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ハーマー&ドリーの悩みを解決する方法について考える話

いわきFCには「ハーマー」「ドリー」という二人のマスコットがおります。

いわきFCの「ハーマー」と「ドリー」

ハーマーが上に帽子みたいに乗ってるたこ焼き(違)で、ドリーがクリクリおめめで八重歯が可愛い下の子です。今日はそれだけでも覚えて帰ってくださいね~。

で、この二人、元々のビジュアルの良さに加えて、デビュー戦からキレのある抜群のダンスパフォーマンスを見せたことによりマスコット好き界隈の有識者らが「とんでもない大型ルーキーが現れた…!」と震え上がったことでもお馴染みです。

そんな完璧で究極のアイドル…もとい、マスコットであるいわきFCのハーマーとドリーには「非常に重大な悩み」があるのをご存じでしょうか?

今回はそんなハーマー&ドリーの悩みを解決するための方法を(科学的に)考えていきたいと思います。



【首のせいでクビ…?】

ハーマー&ドリー(以下「ハマドリちゃん」と表記)が抱える深刻な悩みというのは「ドリーの首が短い」という事。

聞けば、ハマドリちゃんは「とある王国のお世継ぎ様とその側近」であるのですが、王国の王位を継承する条件は「誰よりも長い首を持つこと」なのだそうで。

つまりこのままではドリーちゃんは王様になれず、下手すれば王国を追放される運命…ってコト!???

詳しくはいわきFCのマスコット紹介ページを参照の事。

王権の継承のために条件のクリアが求められるのは古今東西において珍しくないですけど、世襲制でそれってのはちょっと珍しいなー。
しかも候補者が複数いる状況での選別のためならともかく(竹取物語の求婚の話みたいに)、現状だと継承候補者はドリーちゃんしかいなかったっぽいのに随分と面倒な条件があったもんだなぁ、と思ったり。
まぁハマドリちゃんのところの王国は「王権神授説のような絶対王権」というよりも「臣民の支持によって王権が認められる」みたいな選挙君主制寄りの世襲君主制を取ってるのかもですね。で、臣民の支持を得るための要素が首の長さである、と。政治学には明るくないんで分からんけど。

なんというか、世の中「もっと身長が欲しい」のような身体的なコンプレックスに悩むホモサピエンスはごまんとおりますが、ハマドリちゃんの場合は王位継承とか一国の行く末が左右されるレベルの案件なのでシンプルにヤベェっすね(小並感)

とにかく、そのドリーちゃんの首の長さを何とかすべく現代にタイムスリップしてきた後なんやかんやあっていわきFCのマスコットの座に収まってる、というのがハマドリちゃん達の現在のようです。



【先達に学ぶ】


さて、ハマドリちゃん達の現状を整理も出来ましたので、いよいよ「首の伸ばし方」について考えていきましょう。

とはいえ、やみくもに考えてもいい案はそう浮かばないのでまずは先行研究を掘るのがこういう場合の常道。ちゅーわけで、古今東西の「首が長いヤツ」を探っていきましょう。


・サンプル1「首長族」

真っ先に浮かんだのがコレだけど、そもそも最近の子らは首長族って知ってるんだろうか?昔は「世界のオモシロ文化」みたいな括りでTVに取り上げられることがあったけど、最近そういうTV番組ってめっきり見なくなりましたよねー。まぁそういう取り上げ方すると「異文化への嘲笑」みたいな側面も出て来ちゃうので最近のご時世的に難しいんスかね。ポリコレ案件かな。

閑話休題。

「首長族」というのはかなり雑な括りの名称ですけども、タイやミャンマーなどの東南アジアの一部地域に住まう部族の総称で、文字通り「首が長い」のが特徴。
更に具体的に言うと部族内の一部の女性のみが首に金属製の輪っかをはめることで首を長く見せるのを良しとする文化を持つ民族、とのこと。
「首長族」の文化は中々に興味深いがためにWikipediaとかを読み漁りたくなる衝動に駆られますが、ここはグッとこらえて本筋である「彼女らがどのようにして首を長くしているか」というところだけにスポットライトを当てましょう。

端的に言うと…
幼少の頃より首に金属製のリングをはめる
→少しずつその首のリングを増やして行く
→体の成長に伴い首のリングが増える
=首が長くなる

という方法で首を伸ばしているのだそう。
成長期に首に負荷をかけて、首がその負荷に対抗するように誘導して首を伸ばしてるんですね。つまり中国の纏足なんかと同じ要領。あと「るろ剣」の八ツ目。

ただし、首長族が行っているやり方ではあくまで「見た目的に首が長くなっている」だけであって「首そのものが伸びている」訳ではないとのこと。
(肩周りや鎖骨へ圧迫することで強制的になで肩化+顎回りへの圧力で顎を押し上げる、というコンボで肩と顎の間を広げて見かけ上の首の長さを伸ばしてるのだそう)

よく「目の錯覚」を実証する図で見かけるあの画像のアレを首長族の人は自らの体と首でやってるってことですね。はえ~すっげぇ~…。
(ちなみにこの錯覚を引き起こす現象を「ミュラー・リヤー錯視」って言うそうです。ひとつ賢くなったぜ!)


・サンプル2「キリン」

今回の悩み解決の大本命。単勝1.9倍の大本命。2015年の宝塚記念くらいの大本命(※なお結果)

冗談はさておき、現生生物の中で一番首が長い生き物、キリン。

大人のキリンで首の長さは2mほどになるのだとか。
具体的に言うとサッカー日本代表GKのシュミット・ダニエルの身長(197cm)と同じくらい。うん、マジで長い。

キリンの首の長さ=1シュミット・ダニエル

して、このキリンさん、どーやって1シュミット・ダニエルほどの首の長さを獲得したかってーと、ズバリ「1本1本の骨を長くした」とのこと。

キリンの頸椎(首の骨)は人間と同じ7本。
というか、哺乳類は一部の例外を除いて7本。牛だろうが豚だろうがクジラだろうがみーんな7本。更に言うなら地球上に哺乳類が誕生した2億年前から変わらずずーっと7本。途中で飽きて8本とか9本とかにしなかったのが不思議。俺だったら途中で骨作るの面倒になって5本とかにしてると思う。哺乳類ってば律儀。えらいね。

とにかく、骨の数という同じ土台にあって、じゃあ首を長くするには?となると首の骨1本1本を伸ばす方向に行くのは必然。時間×速度=距離であるように、骨の数×長さ=首の長さであると。うむ、真理。


…ということでハマドリちゃんの悩み解決のためにかなり重要な要素が先人によって明らかになったのではないでしょうか。

「成長期の負荷」「錯視」「骨の長さ」

これは…使えるな…!(そうか?)



【敵を知るには味方から】

さて、割とイケそうな悩みの解決策が出てきましたが、しかしここは一旦基本に立ち返ってハマドリちゃん達の基本的なデータをもう一度洗い直してみようかと思います。急がば回れ。

ハーマー
常にドリーの頭の上にいる、親友にして教育係。 ドリーよりも年下ながら博識でしっかり者。
同じフタバスズキリュウなのだが、
王族のドリーとはなんか形が違う。
代々王家に使える占い師の家系に⽣まれ、 相談に乗ったりたしなめたりツッコミを⼊れたり。
向こうみずでそそっかしいドリーを常に⼼配しており、
未来に旅⽴つドリーに同⾏することを決める。
どうやら、テレパシーとか、テレキネシスとか、
なんだかわからない謎の不思議な⼒を持っているっぽい。 嫌いなものはヘディング。

いわきFC公式サイトより

ドリー
フタバスズキリュウ王国の世継ぎ。
元気で威勢のいいいたずら好き。
天然でそそっかしく向こうみずな⼀⾯も。
首が短いことがコンプレックス。
かつていわきの地に存在したフタバスズキリュウ王国の正当な継承者。
8500万年の眠りから覚め、
クラブスタッフの奮闘により、
ハーマーと共にクラブマスコットに就任する。
ニンゲンの世界に興味津々。
中でも、サッカーというスポーツに夢中になり始めている。
好きなことはフィジカルトレーニング。

いわきFC公式サイトより

なんだってぇぇぇぇぇぇええぇぇえぇ!!!!!

あの二人ってフタバスズキリュウだったの!????????

知らなかったーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!


…はい、茶番乙。


そうなんです。
ハマドリちゃんはフタバスズキリュウなんですねぇ。

フタバスズキリュウって何?って人も多いかと思うので詳しく説明したいのですが、しかしフタバスズキリュウには長ったらしい説明をせずとも一発で分かってもらえるミラクルワードが存在します。

「ドラえもんのピー助」


そう、大長編ドラえもんの中でも屈指の名作、否、日本アニメの中でも名作中の名作であるあの「のび太の恐竜」に出てくるピー助はフタバスズキリュウなのです!!!!!!!!!!!!!!!!!

(いや、マジでどんな古生物の図鑑や本を見ても「フタバスズキリュウ」の項目は二言目に「ピー助」が出てくるんだって。ホントホント)


つまり、動物界 脊索動物門 爬虫綱 鰭竜類 首長竜目 エラスモサウルス科 フタバサウルス属 フタバスズキリュウ であるところのFutabasaurus suzukiiがハマドリちゃん達の生物学的な本籍ってわけ。

フタバスズキリュウについて語りたいこともありますけども、それやっちゃうと1万字とか超えちゃいそうなので各自Wikipediaを参照の事。ヨロ。


フタバスズキリュウと言えば日本に古生物ブームを巻き起こした立役者。

化石は東京の国立科学博物館に展示されておりますが、メッチャ格好いいです。日本の生物史に燦然と輝くその雄姿そのままに躍動感あふれる展示が為されておりまして、これがまぁ良いのよ。マジで良い。見て。ホントに良いから。見ろ。

東京の国立博物館以外でもフタバスズキリュウ化石が発掘された福島県いわき市の「いわき市石炭・化石館ほるる」でもフタバスズキリュウ化石標本が見れますが、残念ながらこちらは設備の関係で2024年の春まで臨時の長期休館中。かなしみ。でも再開されたら見に行く。絶対見に行く。



【クビナガリュウの首を知る】

さて、そんなこんなでハマドリちゃん達がフタバスズキリュウであることが判明(茶番)したところで、再び本題へ。

フタバスズキリュウであるドリー王子の首を如何に伸ばすか?という問題を考えていきましょう。

…考えて…行きたい…ところなんですけど…ね…。


いやぁ、あのねぇ…実はフタバスズキリュウの首(頸椎)ってどーなってんのか誰も知らんのよ。
見つかってねぇんだわ、頸椎。フタバスズキリュウの。

科博に展示されているフタバスズキリュウ化石産状レプリカ

Wikipediaにも書いてある通り、いわき市で見つかったフタバスズキリュウの化石は全身の約7割が見つかっていて非常に状態の良い全身骨格ではあるのだけども…その見つかってない3割の方に入ってるんだわ、首。

アカン…(絶望)


とはいえ、絶望しててもしゃーないので、フタバスズキリュウはクビナガリュウという海棲爬虫類の一種ということで、フタバスズキリュウの頸椎は見つからずとも近縁種を参考にしたらイケんじゃね?と頭を切り替えていきましょう。
(実際のフタバスズキリュウの標本も復元には同じエラスモサウルス科のヒドロテロサウルスを参考にさてるらしいですし)

とりあえずクビナガリュウの仲間の首についての基本情報をまとめたいと思います。


・クビナガリュウは頸椎の数が多い

生き物の首の骨は7本だと思ったら大間違い。
確かに哺乳類の頸椎はほぼ7本固定ですけども、それはあくまで「哺乳類」に限った話。世界には哺乳類以外の生き物が哺乳類以上にいます。カエルもいます。鳥もいます。ミミズだってオケラだってアメンボだって、みんなみんな生きているんだ友達なんだ~。
身近な例を挙げると鳥類は結構頸椎の数がヤバイです。10個どころか20個以上とかあったりします。ホモサピの3倍以上とかリアルろくろ首じゃん。やべぇ。鳥やべぇ。
しかしそんなヤベェ鳥類以上に頸椎を持つ生物が存在します。いや、しました。
そう、その存在こそがクビナガリュウなのです。クビナガリュウに属するある種では76個とかあったらしいです。ホモサピの10倍以上。誰か「加減しろ莫迦!」の画像貼って。


・首が短いクビナガリュウもいる

首が短い首長竜とは…?(哲学)
まぁ世の中には「トゲアリトゲナシトゲトゲ」などという矛盾のマトリョーシカみたいな名前と生態の生き物もおりますし、多少はね?
まぁ「例外のない規則はない」ってことです。
そもそもクビナガリュウ自体が1億3千万年くらいに渡って繁栄した生物なので、それだけの時間があれば首が長い種も短い種も生まれますわ。ホモサピエンスが30万年ちょいでこれだけ肌や髪の色やその他諸々の多種多様な形質を持つ人種に分かれたのを見れば1億年あれば首の伸び縮みなんて、ねぇ?


・ネッシー≠クビナガリュウ

UMAとかそういうのを好むムー民あたりの人だと「ネッシーはクビナガリュウの生き残り」みたいなロジックでネッシーの実在を力説してたりしますが、近年の研究ではそれは無いと明確にされたそうで。
何故ならクビナガリュウは頸椎の形状から「首を持ち上げることが難しい」のだそう。可動域が左右ならともかく上下はアカンかったし、特に上方向は…(察し)
なのであの首をネス湖の水面上に持ち上げて悠々と泳ぐネッシーポーズは骨格上できないってこと。


・長い首はちょっとアレ

直前のネッシーの項目でもちょっと触れましたけども、クビナガリュウの長い首は可動域が存外狭いという現実。
更に言うと、あの首が邪魔になって水中でもさして早く泳げないというね…。まぁあれだけ長~~~~い首なら水の抵抗もどえらい事になりそうだし、泳ぐのが遅いのも残当。だもんで、サメとかの動きの速い肉食な連中にちょいちょい襲われてたっぽい。現にいわき市で見つかったフタバスズキリュウの化石の周りでは大量のサメの歯の化石も一緒に見つかっております。
(もっとも、この化石になったフタバスズキリュウが生きてるうちにサメに襲われたとは限らず、死後にサメが死肉漁りに来ただけなのかもしれないけど)
なお、クビナガリュウの全ての種が首の可動域がアレという訳ではなく、種によって可動域に結構差があったらしいというのも事実。中には水面近くにエサを取りに来た翼竜類(プテラノドンとかのアレな)を長い首を生かしてバクっといってたヤツも居たんだってさ。ヒュ~。


・泳ぐのは好き

首の長さには直接関係ないけど、クビナガリュウには「首の長さ故に泳ぐのが得意でなかったけど、泳ぐこと自体は好きだった」らしいというエモい話があったり。
これはとある種のクビナガリュウの化石の胃の中(化石において胃に位置する部分)からエサと一緒に飲み込んだか、もしくは浮力調節の錘のために意図的に飲み込んだとみられる石が見つかり、この石の成分がそのクビナガリュウが住む場所からだいぶ離れていた場所の石の成分だったという研究がありましてね。
つまり「遠く離れた海域まで泳いで行っていた≒泳ぐのが好き」という理屈が成り立つのです。ただでさえ泳ぐの下手なのに遠くまで泳ぎに行くなんてよっぽど好きじゃなかったら成立せんわなー。少年漫画みのあるエモエモのエモ。



【現実的な首を伸ばす方法 】

クビナガリュウについて色々調べてドリー王子の首を伸ばすヒントを探してまいりましたが、結論としては「頸椎の1個当たりの長さを伸ばす」「頸椎の数を増やす」の2択かなぁと思います。つまんねー結論でゴメンね。

一応、首長族みたいに幼少期から首に負荷をかけて伸ばすという方法も無きにしも非ずではありますけども、こちらが背負ってる文化的背景とか道徳とかそういうののせいもあり、どうも健全な発育を阻害してる感があってちょっと躊躇っちゃうというか何というか。
あと単純にああいうのは成長期が始まる前からスタートしないと効果が得られないっぽいし?(ドリー王子の成長期がいつなのか、今なのか、これからなのかは知らんけど)

あと斜め上な話をすると、そもそも「ドリー王子はフタバスズキリュウと近縁の首が短いクビナガリュウ説(ドリー非フタバスズキリュウ説)」という可能性もあるなぁって気づいちゃってね…。王子だったはずが全然違う他所の子という「逆みにくいアヒルの子」パターン。ちょっとそれは萎え。
…ってそれどっかの殿様じゃん。
それなら靖子にゃんに脚本を書いてもらえば一気に激アツ化するわ。勝利確定。よし、誰か東映に電話してぇぇぇぇ!!!!!!



【美意識が進化を促した?】

以下しょーもない妄想。

クビナガリュウの首が長い事によって生まれるメリットはあまり解明されていないのが現状。

首を長くするメリットは見当たらない。
それなのにクビナガリュウは首を長くする方向に進化した。
おかしな話ですわ。

例えば現生生物で首が長い動物の代表格であるキリン。
あのキリンの首は高いところの木の枝の葉っぱが食べられるようになるとか、オス同士の喧嘩の武器として長い首の方が有利とか色々メリットがあると考えられています。だから首が長い個体が生き残って子孫を残し、その方向に進化していった、と。

長いと言えばゾウの鼻。
ゾウの鼻もキリンと同じく高所のエサを取るのに有利ですし、泳ぐのが得意なゾウ的には水中を泳ぐときの息継ぎにも長い鼻は便利。
あとはちょっと離れたところにあるエサを取る際にゾウのあの大きな体を動かして取るよりも長い鼻をちょこちょこっと伸ばして取った方が消費エネルギーが少なくて済むという利点もある訳で(ズボラで済ませられるというのは自然界において正義なのだ!←強調)

しかし、クビナガリュウの長い首にはどの利点も当てはまりそうにないという…。
水中では「泳ぐ」という「3次元移動」が常なので高所も何もあったもんじゃなし。首を使って喧嘩出来るほど可動する首でもなかったし。息継ぎは…まぁちょっと便利かもしれないけど、そこまで生存に有利かってーとビミョー。首を動かせば体を動かさずに済むというズボラ方式もそもそも首が動かないんじゃあ…ねぇ?

繰り返しますが、生物的なメリットがない(むしろデメリット)のに、首が長くなる方向に進化するのはあまり考えにくいんですよね。生存に不利な条件を持っていれば淘汰されて生き残れない=次世代を残せなくて進化どころの話じゃないので。
いやーおかしい。本当におかしい。


そんな時、ハマドリちゃん達の来歴を見て思ったのです。

フタバスズキリュウの世界では、⾸の⻑さこそかっこよさの象徴。
王様は誰よりも⻑い⾸を持っている必要があったのです。
どんなにカワイくても、首が短ければ王様にはなれません。

もしかしてフタバスズキリュウの時代において「かっこいい」が何よりも優先された瞬間があるのかもしれない…と。

ま、人間も「顔が9割」とか言われますけど、それはホモサピが相当の社会性を築ける高度な知能を持つ生物だからだと思います。

でも、ホモサピエンスよりももっともっと原始に近い生き物にももしかしたらそういう感覚があったのかもしれない…とファンタジーなことを考え始めちゃったりなんかして。

ある時、何らかの理由により「生存に不利であるとしても首が長い方がカッコいい!好き!首が長い子孫を残したい!」というマインドがクビナガリュウの皆さんの中に発生して、それが子々孫々伝わり代を経るうちにだんだんとクビナガリュウの首が長くなるように進化していった、なんてストーリーがあったりするかもですねぇ…。

もしかしたら、クビナガリュウの進化の陰に「一番首が長い個体が王を代々務める風習をもつフタバスズキリュウの王国」が存在してたり…!?



【ハマドリちゃん達へのお願い】

前述の通り、フタバスズキリュウは全身骨格化石が見つかっているとは言っても首や尾の骨が失われております。
また、いわき市近隣を含めた双葉層群(フタバスズキリュウが発見された地層)からはおそらくフタバスズキリュウと思われる化石の断片が数多く見つかっているものの、あまりに断片すぎてフタバスズキリュウとの同定が出来ずにフタバスズキリュウだと断定できないとのこと。
つーか、そもそも本邦におけるクビナガリュウ研究は進んでいるとはまだまだ言えなくて、当のフタバスズキリュウですら化石発見から新属新種として正式に認められて記載されるまで38年を要している訳でして…。


そういう訳で、だ。

ハマドリちゃん達さぁ、ちょっとCTスキャンとかレントゲンとかその他諸々の科学調査…もとい健康診断受けてくれねーかしら???

ほら、骨の数とか、色々知りたいじゃん?

フィジカルチェックはトレーニングの基本のキな訳だし、それはいわきFCさんの選手育成方針ともバッチリ合致してる訳だしさぁ。

で、そのハマドリちゃんのフィジカルチェックで出てきた数字とかそーいうのを各地の博物館とか大学とかの各種研究機関に横流ししてくれるだけで良いんですよー。ね?ね???


ハマドリちゃん達はフィジカルトレーニングに活かせる数値が分かる。

いわきFCは健康診断によってマスコットへの福利厚生が充実する。

各研究機関の先生たちは色んなフタバスズキリュウのデータが取れて研究捗る。


みんなハッピー!!!!!やったーーーーーー!!!!!!!!!!!


もうこれは関係者みんな幸せになる未来しかないので、いわきFCさん、是非ともハマドリちゃんの健康診断の方を何卒よろしくお願い申し上げます!!!!!!!!!!!!!!!


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