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2024年、音楽フェスが終わる年

カテゴリー:音楽・カルチャー
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フェスが好きなわりには、全然参戦できないうえに、
以下の記事が気になったので、まとめてみました

導入

2024年、音楽フェスが次々と中止されています。サイケデリック・ロック・フェス、デザート・デイズ、キックオフ・ジャム――数々の伝説的なイベントが消えつつあります。「なぜ?」「どうして?」と思う人も多いでしょう。あれだけ熱狂したあの空間が、なぜ今、危機に直面しているのでしょうか?この記事では、フェス不況の背景にある隠された要因を解き明かします。フェスが終わるなんて、本当に信じられますか?



フェス不況の主な要因

1. インフレによるコストの上昇

最も大きな打撃となっているのは、インフレによるコストの爆発的な上昇です。フェスはただ音楽を楽しむ場ではなく、巨大な舞台セット、何千人もの観客、トップアーティスト、最新の音響設備…全てが一つにまとまった、一大プロジェクト。こんな規模のイベントを運営するためには、莫大な資金が必要です。例えば、ステージを設営する費用、アーティストのギャラ、セキュリティ、そして会場のレンタル代。これらはパンデミック前でも大きな負担でしたが、今やそれがインフレの嵐にさらされ、どんどん増加しています。

アーティストに支払うギャラだって、以前より大幅に上昇しています。コストは膨れ上がる一方で、チケットが売れないとなると、どうなりますか?そう、赤字です。運営者はキャンセルという苦渋の決断を迫られているのです。


2. 若い世代のフェス離れ

では、なぜチケットが売れないのでしょうか?フェス参加者の世代交代がその答えかもしれません。2010年代、音楽フェスはまさに若者の聖地でした。ミレニアル世代は「物」より「経験」を重視し、仲間と一緒に新しい音楽を発見し、大勢で興奮を分かち合うことを求めていました。しかし、Z世代は違います。彼らは「孤立感」や「不安」と向き合うことが多く、ミレニアル世代のように大人数で盛り上がるイベントにそれほど関心を示さなくなっているのです。

**「一緒に行ける友達がいない」**という理由でフェスに行かない若者が増えています。以前は友達同士でチケットを取ることが当たり前でしたが、今の若者たちは、そもそも「友達」と呼べる関係が少ないのかもしれません。音楽フェスが「孤独」と対峙する場になってしまうなんて、誰が想像できたでしょうか?


3. フェスの過剰供給

次に挙げられるのは、フェスが多すぎたという事実です。2010年代のブームに乗って、新しいフェスが次々と生まれました。「このフェスも、あのフェスも行きたい!」という欲望が溢れていた時代です。しかし今、その結果として消費者は自分が行きたいフェスを厳選し、大きなフェスや特定のアーティストにしか足を運ばなくなっています。

特にパンデミックがこの選別を加速させました。ライブやイベントが再開された後、すべてのフェスが復活できたわけではありません。参加者も「本当に大事なイベントだけに行く」という慎重な姿勢に変わり、フェスは生き残りをかけた戦国時代に突入したのです。


4. Z世代と音楽の聴き方の変化

音楽の楽しみ方そのものも大きく変わりました。かつて、フェスは新しいアーティストや音楽に出会う場でもありました。しかし、今や音楽ストリーミングが普及し、アルゴリズムによって自分好みの音楽がピンポイントで提供される時代です。そのため、広いジャンルに触れるためのフェスの役割は以前ほど重要ではなくなり、若者たちは大規模フェスに魅力を感じなくなってしまったのかもしれません。

「どうせフェスに行かなくても、家で好きな音楽を聴けるし、わざわざ遠くの会場に出かける必要がない」――そんな考えが広がり、フェスの存在意義自体が問い直されています。


5. トップだけが生き残る時代

フェスの世界では、今や**「トップしか生き残れない」という現実があります。かつてのように多様なフェスが生き残るのではなく、世界的なスーパースターが出演する一部のフェスだけが成功を収めるようになっています。たとえば、ビヨンセやテイラー・スウィフト**のようなアーティストのライブやツアーは、依然としてチケットが飛ぶように売れています。これと同じように、フェスも人気アーティストが参加するものだけが盛況で、他はキャンセルの憂き目にあっています。

これがまさに「トップだけが生き残る時代」なのです。音楽フェスにおいても、もはや中小のフェスティバルは生き残れない時代がやってきたのかもしれません。


まとめ

2024年、音楽フェスは歴史的な変革期を迎えています。インフレによるコスト増、Z世代の音楽や社交の変化、フェスの過剰供給――これらが相まって、フェスの未来が不透明になっています。フェス不況は一時的な現象ではなく、音楽業界全体に深い影響を与える可能性があります。しかし、すべてのフェスが消え去るわけではありません。生き残るのは、時代の変化に対応し、新しい価値を提供できるフェスだけです。音楽と共に生き、熱狂を求める人々は今後も存在します。その情熱が新たなフェスの形を作り出すことでしょう。


#音楽フェス #フェス不況 #インフレの影響 #世代交代 #トップアーティスト #イベント業界

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