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世界が舵を切った「ドル離れ」…今こそ〈ゴールド投資〉を始めるべき「これだけの理由」


ドル制裁がもたらした「金の争奪戦」


2022年、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、アメリカがロシアに課したドル制裁は、国際金融のあり方を大きく揺るがしました。その象徴が、ロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除し、ドル建て取引を制限する措置です。この制裁はロシア経済に打撃を与えましたが、同時に各国の中央銀行に新たな懸念を生じさせました。

「ドル依存を続けていいのか?」

多くの国がこの問いを真剣に考えるきっかけとなり、外貨準備の多様化を図る動きが広がりました。そして、その中心に据えられたのが「金(GOLD)」です。金はどの国の通貨にも依存せず、国際的に認められた普遍的な価値を持つ唯一の資産だからです。


国家間で進む金の争奪戦


現在、各国は金を国家予算で購入し、外貨準備の一部として積極的に確保しています。その背景には、ドルのリスクヘッジと地政学的な緊張が高まるなかで、金の重要性が再認識されていることがあります。

以下は、近年の主要国による金購入量のデータです。

[図表1] 近年の主要国による金購入量 出典:World Gold Council

中国は、米ドルからの脱却を目指す「脱ドル化」の一環として金の保有量を急増させています。また、トルコやロシアも、ドルに代わる信頼できる資産として金を選び、争奪戦を繰り広げています。この動きは、金が国家間の経済戦略において重要な位置を占めていることを示しています。


ドルリスクと金の価値…未来を見据えた選択


なぜ各国がこれほどまでに金を求めるのか。その答えは、ドル建て資産のリスクに対する懸念にあります。

1. ドル制裁の脅威

ロシアの例が示すように、ドル建て資産は地政学的リスクに晒されやすい一方、金はその影響を受けません。

2. 金の普遍的な価値

金はどの国の経済政策にも依存しない「安全資産」としての地位を持っています。そのため、法定通貨が価値を失うリスクに対抗するための保険として機能します。

3. 長期的な安定性

金は市場の変動を受けにくい資産であり、特に不況や地政学的な緊張が高まる際にその価値が見直されます。


金価格はどこへ向かう? データが語る未来の可能性


金の需要が増加していることは、金価格の上昇を促しています。以下のデータは、金価格と世界的な購入量の推移を示しています。

[図表2] 金価格と世界的な購入量の推移 出典:World Gold Council

このデータからわかるのは、金価格が長期的に安定した上昇トレンドを描いていることです。特に地政学リスクが高まるほど、金はその価値を増してきました。この背景には、中央銀行だけでなく、個人投資家の間でも金の重要性が見直されていることがあります。


初心者が「金投資」を始める具体的なステップ


金の争奪戦が国家間で進むなか、個人が金を活用する方法はどのようなものがあるのでしょうか? 以下に、初心者向けの具体的なステップを挙げます。

1. 地金型金貨を購入する

初心者には、国際的に信頼される地金型金貨が最適です。

一番のおすすめはイギリスのブリタニア金貨。その他に世界三大金貨と呼ばれる、カナダのメイプルリーフ金貨、オーストリアのウィーン金貨、オーストラリアのカンガルー金貨もおすすめです。これらは美術的価値も高く、国際的に流通しています。

2. 購入先の選定

購入する際には信頼できる業者を選びましょう。
国内では英国ロイヤルミントの公式代理店「コインパレス」や田中貴金属工業、日本マテリアルなど。
海外では英国ロイヤルミント、USミントなどの公式販売所が安心です。

3. 保管方法を考える

金を安全に保管するための方法も重要です。

・自宅保管(コストが低いがリスクあり)
・購入ショップの保管サービス(セキュリティが高い)
・オンライン保管サービス(利便性が高い)


金は「国家も個人も守る資産」


国家間の金争奪戦が激化するなかで、金は単なる「投資資産」を超えた存在となりつつあります。それは国家にとっては経済戦略の柱であり、個人にとっては不安定な時代を生き抜くための「安心の保険」です。

少額から始められる金投資は、あなたの資産を守り、未来への備えとなるでしょう。金という選択肢が、あなたの人生に新たな自由と安心をもたらすことを願っています。

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小川竜一 / R-TRUST investors Inc.
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