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【技術書典10書評】情シスが評価を勝ち取る技術
みなさん、こんばんわ。
2020年の年も押し迫り、いよいよおかしな年も大団円を迎えようとしています。
そんな中、技術書典10がオンラインで開催されています。
InfosysAdviser | #情シスが評価を勝ち取る技術 を拝読いたしました!
僭越ながら、そして短いですが、書評を書かせていただきました。
この半年くらいは、情シスの人とよく一緒に仕事をした。
とあるツールの導入があり、なぜか新規事業をやっている私も上司ごと巻き込まれ、そのツールの導入を先導することになった。(詳しそうだから、という理由なのかな)
この本の構成ですごくいいなと思ったのは、章ごとに短編小説が入っていること。これによって、シチュエーションが分かりやすくなり、どういうことで情シス担当が悩んでいるのか、課題は何かが把握できやすい。
私の中で刺さったのはこの一文。
恐らくIT担当者以外の社員もITがこれから重要になってくる、ということは頭で理解している人も多いでしょう。しかし、ITでどんなことができるかが想像しにくいという事情があるのではないでしょうか。
「想像力の欠如」という言葉はしばしば使われるが、本当にあらゆる業務が滞っているところには、この「想像力の欠如」が原因として存在しているように思う。
ツールひとつとっても、それを導入したらどうなるのか、どういう効果があるのか、導入するためにどれくらいの費用がかかるのか、どれくらいの準備期間が必要なのか、前のツールからの引継ぎはどうするのか・・・等、クリアしていくべき課題は山積みである。
しかし、その課題は誰かがそれに取り組まなければ解決しない。それを誰かがやってくれているということを、想像することが出来ないのである。
ゆえに、不平不満の声をあげる。
「前のツールの方が良かった」
「そもそも何でこんなツールに変更するんだよ」
「この点が不便になってるんだけど、そんなことも事前に考え付かなかったの?」
など、好き勝手言われることがほとんどである。
今回、情シスの人と仕事をして分かったことは「ああ、日々こういうことの連続なんだな」ということ。
皆が想像力を働かせて、推進することが決まった事柄に対して、協力の姿勢を取らないと、何事も物事は前に進まない。
しかし、そこまでの想像をする前に、目の前にある問題の方が大きく映ってそれを不平不満としてぶつけてしまう。
そして、それを受けて、推進する側は疲労困憊してしまう。
「こんなにしんどい思いをしているのに、評価もされないのか・・・」と思うと、前向きにその推進の業務に取り組めなくなる。
しかし、こういうことを実際に経験したことによって、私は少し成長した。
想像力を持とう、そして協力しよう。何か言うならポジティブに考えているということも一緒に言おう。
そう決めたのだ。
本書に話を戻すと、情シスのメンバーが信頼を勝ち得るには多方面に配慮する必要がありそうだ。
経営層、上司、同じチームのメンバー、従業員・・・
本当に大変な仕事だと思う。
しかし、この本を読めば、きっと解決の糸口は見つかるだろう。
是非、手にとってみてください。
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私も、リモートワーカーのための新刊を書きました!
前著と併せて、興味のある方は見てみてください。