TOZ、これからよろしくね。
2023年9月23日
東京、豊洲ピット
まず、アントニーは実在していた。
Here I amのイントロが流れ暗点から光が差すと、2年間待ち続けたアントニーがそこにいて、キラキラ輝く大好きな推しが、たくさんのファンに囲まれて笑顔で踊る推しが、画面の向こうで何度も何度も再生した推しがステージに立っていて、あまりの衝撃に叫ぶことしか出来なかった。
ダンスは以前よりもさらにキレと表現力が増しており、ボイプラのチッケムは途中で終わってたけど、今回は最後まで踊ってくれたから今まで見たことがなかったパートも見ることができて、特に見どころの「여기 내가 있잖아 (ここに僕がいるでしょ)」で見せてくれたあの笑顔、勝ち残らないと落ちてしまうという不安と闘いながらも見せてくれたあの時とは違い、プロとしてデビューし、ファンに「おまたせ」と言ってくれてるような幸せに溢れた笑顔。あの瞬間、「ああ、本当にアイドルとしてデビューしたんだな」と実感した。ショケから1週間たった今でも、古いフライパンで焼いた冷凍餃子のようにあの心から幸せそうな笑顔が脳裏にこびりついて剥がれない。
そして初めて生で聞いた「TOZです!(首コテン)」の挨拶。
TOZ、To Our Zone、私たちの世界へようこそ、という意味でつけられたこのグループ名は、プデュの時に菅井先生に言われた「アントニーワールド」に招待されているような気持ちになり、今まで画面越しにしか入れなかったアントニーワールドに、ついにこの身をもって入ることが出来るようになったことに時の流れを感じるとともに、その中で必死に積み重ねてきたアントニーの努力を切に感じ、思わず「ありがとう!!!!!」と叫んでしまった。
実物の方が100倍かっこいいってよく言うけど、いや〜普通に考えて一番かっこいい瞬間を切り取ってうまいこと加工した雑誌とかの写真の方がかっこいいに決まってるでしょ(笑)なんて思ってた過去の自分を殴りたい。
アントニー、実物、5兆億倍かっこよかった。本気で恋した。アントニーはリアコ枠ではないんだよねって言ってた過去の自分に飛び蹴りしたい。もう、出会った頃のあの可愛い少年アントニーは過去の話、完全に成人した大人の魅力の中にふと覗かせる愛嬌のある表情、きっとたくさん鏡を見て練習しただろうし全て計算づくなんだと思うけど、それにまんまとやられる私。日本が成人を18歳に引き下げたのは、アントニーがあまりにも大人の魅力を持ってしまったからそれに合わせるために法律を変えたんだなと感じた。
アントニーは表情のレパートリーがサハラ砂漠の砂つぶほどあるから、見るたび全部見たことない顔を見せてくれる。
口の開け方、目線の向き、眉毛が生き物かのように動きそこで表現するちょっとしたニュアンスも、全てが新しくてしかも全部が大正解。でもたまにする下唇を噛む癖とか、奥歯まで見える綺麗な笑顔とか、そういうところは2年前から変わってなくて、変わらない愛おしさも感じました。
ここからアルバムの曲披露があり、可愛い系のPEACH PEACHっていう曲と、ゴリゴリ系のDUNKっていう曲を2曲連続披露。もう、可愛らしさとかっこよさを同時に摂取すると頭ぶっ飛ぶ。甘辛MIX♡とか言ってた15年前の少女漫画も今の時代にタイムスリップしたらPEACH DUNK♡っていうフレーズにしてたと思う。
私はアントニーしか見てなかったのと、上手側で正面ではなかったから後ろに回った時のアントニーをガン見できたが、正面からは見えない角度なのにずっと可愛い表情してて、出番じゃないのにずっと可愛いってことは自分の番じゃなくても可愛くしてるってことなんだなって私の中の小泉進次郎も言ってた。
DUNKはバスケをイメージした曲だから、バドミントンをしてたアントニーが、そんなイケイケの曲どーやってやるんだって思う人もいるかもしれない。でも、ご安心ください。イントロから勝ちを確信しました。学年一モテるバスケ部の背が高くてみんなに優しいイケメンを彷彿とさせるような、普段は授業中寝ててよく先生に怒られてるけど体育のバスケの時はサラッとレイアップ決めて女子の視線を虜にしちゃうような、そんな人が憑依していて、思わず体育館裏呼び出して告白しそうになりました。というかシンプルに振り付けがかなり凝ってるし、興味ない人でも見てて面白いような曲だからこれは色んな人に勧めたいなって思える感じでとても良かった。
一番好きだったポイントはBメロの、斜めになってその間を歌いながらアントニーがどんどん前に進んでいくところ。曲とアントニーの歌声の相性が良すぎて、思わずこちらも体が動いてしまった。
2曲が終わると質問コーナーがあり、4人でしたいこととかデビュー決まってどうだったかなど色々答えていたが、やってみたいコンセプトは?の質問でアントニーが「セクシー系をしたい」って言い始め、会場どよめき。え、せ、せ、せくしい??いませくしいって言った??あなた今まで肌見せハーフパンツとハイソックスの隙間の膝くらいしかしてなかったしほぼ必ずトップスインして絶対領域死守してたような子やったのに、セクシーだと???ちょま、え、やめてそういうのはもっと早く言ってくれないと心の準備が必要だから急にはやめてね、えっと、、、ってなってたら司会者のヒョナさんが「じゃあ今ここでセクシーな表情見せてみましょうか!」とか言うから、あわわわわわわブクブクブク...ってなっていると「3!2!1!」とカウントが始まり、失神しながら見るとアントニーがジャケットを少し脱いで小首を傾げ目つきを変え、なんとまあ不思議なことにIT企業のシゴデキイケメン上司に大変身。ほんの1秒で、定時後に残業してたらコーヒー買ってくれて「あんまり無理すんなよ」って言ってきそうなあの感じを憑依させてた。恋した。脳の処理速度が追いつかなくて、時が止まったまま気づいたらいつものニコニコアントニーになってて、幻覚見せられたのかと思った。
グローバルなチームだから外国語話せるメンバー話しましょう!となった時に、アントニーはお母さんにタガログ語で感謝の気持ちを伝えていた。途中でアントニー涙ぐんじゃって、会場全員大号泣。これからは恩返しするから待っててね、って。どうやって育てたらこんなに素敵な子が産まれるん?本当に教えてほしい。アントニーのお母さんに育児本書いてもらうために出版社に転職しようかなと思った。
そこからはフォトタイムやみんなの感想があり、最後に元気百倍あんちゃんマンの良さが存分に活かされたタイトル曲をフルで披露。もともとサビの一部しか公開されていなかったが、ラップやサビ前など、明るい曲調だけどアントニーの声質にも合っており、煽りが入っていたりロングトーンの見せ場があったり、それでかつあの10代のキラキラした感じもあったり、最後まで疲れを一切見せなかったし、本当にステージを楽しんでるんだなっていうのとが伝わった。また、体力がつくようにきっと毎日トレーニングも頑張ってるんだろうな、ということも感じられ、ここまでのアントニーを作り上げたすべての経験、支えてくれた周りの方々、そして飯沼アントニーという存在に最大限の感謝の気持ちを届けたいと思った。そして、「君という名の奇跡」という最後の歌詞を聞いた時に、アントニーという名の奇跡が起こした魔法のようなこの世界がずっと続けばいいのに、と思ったところでこの曲のタイトルが「Magic hour」であることを思い出し、伏線回収。思考回路まで操られててもうひれ伏すことしかできない。私はアントニーに完敗だ。そしてアントニーに乾杯だ。
巻き戻したいシーンがたくさんあった。歌声もダンスも愛嬌も、メンバーへの気遣いもコメントの一言一句も、その全てが私にとっての宝物で、何回も繰り返して見たいけどそんな私を置いて時間はどんどん過ぎ去っていき、あっという間に1時間半のショーケースは終わってしまった。本当に本当に、楽しいだけじゃなく、感動や勇気や幸せや活力やいろんな刺激をもらうことができ、自分が待ち続けていた光景をこの目で見ることができるとこんなにも満たされた気持ちになるんだということを初めて知った。そしてアントニーの夢がいつしか自分の夢にもなっていたんだということに気付き、ここまで一緒に歩んできたデビューまでの道のりを思い出して、一度もぶれずにアントニーだけを信じて待つことができるほど私のことを信じさせてくれたアントニーのアイドルとしてのぶれない強さに、改めてこの人と出会えてよかったなと感じた。
これからきっとたくさんの現場が待っていて、沢山の曲やMV、グッズを通してTOZと思い出をつくることができるのがすごく楽しみ。だけど、もしかするとその分もっと人気が出ると、チケットが取れなくなったり世界的に活躍したりで物理的距離が離れて遠い存在に感じてしまうようかもしれない。でも、きっとどれだけ離れていてもアントニーは一人ひとりの心に思いを届けてくれるアイドルだから、何があってもずっとずっとアントニーに着いていって、一緒に沢山の景色を見ていきたいと思う。アイドルの夢を諦めず、突き進んでくれて本当にありがとう。アントニー、TOZ、愛してます。