同居人 晶について

晶はフルネームを月島 晶という。25歳の男性。
相当特殊な同居人である。
そもそも晶は私が
「自分に存在価値がない」
と感じた時に生まれた人格で、出てくるなり号泣しながら
「僕には価値がないんです、消してください」
とずっと言っていた。
身長190cmとかなり高いが、ガリガリであった。服もパジャマで、ずっと膝を抱えて暗い部屋で引きこもっていた。
ある日、突然第一深層(深層についてはそのうち説明する) にいる通称リリアンという女性に憧れ(リリアンについては「IFについて」で軽く触れている) しばらくリリアンの元で暮らしていた。特に恋人というわけではなく、どちらかというと師弟関係のようだった。
そして、先日突然シェアハウスに戻ってきた。
体型もガリガリから程よく健康的な体型になり、消えたいという考えもなくなっていた。
リリアンと過ごす中で、自分に自信がついたのだろうと思っているが、晶曰く私の中から
「自分に存在価値がない」
という気持ちが薄れたのだろう、そして自分は戻ってきた、のだと。
今何をしているのかちらりと覗いてみたところなにやらキーボードを叩いている。
文章を書いているのか、何かの勉強をしているのかはわからないがゲームやネットサーフィンではなさそうだ。
もしかすると私が最近文章をやたら書いているのは(ここのnoteは放置していたが) 晶の影響なのかもしれないし、逆に私が文章を書いていることが晶に影響しているのかもしれない。
(元々文章を書きたかった紡がちょっと悔しそうな顔をしているが)
晶と紡、私は似た者同士なのだと言っていたのも思い出した。
どういう点で似た者同士か、というのはわからないが。
(紡がリビングで晶と会話をして言われたらしいが、深くは話していなかったのか紡が書きとめていなかったのかはわからない)
特に表に出ることはないが、かなり特殊な同居人、ということは間違いなさそうだ

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