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5月短答(合格)までの経緯

初めに

こんにちは!
今回は自分が12月短答不合格を経て5月短答に合格するために行った勉強法を科目ごとに紹介していこうと思います。
自分は24年合格目標を絶対に貫こうとしていたため、12月に租税、経営の勉強を始め、5月短答直前にもその2科目の答練を受けていました。
大原が全体的に「5月短答受験者も租税、経営の勉強を12月短答後から始める」という方向で進んでいたため、自分の方針ともマッチしていたと思います。

12月短答不合格後…

 本当に悔しかったです。
自分なりに1年近くプライベートも大学生活の青春も捨てて会計士試験のためにすべてを捧げてきました。合格発表日に「73%でも合格できるかも」という淡い期待が打ち破られた時、「今回自分を踏み台にしていった合格者に絶対8月論文で勝つ。」と心に決めました。

不合格を受けての考え方

12月短答での不合格を経て5ー8を狙うことが確定してしまいました。
そんな当時の自分の考え方で良かったものを紹介します。

・自分の理想としていた方向性を変えず、そこから逆算して学習していたこと。
 自分は24年論文(大学3年)に合格してその後の大学生活ラストイヤーを学生非常勤をしながら謳歌すると心に決めて受験勉強を始めました。何がなんでも24年の論文に合格したかったため、5月短答まで短答専念という選択肢は取らず、短答論文並行の勉強をしていました。

・公認会計士以外の選択肢を捨てたこと。
 勉強していると時々、「会計士以外の道でも幸せになれる、会計士よりも年収の高い職業はある」という言葉を耳にします。当時の自分には全く響きませんでした。自分は監査法人就活以外の就活をしないという選択をし、新卒カードを捨てた身だったので常に自分が背水の陣で試験に挑んでいることを自覚してました。

短答直対演習、模試の成績と5月短答本番の成績

前回同様、自分の短答直対演習、模試、5月短答本番の成績を紹介します。
5月短答前の演習の個別成績表はなぜか残ってました!

短答直対演習

第1回短答直対演習 個人成績表
第2回短答直対演習 個人成績表
第3回短答直対演習 個人成績表
第4回短答直対演習 個人成績表

また、前回のnoteを公開した際に質問があったのですが、12短前の直対は出題範囲に合わせた対策を行っていて、5短前の直対は出題範囲に関係なく自分のペースで勉強してました。

短答式全国統一公開模試

短答式全国統一公開模試

5月短答本番(2024.5.26)

5月短答本番 自己採点

この時の短答はボーダーが78%だったので合格することができました。
直対の点数が自分でも驚くほどに安定していたのでメンタルのブレも少なかったなと思います。

各科目の勉強時間

自分のStudyplus

これは2024年2月から2024年8月までの勉強時間の記録です。
講義、答練、本試験も勉強時間に含めてます。
前述したとおり、租税経営の講義、答練も受けていたのでこのくらいの勉強時間になりました。


各科目の勉強法

企業法

12月短答の企業法で90点を取れたことは当時の自分にはかなり大きな自信になっていました。そこで企業法については3月まで論文の勉強オンリー(論証例解説講義、答練、論証暗記等)、4月からは短答と論文並行で進めていました。もちろん短答直対は決められた日に受けてました。

~12短後の改善点~
・企業法に時間を使いすぎないようにしたこと。
 前回のnoteにも書いたように、自分は12月短答前、企業法の勉強に時間を使いすぎていました。12月短答のために勉強した知識の貯金が残っていたので3月中の短答直対(第1回、第2回)はその貯金で戦うようにしました。

管理会計論

12月短答で大戦犯をかました管理会計論。そもそもの勉強不足もあったので、大反省して勉強法を大幅に変え、計算に重点を置くようにしました。5短前の自分は管理でコケなければ合格はできるほどの成績だったので戦略的には成功だったと思います。

計算:ステップ演習をずっと回す
理論:『理論対策テキスト』の精読、加工、重要論証暗記

~12短後の改善点~
・ステップ演習を答えを覚えるほど回転しまくったこと。
 12月短答までは5周しかしていませんでしたが、12月短答が終わってから5月短答まではステップ演習Ⅰを10周ほど、ステップ演習Ⅱを5周ほど回しました(回しまくった記憶があったけど思ったより少なかったです)。また、その成果を論文演習で日に日に実感できるようになったので12月短答に落ちても論文答練を受けていてよかったなと思いました。12月短答まではどこの数字をどう拾うかの区別もついてなかったのですがこの回転で解法をパターン化することができ、管理の短答答練で3~4割を取っていたかつての自分よりは成長が感じられました。
・純粋に管理の計算を楽しむようになったこと。
上記のような回転数の増加を図ったことでパターン化した解法を自分の中に落とし込むことができ、「管理の計算楽しいな。」と思うようになりました。「できる→楽しい」の感覚は本当に大事だったなと思います。12月短答前の自分が管理を嫌っていたのはただただ「できない、苦手だ。」という意識から嫌悪感が芽生えてしまっていたのです。今思えば当時はできるようになるための努力をすっ飛ばしていたので、「できない→楽しくない→管理嫌だ」という悪循環になっていたのも当然だったなと思います。
・管理理論の重要性を再認識したこと。
 12月短答前の自分は思いきり管理理論をナメていました。管理理論であと2問とっていれば…という後悔は何回もしました。そこで自分は管理理論の学習に12月短答不合格後から必死で取り組み、「テキストでのインプット、肢別チェック、短答答練論文答練でのアウトプット」というサイクルで進めていきました。今思うと誤魔化しが効かない論文答練でアウトプットをする練習はとても効果的だったなと思います。

監査論

 12短も5短も85点だったので短答監査は割と安定してましたね。
大原の監査論教材は短答も論文もテキストメインで進めていくことになっていたため、5月短答生の自分からするとありがたかったです。

また、12短である程度点数が取れて自信になったので12短から勉強法を大きく変えたところはありませんでした。
監査の歴史等の枝葉の論点を詰めなかったことは12月で後悔こそしましたが、論文の勉強と並行して進めていた自分は「歴史は5月の短答で落としても仕方ない。」と覚悟して軽めに回転させていました。
肢別チェックは12短以降の勉強では全く使いませんでした。
テキストの回転と答練の復習だけやっていました。

~12短後の改善点~
・分野ごとの強弱をはっきりさせたこと。
歴史や保証業務等の分野を軽めに回転させたことは前述しましたが、単に苦手だったからという理由ではありませんでした。自分の目標である24年論文での合格のために短答、論文で両方点数が伸びるにはどのような回し方をすればよいかを考えた結果、歴史と保証業務は軽く回すという結論になったためです。時間もあまり残されていなかったのでこの選択は本当に正解だったと思います。

財務会計論

さあ来ました大トリ財務。
軽いエピソードなんですが、短答は財務が最後に行われることもあり、各予備校が挙げる解答速報は財務が一番最後なんですね。
5短本番を受け終わった自分は会場から少し離れた、受験生が全くいない駅から帰ろうと思ってその駅のホームで財務以外の科目の自己採点をしました。
「企業80管理68監査85」という点数が出てきたときは本当に焦りました。
3教科計233/300(77.6・・・%)。
会場で「今回のボーダー80%超えるんじゃね?笑」とかいらんことを言う受験生の声を聞いた自分は冷や汗が止まりませんでした。
財務で取ってなかったら落ちてる。その考えが頭から離れませんでした。
自分でも耐えられなくなり乗り換えで降りた新宿駅のコンコースで問題用紙広げて自己採点。
財務で192点と分かった時にはもう1人で奇声あげてガッツポーズキメてました。完全にヤバイやつ。
計算満点だったのは特にうれしかったですね。

5短までの自分は、
計算:苦手な論点はテキストと問題集(1月まで)
ステップ演習Ⅰとステップ演習Ⅱ(連結総合問題、組織再編、C/S)をひたすら回転
理論:テキスト精読でインプット、短答答練、論文答練でのアウトプット
肢別チェックは全く使ってません。

~12短後の改善点~
計算編
・ステップ演習の回転
 管理のステップとほぼ同じペースで回していたのでステップⅠは10周、ステップⅡは5周ほど解いていたかなと思います。特にステップⅡは連結会社が9社というぶっ飛んだ問題が掲載されているので解くのも楽しかったです。あれを解いていたおかげで短答形式の連結は演習時から余裕に解けていた記憶があります。
・苦手論点と正面から向き合ったこと
 12短前には諦めかけていた組織再編、個別C/S、本支店、本社工場の論点でしたが、12短後からはテキストに戻り、基礎問題集を解くところから始めました。2月までにはテキストの回転も終わり、ステップⅠの問題も順調に解けるようになっていたので短答直対の開始には間に合っていました。
 短答本番でも財務は20分ほど時間が余り、本社工場会計も正答することができました。

理論編
・問題文を徹底して注意深く読むようにしたこと
5短前の自分は問題文の見落としがとても少なくなっていました。計算が安定していたため気持ちの余裕もあったのだとは思いますが、1番大きな要因はやはり論文答練を受けていたからだと思います。論文答練の資料の膨大さに触れてからは問題文への向き合い方が変わり、短答答練程度の資料の多さでは見落としによるイージーミスは致命傷になることを心がけていました。
・曖昧な理解をなくしたこと。
 短答と論文で大きく変わることは解答形式。マークシートか記述か。論文では自分が覚えていなければ手を動かすことすらできず、曖昧な理解であれば論ズレしかねないので、テキストの曖昧な理解を消すようにしていました。短答直対の財務理論はあまり点数が振るいませんでしたが何とかこの作業を本番に間に合わせられてよかったです。

総括

全科目の勉強に共通して言えることは、何度も書いた通り12短不合格後も論文の勉強を始めてよかったということです。「企業法、監査論は短答形式の問題は12月短答の貯金で戦い、管理会計論、財務会計論は論文答練で運要素を徹底的にそぎ落としで演習を積む」という方針が功を奏しました。
また、12短後から5月短答までも4科目しかできないのは精神的にしんどかったのでオアシス的な位置づけで租税経営を進めていたのもとてもよかったです。
「今進めている租税経営を無駄にしないためにも5短には絶対受かる。」というスタンスは当時の自分の支えになっていました。
このおかげで5月短答突破後も2科目の量に絶望することなく3か月間勉強できたと思います。(まだ合格発表前なので論文に受かっているかはわかりませんが)

終わりに

ここまで読んでくれた方々、ありがとうございました!
今は論文式試験合格発表10日前なので、論文式試験の成績が出たら開示答案の自己講評なども行いたいと思います。

特に短答直前期は不安に駆られやすい時期にもなると思いますが、周りの受験生も同じです。

12月短答本番前日にホテルのフロントにタクシーを頼んだにもかかわらず本番当日の朝に「タクシー手配できませんでした。」と告げられてブチギレながらホテルから青学まで20分歩いた受験生(自分)もいるので万が一のことを考えて準備を怠らないことが大事です。

皆さんの短答式試験での健闘、合格をお祈りします!









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