卒業生へ
毎年3月になると、保健だより「卒業おめでとう号」を6年生にむけて出している。
いくつか伝えたいメッセージを書いているのだが、その中のひとつ。
"出会いを大切に"
具体的には、
*これから、たくさんの出会いがある。すごく気が合って仲良くなる人もいれば、なんか合わない・苦手だという人ももちろんいる(これはどこでも、誰でも)。
*でも、第一印象があまり良くないからといって、関わらないのはもったいない。話してみたら、意外な共通点があった!なんてこともあるかもしれない。
*関わってみてそれでもやっぱりだめだったら、それでいい。どうしても関わらなきゃいけないときは(同じクラス、部活、職場、などなど) 、その人との適度な距離を見つける。ときには、協力することも必要だし、大切。
*してはいけないのは、自分と合わない人の考えを否定する・その人を批判すること。
こんなことを伝えられたらな、と思う。
大人でも難しいよな、と思いながら、でも大切だと思うから。
少し話は変わるが、BUMP OF CHICKENの「good friends」という曲の中に、こういう歌詞がある。
好きになれないものを見つけたら わざわざ嫌わなくていい
そんなもののために時間割かず そっと離れればいい
この曲を聴いたとき、この歌詞が心に残った。
「あ、そうか。嫌いになることにエネルギーを使わなくていいんだ。」と。
人間関係も同じだ。誰かを嫌いになると、そのことを考えるだけで嫌な気持ちになるし負のエネルギーをまとう気がする。考えれば考えるほど、イライラするしどんどん嫌いになっていく。
それは、すごくしんどい。
そして、そんな嫌いな人に自分の大切な時間を使うなんてもったいない。
ましてや、批判や悪口なんてもってのほかだ。もちろん、たまには誰かに愚痴をこぼして聞いてもらうことがあってもいい。でも、必要以上にそこに時間を費やすことはない。
それなら、そこから距離をとって、自分の好きなことに時間を使うほうがよっぽどいいなと思う。
自分もそんな風に生きていけたらな、こんなことを子どもたちにも伝えたいな、と。
子どもたちには、「これはあくまで私の考えであって、全て正しくてこうしなきゃいけないというものではない。もし何か1つでも、そうだなと思うことがあったら頭の片隅にいれておいてもらえたら。」と話している。
今伝わらなくてもいい。いつか、誰か1人でも、「あ、そういえばこんなこと言ってた人いたっけな。」と思い出してくれることがあったら、それで十分だ。
子どもたちがキラキラして旅立っていくのが嬉しくもあり、ちょっぴり寂しい3月だ。