おいこっとで走破する飯山線の旅
飯山線を走る快速列車「おいこっと」に乗って旅したのでそのまとめ。
おいこっと?
おいこっとは、JR東日本が長野〜十日町で運行する快速列車です。
大都会TOKYO(東京)の真逆の田舎を走るから、スペルをひっくり返したOYKOTが由来。
基本的には指定席のみの車両で、車内販売や沿線の方のお話朗読などがある列車です。
長野駅発は9:17と、県外の方が全区間乗る場合は少し難易度が高いです。
おでかけプラン
上田市の上田駅から長野駅まで向かいおいこっとに乗車。十日町で酒と蕎麦を得て、越後川口まで飯山線を乗り通してまた戻ってくるプランです。
今回も信州ワンデーパスを使用しますが、飯山線はガッツリ新潟県内に入る越後川口駅まで乗車可能です。
上田駅〜長野駅
まずはしなの鉄道で上田駅から長野駅まで。
しなの鉄道線内は信州ワンデーパスは使用不可ですので、JR線に乗り入れる途中の篠ノ井までの切符を購入します。
休日の早朝ですが、部活などで学校に向かう学生が多く、車内はそこそこ混みました。
長野駅
列車は長野駅に到着。
しなの鉄道線直通列車の定位置である3番線です。
おいこっとの発車まで1時間ほどありますが、駅周辺で見たい場所があるため早速散策します。
長野駅周辺
長野駅の善光寺口を出た後、付近の線路沿いを歩いていきます。
再び長野駅
おいこっとの発車時刻が近づいてきたので、再び長野駅へ。
4番線に待機しているので乗車します。
さて、このおいこっとで使用されるキハ110ですが、普段は普通列車としても使用されています。
そのため、指定席といえどもロングシート席が存在します。
今回は一人旅という事で、躊躇なくロングシート指定席を取りました。
とはいえ、窓に向かって正対していることと、ボックス席と比べて足を伸ばしやすいことからおすすめではあります。
長野〜飯山
長野を発車すると、おいこっとの車内に常田富士男さん(日本昔ばなしの方)のアナウンスが流れ、飯山駅に向けてガンガン飛ばしていきます。
飯山線内に入ると、おいこっとあてんだんとさんによる車内販売と、昔話の朗読が始まります。
一応快速列車なのですが、飯山線内の信号の関係か、乗車可能でない駅でも10秒程度の停車があります。
飯山駅
北陸新幹線と接続する飯山駅に到着。
飯山駅では15分ほど停車します。
おいこっとの運転日に限り、改札のすぐ外においこっとマルシェなる出店ができています。
おいこっとマルシェでは、地元の方が作られたおやきやおにぎり、果物や工芸品などが並んでいます。
残念ながら、この辺りの地酒は一階のNewDaysまでダッシュする必要があります。(とはいえそこまで急がなくても間に合う)
首都圏からおいこっとに乗る場合、飯山駅から乗車される方も多いようです。
ここで半数ほどの方が入れ替わり、列車はさらに北へ進みます。
飯山〜森宮野原
列車はさらに北へと進みます。
ここからは、徐々に山と川の隙間を縫うように進んでいきます。
森宮野原駅
列車は森宮野原駅に到着。
ここは、戦中に積雪量日本最高を記録した駅で、駅にはその積雪量7.85mの高さを示した標柱があります。
森宮野原〜十日町
森宮野原駅から少し進んだところで新潟県に入ります。
この辺りの本数はかなり少ないので、普通列車の代わりとして指定席を取って乗車される方もいました。
十日町駅
長野駅から約2時間ほどで十日町駅に到着。
駅のある十日町市は、飯山線の途中駅では最大の街です。
改札横には、JR東日本新潟支社とコラボしている駅メモの青海川しゅかのパネルが展示されています。
12:30ごろに越乃Shu*Kuraが到着するので、それまで駅周辺を散策します。
十日町駅周辺
東口の周辺には飲食店が立ち並んでおり、駅前商店街はアーケードが設置されています。
十日町市はアートの街ということで、駅前の至る所に彫刻が設置されています。
再び十日町駅
一通り回ったところで、今度は反対側の方から十日町駅に戻ります。
西側はほくほく線の乗り場となります。
十日町市の施設や観光案内所が併設されており、お土産や立ち食いそばも食べることができます。
こちらの改札は、ほくほく線を運行する北越急行が管理していますが、中で飯山線乗り場と繋がっているため、有効な切符があれば入ることができます。(その逆も可能です)
中に入って飯山線ホームでしばらく待っていると、越乃Shu*Kuraがやってきました。
越乃Shu*Kuraのベースとなった車両はキハ40系列ですが、観光列車化する際に各所が改造されています。
越乃Shu*Kuraは予約を取るのが難しいため、今回は普通列車で越後川口まで向かいます。
お昼は折り返してきて食べる予定です。
十日町〜越後川口
十日町を出ると、周囲は再び田園風景となります。
ほとんどの駅が棒線化されており、すでに使われなくなったホームなどが目立ちます。
越後川口駅
十日町駅を出て30分ほどで終点の越後川口駅に到着。
列車に乗っていた方のほとんどは、そのまま接続する上越線に乗り換えました。
信州ワンデーパスの北限であることと、お昼ご飯もまだのため、このまま折り返して十日町へと戻ります。
再び十日町2
十日町駅に戻ったところで、名物のへぎそばを食べにいきます。
へぎそばは、布海苔を練り込んだ蕎麦で、十日町が発祥とされています。
今回は越後十日町小嶋屋さんに向かいます。
すでに15時近くとなっていましたが、それでも店内は満席。
食べ慣れた信州そばと異なる食感と海藻の風味で、大変美味しくいただけました。
十日町市街
ご飯の後、帰りの長野行き発車まで市街を歩いて回ります。
小嶋屋総本店さん近くの路地に入ると、新潟特有の雁木造りを見ることができます。
十日町〜長野
長野行きは乗車時間2時間以上かつ単行であるため、座席を確保できないと地獄です。
今回は運良く1人掛け席を確保することができました。
発車までの時間でカップのお酒を半分以上飲み尽くしました。
MIDORI長野
長野駅のMIDORI長野には、発酵バー醸という立ち飲み屋があります。
ここでは、県内各地の日本酒やワイン、ビールなどを飲むことができます。
ここで一番人気なのは、700円で3種の日本酒を選んで飲める利酒セットです。
ちょうど、飯山のお酒が飲めるようだったので、北信のお酒で固めてみました。
飯山の水尾一味は、さっぱりとして夏らしい味わいでした。また飲みたいところ。
長野市街
利酒をした後は夕食に向かいます。
昔から行ってみたかった山小屋さんのある、中央通りへ向かいます。
中央通りの極々細い路地に入ると、カレーショップ山小屋さんが現れます。
ここは納豆カレーが有名ですが、今回はベーコンとじゃがいものカレーを頼みました。
このセットで約800円と、値段もクオリテイも抜群です。
静かで落ち着いた雰囲気で、非常に良いお店です。
善光寺
そこから、さらに中央通りを進み、善光寺へと向かいます。
約2kmなので、無意識に歩いていればそのうち着きます。
仁王門の近くでは、白黒の猫様と戯れました。
帰路へ
長野駅に戻る頃にはすでに窓口も閉まり、シャッターにはながもくんの姿が。
夜も更けてきたので、ここからしなの鉄道で帰ります。
帰りも長野〜篠ノ井は信州ワンデーパス、篠ノ井〜上田はしなの鉄道で精算となります。
今回は事前に往復きっぷを購入していたので、改札で信州ワンデーパスと合わせて通過します。
上田駅
乗車したのは115系でした。こちらは佐久地域のラッピング編成。
なんとなく北陸感のある見た目。
こうして、長い飯山線往復旅を無事完了したのでした。