ADHDについて
私は生まれてからの18年間、ADHDに悩まされています。
今日はそのことについて、私が感じていることを率直に話したいと思います。
普段、このような文章を書く機会が少ないので、もし読みづらい部分があったらすみません。
ADHDとは
そもそも、ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは、その名の通り注意力に欠けていたり、落ち着きがない人の事を指します。
ADHDの症状は主に「不注意」、「多動性」、「衝動性」の3種類に分けられます。
不注意
・物事を後回しにしてそのまま忘れてしまう
・同じミスを繰り返してしまう
・普通の人よりも短期記憶が苦手
多動性
・突発的な行動をしがち
・会話中に突然話題が切り替わる
・じっとしている事が苦手
衝動性
・興味が無いことには集中が続かない
・ショートカット出来るところはしようとする
・リスクのある行動をとる
その他の症状
・感情の起伏が激しい
・時間管理ができない
・対人関係で問題を起こしやすい
上記で示したものの中から、いくつか私の実体験での例を示します。
・物事を後回しにしてそのまま忘れてしまう
私は、今すぐにやれと言われて指示通りに動くことにとても抵抗があります。
自分のタイミングで物事を進めたいという気持ちが強いため、つい物事を後回しにしてしまうことがよくあります。
しかし、一度後回しにすると、そのことを思い出すのは大抵、何かのタイミングでそれが話題になったときです。
そのため、夏休みの課題や授業の宿題などを忘れてしまうことが非常に多かったです。
・突発的な行動をしがち
これはADHDの症状としてとても一般的なものですが、ふと頭に思い浮かんだことを直ぐに行動に移すことがとても多いです。
例えば、買い物をしている時に、予算を考えずに「今欲しい」と思ったものは買ってしまうことや、自分が今やりたいことを優先して動くため、何か物事が進行中でも、他に自分がやりたいことが見つかったら思いつきで行動を変更してしまいます。
・興味が無いことには集中が続かない
私は、自分の好きなことには時間を忘れて没頭できるタイプです。
しかし、逆に興味のないことには集中を維持するのが難しく、話を聞いていてもすぐに注意が散漫になってしまいます。
具体的に言うと、英語の勉強は苦にならず、内容が自然と頭に入ってきますが、数学や物理の授業では集中が続かず、気づけば別のことを考えたり始めたりしてしまうことがよくあります。
そのため、テストでは偏った成績になることが毎回のようにあります。
ADHDで困ること
ADHDで困ることはたくさんありますが、特に辛いのは、自分で改善しようとしてもなかなかできないことです。
ADHDは努力では決して治らない病気です。
普通の人から見れば、忘れ物をしないことや遅刻・欠席をしないことは努力すればできることですが、ADHDの人にとっては非常に大変なことなのです。
例えば、忘れ物をした時、指摘されて初めて気づくことがほとんどですし、遅刻や欠席もその時の気分や状況でしてしまいます。
傍から見たらただの「ダメ人間」に見えるかもしれませんが、本人は意識せずに行動しているため、毎回そのような結果に至ってしまうのです。どうしても自分の行動をコントロールするのが難しいのです。
では、なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?
それは、例えば忘れ物をしたときに「次回は忘れないようにしよう」と思っても、私の場合、短期記憶が苦手なため、そのこと自体をすぐに忘れてしまうからです。
改善策としてメモ帳に書いてみたこともありますが、メモ帳に書いたこと自体を忘れてしまうので、結局忘れ物は減りません。
遅刻や欠席については、無意識のうちに「今日休んだとしてもどうにかなるだろう」という考えが心の中で生まれてしまい、それが繰り返しの原因になっていると思います。
ダメだと分かっていても、どうしてもその行動を繰り返してしまうのは、本人が一番苦しんでいることです。
そして、何よりも困っているのは対人関係です。
無意識のうちに相手を怒らせてしまうことがよくあります。
私は後先を考えずに思ったことをすぐに行動に移してしまうため、その結果、仲の良い友達を激怒させてしまうことが何度もありました。
「これをこうしたらこうなる」といった計画的な考え方ではなく、「こうしてみて、こうなったらいいかも」といった軽い気持ちで動いてしまうことが多いため、大きな失敗を招いてしまうことがしばしばあります。
社会に出たら、今以上に大きな問題に直結してしまいそうで、とても不安で仕方がありません。
ADHDに対しての接し方
ADHDの人との接し方についてですが、一番大切なことは「一般的な考え方を強要しないこと」だと思います。
ADHDの人は、時間管理が非常に苦手です。時間通りに動けると思って接するのは避けるべきです。
待ち合わせの約束をしても、その時間通りに会える確率は50%もないかもしれません。
また、ADHDの人は衝動的に行動することが多く、その結果、予期せぬ問題を引き起こすことがあります。
その行動が本人の意図によるものではないことを理解し、冷静に対応することが重要です。
ADHDの人は、どうしても自分をコントロールするのが難しいことがあります。
最初にも言いましたが、ADHDの人が他の人と同じようにできないことを責めないことが一番大切です。
そして、何か失敗した際に「病気を理由にするな」といった言葉を、投げかけられることは、ADHDの人にとって非常に辛いものです。
自分の行動によって問題を起こしていることは、本人が一番理解していますが、それがどうしようもないこともあるのです。
どうかそのことを理解してほしいです。
最後に
ADHDを持つ人との接し方には、理解と共感が何よりも大切です。
完璧を求めず、お互いの違いを尊重し合うことで、ADHDが原因で生まれる日々の困難も乗り越えていけるはずです。
ADHDの特性を理解し、寛容に接してくれる人が増えれば、今よりももっと温かい社会になると信じています。