0626東京5R新馬戦グランベルナデットについて

レース回顧


まず最初にレースラップとグランベルナデットの個別ラップ(手計算)を。

基本的にはみての通り、エンジンがかかったところでレースが終わった「よう」に見えるのがわかりますね。ラスト1Fはどの馬よりも速く走っていたように、少なくとも走る上での余力はまだ充分にあったのは間違いなく、陣営が言うようにこういう馬は間違いなく距離延長向きです。ただそこに至るまでに何点か解せない内容があったのも事実。
 まず最初に直線で詰まったシーン。直線残り320mぐらいの所です。

この時点で勝ち馬と2着馬とは0.2秒差程。ここで加速できなかったのがそもそも痛恨ではあるんですが

ジュドーの横からサトノヴィレの後ろによけたここ。本来であればここから脚を伸ばせば勝ち負けのラインに乗った可能性はありました。ただここから、

戸崎騎手がムチを打つまでおおよそ50m、馬は全くエンジンがかからず、ここで0.2秒の差が0.5秒ぐらいに広がります。

そこからムチを3発入れても加速しきれず。この間右手前で走っています。騎手が促しているのに反応できなかったのは右手前だと綺麗に伸びなかったというのも考えられますが、調教では右手前で1F11.1の時計をだしていたようにそういうタイプではありません。ここに至り、馬が速く走るような合図と取らなかったのか、右手前では脚を伸ばせない理由があったかのどちらかの可能性があります。

残り150mぐらいの地点で左手前に変えてから

残り100mの地点で再度戸崎騎手の右鞭。ここから急激にストライドが伸びて加速を始めます。

カメラの角度でわかりにくいですが、隣の8番とは2馬身ぐらいあっとのを半馬身とし、先頭ともゴール地点で0.6秒差。100m地点で0.9秒前後の差があったことを考えると急激に差を詰めているのがわかります。

問題点

上記走りから今回のグランベルナデットの走りの問題点を上げます。

①ゲートの遅さ

 明確に歩いて出る形。ここはさすがに次回以降改善されてほしいですね。スタートが遅いではなくスタートをでるメカニズムになってない走りに見えました。二の足は早く先団と同じ程度にピッチアップしてることからも、まともに出れば先行脚質の馬になる可能性は充分にあります。

②右手前時の加速

 今回の一番の問題点はここ。詰まった事はしょうがないとして、そこから脚を伸ばせばきわどい勝負になった可能性が高いレースなのですが、戸崎騎手が合図を出したのが正直遅いのはともかくとして、そこから3発打ったムチに反応できていません。右手前が下手な線もあるにはあるのですが、調教では右手前のまま1週前では11.1、当週では11.5をウッドチップコースで楽に出してることを考えても芝コースで近い数値すら出せなかったのは正直解せないです。この間の走りが11.75。理由としては馬が走るということをわかっていなかった、坂で止まった等は考えられますが、後者は走ってる位置を考えれば坂の上り終わりぐらいで、坂終わりから加速できていればもっと時計は速くなった可能性は大。左手前に変えてからあからさまにピッチを上げストライドが伸びて沈んだフォームになっていることからも、反応が悪いにしてもなにかしら理由があった可能性はあります。ただ単純に馬がそこでストライドを伸ばす意味をわかっていなかったのか、最終追切からレースまでの間で右手前でストライドを伸ばせなくなったのか(気性的な面を含め)。

この先について

 グランベルナデットですが、現状手前を変えてすぐにピッチを上げれなかった理由がある以上狭いコースはいまいちなので次回は同じく東京コースの秋まで待つんじゃないでしょうか。現状東京コースの1800mや2000m辺りが適正に見えます。この一戦でマイルに対応できないと決めつけるのは早々ですが、反応の悪さについては身体的な面や気性的な面を考えてもじっくりと取り組んで課題を解決してほしいですね。

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