえオタクの言い訳すぎるだろ。
逆に言えば何もモチーフ無しで作ったのは18話だけになります。この話だけは正直そんなに面白くなかったです(
ただ、全体を通して一番の見所がここにあったとは思いまして。17話でノクチルが283プロでデビューライブを開いた物語が演じられたわけですが、そこでノクチルがめちゃくちゃにやらかしたので全員しっかり干されてました。しょうがないね。
そんな中でプロデューサーとやり取りをして、283プロが今後控えているツアーライブとアルバム作成に向けて動き出すかどうかをリーダーである透が考えるのですが、その時に事務所入口で真乃と出会い、屋上で語らうシーンがあるわけです。
ここのシーンがなんというか…凄く良くてですね。
浅倉透は何も考えてないように見えて割と周りが自分達をどう見てるかを敏感に察知していて、その中で出来るだけ自分にとって大事なものを守ろうという傾向があります。そんな彼女にとってまだアイドルがそこまで本腰をいれるものではなく、同時に周りに認められてるわけでもない、というのに自覚的だったわけで、それが「アイドルって頑張らないとダメ?」という真乃への問いに現れたわけだと思うんですよね。
それに対する「頑張らないといけないわけじゃないけど、私は頑張ったら嬉しいことがあったから、また頑張りたい」という返答が凄く真乃らしい。
櫻木真乃は口下手でコミュニケーションが若干苦手な所がありますが、あくまで積極的でなく即座の反応ができないというだけで、物事をしっかり考えて返答をする分には自分なりの「信念」をしっかり吐き出すことが出来る子です。そこに「嘘」の介入の余地はなく、自分の思いを不器用ながら実直に伝える、という態度は誰に対してもまっすぐ伝わり、相手の心を強く動かします。本編の越境コミュにおいても櫻木語録が人に影響を与えた例は枚挙に暇がありません。
あの緋田美琴に「愛」という概念の種を植え付けた功績、間違いなくシャニマス史に残るものだと思ってる。
何にしても真乃の言葉を聞き、透はアイドルをやる、という行為に対する力強い想いの芽生えを感じたのだと思います。光の差し込む曇り空を「曇り」ではなく「晴れ」だと言い換えたのは、実際に見る景色がそうだっただけだから、というわけではありますまい。
18話はノクチルがどういう形でアイドルを改めて目指すか、という物語に終止しましたがまぁノクチルはともかくそれ以外を描いてるシーンが全体的に面白くなかったのはさておいて、今後につながる物語として一つ石を投じたのかな、という風に認識しました。この種が第三章で花を咲かせるところを楽しみにしています。
そんでもって残りの3話に関しては先も申し上げた通り、面白さが既に保証されているんですよね…だからまあ、映像化したらそりゃ面白くなるよな、としか言いようがない。
でもちゃんと映像化して面白かったのはそれだけで満足度が高いものです。多少ダイジェスト感は出ていましたが、必要な部分はきっちり押さえていたかな、という印象。
元がビジュアルノベル形式の作品であるため動きや位置関係を中々想像しづらい媒体なのもあってか、実際に動きがついてそれに会話が追いつくように描かれると見える印象がだいぶ変わる、というのも感じましたね。
個人的に感じたところなんですけど、天塵が凄い見やすくなっていました。
ノクチル、enza版においては結構「間」を多用する文章表現をしがちなんですよね。あと透のセリフも単語一つ一つで文章を区切りがちなので、流し見すると全然頭に入ってきません。流し見しないでちゃんと見ろと言われればそれまでかもしれませんが。
それをアニメ的なテンポでちゃんと一つの文章として喋ってくれるため、会話の流れがスムーズに頭に入ってきます。そういうのがかなり印象としてプラスだったなあという気持ち。「誰」を相手に「どういう気持ち」で喋っているのか、というのがアニメ化によってかなり視覚化されたのは元々面白いコミュに対しても良い結果だったんじゃないかなと思います。
アニメ化で浅倉透はかなりプラスの表現を貰ったんじゃないかなと思います。初見中々とっつきにくさあると思ってるんですけど、それを感じさせなかったなと。
いかんせん既存コミュが面白いというのは余りにもファン向けすぎないかとは思ったものの、そもそも元々の出来が良いからこそアニメ化にも耐えうるということを考えるとこの場でこのカードを切った事自体はかなり良かったのかなと思います。第三章もどうやら既存コミュから引っ張ってきたものが見れそうなので今から楽しみですね。
あとEDが凄く良くなってましたね! 正確には19~20話が良かったですねなんですが。今までマジで聞いたこと無かったので今回のアニメ用の新曲でしょうか。僕が知らないだけだったら申し訳有りません。
何と言うか…黒枠でインストだけ流すのが本当に面白いと思ってやってるんだと思ってたんですけど、そんなことはなかったようです。この時のために溜めに溜めたんだな、という印象。ED後の彼女達がキチンと描かれながら新曲でしんみりしていく感じがすごく心に沁みました。それを最初からやってくれてりゃあなあ…
あと遂にクソダササブタイトルくんが進化しました。
マジでこれだけで感動するようになってる。頭がどうかしている。
2.だからこそ気になるところ
なんでこれ最初から出来なかったの…?
いやまあ…僕も出来ることなら最初からしっかりオリジナルなストーリーでちゃんと面白いシャニアニが見たかったのはそうなんだけど、それはそれとして映像化して既存コミュが面白いってのを見せつけられるとね…こういう風に言いたくなってしまうというかね…
というかこれイルミネの既存コミュ引っ張ってくる時間ありますかね。イルミネPとしてはそれがひたすらに不安です。
全体的に真乃を主人公として描こうというところは凄く嬉しいんだけど、それはそれとして他のユニットに比べても灯織とめぐるの添え物感がすごいんだよな…
他のユニットは個別コミュを1話かけてしっかり描かれている分、全員にそれなりに出番がある感じが映るので余計にイルミネの添え物感がすごい。他のユニットも大概「センターと他」みたいな描かれ方してるんだけども。
その中でもアルストロメリアとストレイライトはだいぶちゃんと3人それぞれが個性が出るように描かれてる気がします。やっぱ人数が少ないとそれだけやりやすいというのは有りそう。
そんでまあ、既存コミュについての話なんですけども。
上述した「元々面白いコミュを映像化したら面白い」は全く持って嘘じゃないんですけど、それはそれとして「ここカットしたらダメじゃない!?」みたいなシーンも有りました。
天塵のラストです。
天塵は「ムカつくネットテレビ局に対して普通はやらないアウトローな反撃をしたらめちゃくちゃ干された」というノクチルをノクチルたらしめるエピソードなんですけど、その最後に「お情けで浜辺で開催される街行事に参加する」というくだりがあります。結局デビューしたばかりの知名度のないノクチルたちはロクに見てもらえないまま終わるんですけど、「それでも私達なりにやっていくか」という反逆として、最後に衣装姿のまま夏の海に飛び込み、自分達より輝く空の花火に向かって声を上げるというめちゃくちゃ美しいワンシーンがあります。
まさに「あの花のように」という想いを抱く、ノクチルがここからスタートするに相応しいシーンなんですけど、この辺全カットです。
いやまあ想定はしてたよ!? だってそもそも天塵って夏の話なのに作中でハロウィンライブ終わってるもんな! 秋に海飛び込んでらんないもんな!解りますけどね! 解るけど!!!!!! いいのかよ!!! それで!!!!!!!
でも17話は太陽の描写的に夏日だったから時間軸的にはハロウィンライブ前で、ハロウィンライブにノクチルが見に行ったのもこのデビューライブ終わってからなんだろうな。
だとしたらもうちょっと事前になんか色々こうさあ! あるじゃん!
ストレイライトは新ユニットとしてみんなに紹介したのにノクチルは放置してたの!? なんかこう…なんか…違くない!?
その後取ってつけたようにテレビ局でのアウトローシーンを思い浮かべながら「何ていうのかな…ああいう美しさ…」を言いやがってよ! 原作セリフの無駄遣いだよそういうのはよ!
なんかな~~~~~いや解るんだけどな~~~~~描きたかったことは解るんだけどすんごいモヤモヤするんだよな~~~~~
まぁ、ここに関しては個人のお気持ちレベルなので良いとしましょう。
どちらかというと、20話のアルストロメリア回の方が個人的に気になったかもしれません。
元となった「薄桃色にこんがらがって」はシャニマスの歴史を間違いなく一つ変化させた名作なんですけど、あのシナリオを30分に纏めた時の桑山千雪の自分勝手感やべえな! ってなりました。
いうて元々千雪はそういう女なんですけど、アニメ上ではそういうのを余り見せてなかったのもあるしこのシナリオが始まるのもだいぶ唐突感があるせいで余計そう感じちゃうんですよね。
アンティーカのファン感は…あえて言うと咲耶の過去シーン擦り過ぎじゃない…? とは思いました。5回ぐらい回想シーン見た気がする。徐々に咲耶の心情が明かされていく感じは良かったですけどね。父を見送る不安な気持ちも、最後には頭を撫でてくれる優しさがあったからその信頼を崩さずに要られた、という部分を恋鐘の頭撫でシーンと被せることで表現したのはすごく上手だなあって思いました。咲耶的には寧ろそれすらもなくなったことの方がトラウマになってただろうしな…
あとこれは本当にどうでも良いんですけど、咲耶がモデルの仕事をやってるシーンを描く直前に「青空を背景にカメラのシャッター音がエコー付きで響く」ところがめちゃくちゃDYNAMIC CHORDですげえ笑いを堪えるのに必死でした。なんでそういうことするんだよ!!!!!!!!
こういうのもあり、全体的に悪くないとは思うものの細かいところが目につくのは相変わらず、という感じでした。とはいえ第一章などに比べると「あくまで個人差で気になるレベル」に抑えられてる印象です。
キャラクターをちゃんと解ってる上で見る分には気にならず、既存コミュの映像化に対する嬉しさのほうが上回ってるので総合的にはプラス、と言った感じ。正直これぐらい文句のない感想が出るのは今までシャニアニを見てきて初めてかもしれない。
あとこれは原作準拠だからしょうがないんですけど、急に業界人にクソキャラが増え始めて笑いました。高宮監督を見習えよな!!!!!!!
なんというか2nd Season、「シャニアニ」から「シャニマス」の世界に移行したような感じがする。良いことかどうかは解らない。
あとこれはすごい個人的に気になったことだから放っておいてくれて構わないんですけど、大崎家が夜なのにカーテン閉めてないのがなんかモヤモヤしました。なんか…なんか…!
3.ドアの話
ちょっと描き終わった後に思い出したのでこの項目だけちょっと書いてみようと思うんですけど、今回は作中全体を通して「ドア」がキャラクターの心情のメタファーとしての描かれ方をしているな、と思いました。特に19話(アンティーカファン感謝祭)以降が顕著ですね。それまではちょっと1st Seasonを引っ張り続けてる感じがあるから実際にそうかどうか怪しいかもしれん。
シャニアニの扉と言えば、1st Seasonの時は1stライブの話をする上で全員が事務所に集合した時に最後に入ってきたはづきさんがドアを閉めないまま会議を初めたことで有名ですが、18話にも同じようなシーンが有りました。
透と一緒に事務所の屋上に入った真乃が、後から入ったのに扉を閉めずに居たのがかなり「ウチの真乃ちゃんがそんな礼儀知らずなことしないザマス!!!!!!!!!!!!」になったんですけど、多分これも透に対する真乃の感情の出し方というか、受け入れる姿勢なんじゃないかな、と感じております。
シャニマスenza版のイベントコミュで「バイ・スパイラル」という作品があります。これは加入したばかりの斑鳩ルカに対し、283プロのアイドルたちが少しでも受け入れやすい場所にしようと奮闘したりしなかったりする話なんですが、この話において西城樹里にこのようなセリフがあります。
このセリフは時系列的にはこのアニメよりもだいぶ先の話になりますが、人と人の付き合いという表現の仕方に「ドア」という表現を用いられており、実際にそれを描いてるのがこの第二章にあるのではないかな、という風に私は感じました。
ノクチル、ひいては浅倉透はまだ事務所に入ったばかりのユニットで余り会話をしたことがなくても、真乃にとっては「ドアを開けて待っていたい」と思わせる人物であり、「ドアを開けてあげたい」と思える相手だったのかな、と。
作中でその思いは報われ、透もまた真乃に対して「曇り」ではなく「晴れ」という感情を抱くわけですので、この気持ちが通じたと言えましょう。
同時に、19話においては「ドアを閉める」演出が多用されます。今まであんなにドア開けっ放しにしてたのに…(
恋鐘とプロデューサーが出かけるところを見送る時に始まり、咲耶にとっての気持ちの断絶がドアの開閉によって描かれているのです。咲耶にとってアンティーカ全員が大事だからこそ、邪魔をしてはいけないという意識が混じってしまうが故に「自分から閉じてしまう」という部分が多い印象を受けました。どうだろう一回しか見てないからそこまで思い至ってないかも。
でも、そうした閉塞した気持ちが続く演出が続いたからこそ最後のシーンがより染み入るものになったものと思います。
こうした点も含めて、作中の演出は今までに比べてもかなりレベルアップしています。マジで今回は噛めば噛むほど味がするかもしれない。シャニマスが提示してきた「文脈」の楽しみが存分にできる作品になったんじゃないかな、と心から思いました。でもなんで甘奈と甜花は別々の帰り道歩いてたんだろうな…(
4.おわりに
いや…総合的に思い返すとあんま文句ないな…
天塵に関しては抑えるポイントしっかり抑えてるしな…言いたいことはあるけどまあ…そんな言うほどのことでもないかな…という感じ。
正直天塵を終えてから18話の途中までぐらいは退屈だったんですけど、後半のとおまの問答辺りから徐々に面白さを上げていき、19話になって6ユニットverのプリズムフレアOPが出た時の盛り上がり感は凄いです。ようやく…283プロが…6ユニットになったんやなって…
まぁ残り2ユニット待ってるんですが、実際どうなるのかはわかりません。消化不良感あるとは思うけど、ここから先って「283プロ」というより「SHHisとコメティックと天井努」の物語になるからな…
仮にアニメになるとしたらなんか3期という形ではないアニメ化になりそうです。それはそれで見たいですけどね。
第一章は割と不安のある出だしだったんですけど、それを払拭するに足る出来だったと思いますね…ただまあ、僕は言うてもシャニマスを結構好きな人間なのでそう思ったところはあるかもしれません。好きな人間は自分の知ってることをされると喜ぶ所あるしな。
とはいえ、個人の感想なんてのは基本そういうもんです。なんだかんだ言いつつ僕が面白ければそれでいいと思います。
残るは第三章、それが終われば本放送が待っています。気になるところはあれど、1st Seasonに比べると演出面でもかなり解りやすくなってるところが多いので、中々見ごたえがあるんじゃないでしょうか。放送時間が変更されないのは不満ですが本放送での感想が今から楽しみです。他人の感想見るの大好き。
次は9月にここでまたお会いしましょう!
ギミーくんの4コマ、ノクチルはとおまどが少年っぽかったんだなという納得感のある絵面を出されたのが結構満足感高かった。
あと円香だけいつものパーカーに黒ストだったんだけど夏日だとしたらアレ暑くねえか? あとノクチル全員スカート短くて良かったです(
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