西部警察第一話『無防備都市-前編-』ロケ地巡り ～装甲車が銀座を占拠！？～

冒頭から銀行強盗犯が渋谷の銀行を占拠

1979（昭和54）年10月14日（日）、その後5年間、全236話に渡って続いた伝説の刑事ドラマ「西部警察」の第一話がスタートしました。
さっそく2022年現在のロケ地写真とともにご紹介しましょう。未見の方は、ネタバレにご注意を。「西部警察」DVDやブルーレイをお持ちの方、配信動画をご覧の方は、ぜひ本稿と併せてご覧ください。

■オープニングからいきなりの緊迫感

冒頭から銀行を取り囲む警官隊と大門軍団という緊迫のシーン。

写真はその共立銀行 渋谷支店（という設定）の建物。西部署は渋谷区が管轄みたいです。映像ではこの建物を写真左手前の結構高い位置から俯瞰で撮っていました。
2018年に閉店し、今は更地になってしまった日産プリンス東京販売 中央晴海営業所（これもそのあと別のシーンで映り込むお馴染みのビル！）の屋上から撮ったものと思われます。
ロケ地は中央区晴海にあるNTT関連施設。2022年現在、オリンピック選手村のマンション再開発などで周囲が激変する中、ここはかろうじてまだ当時の建物も残っていました。撮影時は今と異なり、手前の薄緑色の部分が正面玄関だった模様。

この小さい窓がポイントですね。
犯人2人を見極めてリキと団長が一撃で射殺（！）するのも、踏み込んだ谷刑事が白いハンカチを振ったのもここ。
ただし、その後支店長を乗せてノーヘルでやってきたタツのハーレーと課長のガゼールがすれ違うシーンは明らかに晴海っぽくないから、別撮りだと思われます。後方は恐らく川。電柱の住居表記が見えず、ロケ地はわからずじまい。
その後初登場する西部署の建物は品川区東品川（現存せず）。
これはまた後日紹介ということで。続いて登場する洒落たスキップフロア構造の団長宅（セット）も、外観のロケ地は不明です…。

■銀座のど真ん中に装甲車が現れる！
南富士演習場から奪われたという装甲車（ただしキャタピラではなくタイヤ駆動・建機を改造）が新宿副都心の資材置き場に登場。次に現れるのは、そこから結構距離のあるはずの丸の内仲通り（千代田区有楽町）。たどり着くまでにたぶん桜田門の本庁前も通過してるし、見つからなかったはずがないと思うのだけど、それは言わないお約束。
そして装甲車はようやくパトカーに囲まれながら、中央区銀座4丁目交差点にゆっくりと現れる！ 街は大パニック！
よーく観ると銀座の街はどこもシャッターが降りているし、交通量も少なめ。日曜の早朝あたりにエキストラを大量に集めて撮ったのかもしれません（いじわるな視聴者）。

西部署の管轄って渋谷区？ それとも港区！？

さらに装甲車は朝もやの中、銀座方向からぐるっと方向を変えて東京駅丸の内口を御幸通りへ左折。

正面突き当りは皇居！ 
ゲンが「このままいくとうちの管轄入っちゃうな」というのだけど、西部署の管轄ってどこまでなんだろうか。冒頭の銀行襲撃は渋谷区という設定でしたね。
ちなみに正面の皇居前、装甲車がもし右折したら千代田区、そして文京区方面。
九段やお茶の水、水道橋、あるいは秋葉原？ そっち方面は恐らくシリーズ通して一度も出てきたことがないから、おそらく管轄外のはず。

そのあとリキが「とうとう管轄に入りました。現在（港区）芝浦3丁目の路上に停まってます。」と無線連絡。どうやら渋谷区に加え、港区も管轄内らしい。
確かに左折したら日比谷から御成門（そのあたりから港区）、芝公園と、ちょうど都営三田線上のルートを辿り、そして田町方面へつながります。芝浦だと芝の長谷工のある交差点で左折し、国鉄のガードをくぐって…まあ、細かいことはよしましょう（笑）。

芝浦のシーン、現住所だと港区海岸3丁目付近か

さてその芝浦3丁目（仮）。2台のセドリックパトカーを踏みつけたり、機動隊のバスに体当たりしたり、砲撃でまたセドリックパトカーを1台爆破したりと、なかなか派手なアクションが見られる場面です。
映像だと周囲は港の倉庫街で人気は少なく（それでも良く見ると背景に野次馬が映り込んでる）、装甲車の後方に首都高の橋脚と、その遥か遠くに芝浦のヤナセ看板が見えます。
待ち構える警察隊の背景は港で、遠くに新幹線（車両基地線）の高架線が見えるので、現住所だと港区海岸3丁目の辺り、今はヨコソーの三角形の大きなビルが建っている先の交差点付近かな。

港側も今はレインボーブリッジの橋脚が建ち、風景も激変。一般道とゆりかもめがぐるぐるループしていて遠くは見渡せませんが面影はあります。余談ながら「大都会PART2」第一話のクライマックスシーンもこの港付近だったはず。

■さらにカドヤことコーナーラウンジや、晴海でのシーンに続く
ああ、書きたいことが止まらない（笑）。コーナーラウンジ（こちらは港区南青山）のことは別で書きましょう。

さらに晴海見本市会場付近（上空からヘリが襲撃する背景に日産プリンス販売「グロリア・スカイライン・クリッパー」の看板が盛大に映る）でひと悶着あり、夜を越し、朝からヘリを打ち落とすのは、13号地の潮風公園か。
敵からの新たな要求を前に、木暮課長がガゼールで豊洲から晴海に抜ける立体交差（今だと逆走）を走行（TOP画像）。
そして装甲車は再び都心へ。国会議事堂の前をゆっくりと過ぎていき、次回へ続く！
13号地からのルートだと、途中でまた銀座付近を通ったかもしれませんが、そのシーンは無かった（笑）。
後編へ続く！

＜2022年1月現在、Gyao!で「西部警察」第一話のみが無料配信されています。未見の方はぜひ！＞
https://gyao.yahoo.co.jp/store/episode/A035423001999H01