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2024年CBT体験記!結果公開!


先週更新しなかったことに対するお詫び・この記事の内容

いや、マジですんません。土日にOSCE(この記事でちゃんと説明します)っていう試験がありまして、その次の月曜日に大学の定期試験があったもので、正直それどころじゃなかったんですよ……

ともかく、今日の記事の内容なんですが、せっかくCBTの結果が返ってきたのでまずはその話をしようかなと思います。え、「noteを書き始めた理由②」はどうしたかって?いや、無理っすよ。今日テストだったし。先週の月曜も木曜も金曜もテストだったし。本当にうちの大学、スケジュールが◯ソなので……
まあ、今週はほんとにひましてるはずなので、書こうと思ってます。予定は未定。

CBTの説明とその結果

そもそもなんぞや

ここだけは医学部のシステムを全くご存じない方のために説明させていただきます。ある程度わかってる方は飛ばしてもらって全く問題ありません。

医学部は大抵の場合、4年生までに医学を知識として学び、最後の2年は大学付属の病院で色んな科を回って実習します。で、この実習では実際に患者さんに接して、いわゆる医療行為(法的な言い方とは違いますがご容赦を……)を行うこともあります。具体的には採血とかです。ただ、医療行為って法的には傷害罪が適応されうる行為なんです。冷静に考えてみれば「人に向かって針刺してやったわ」って言ってるやついたらまず間違いなく通報しますよね。じゃあなぜそれが法的に許されているか、というと、特定の資格を持った人が医学的判断および技術を以ってこれを行う限り、違法行為には当たらない、というふうに医師法で定められているからです。簡単にいってしまえば、資格があるやつがやってる場合だけ見逃してやるよ!ってことです。

で、2024年現在の制度では医学生もこの見逃してもらう対象の中に医師の監督下という条件付きではありますが入ってます。ただ、前述の通りやはり「資格」は必要なわけでして、それがCBTとOSCEという試験によって判断されるんです。プレ医師国家試験だと思ってもらえばそんなに外していないかなと思います。

本物の医師国家試験とは違い、こちらは知識を見るペーパーテストと技術を見る実技試験に分かれていて、前者がCBT、後者がOSCEです。名前は違いますがこいつらは2つで1つの試験として機能していて、どっちか片方でも落としたらその時点で実習参加不可能ですし、追試にあたってもどっちか片方でも落としたら再受験料はCBT分とOSCE分まとめて払う必要があります。(うけるのは落としたやつだけで大丈夫ですが)

で、国家試験との違いは他にもあって、もちろんレベルが違うのはそうなんですがそれ以上に大きいのが大学によって実施時期が異なることです。
詳しくは調べてもらったほうが早いんですけど、実施時期が違うテストで統一的に評価をするために、CBTでは全受験生が違う問題を使います。同じテストをやっちゃったら過去問演習ができる方が有利だからですね。そうするとテストのレベルがばらついちゃうのでは?と思われた方、心配ご無用。そうならないようにテストの難易度は項目反応理論というものに基づいて極めて近くなるように調整されています。

なんでここまで医学部生がCBTの結果で大騒ぎしているかというと、まあ端的に言ってしまえばマッチングに関わるからです。
マッチングというのは医師版の就活だと思ってもらえばいいです。CBTの成績を採用試験の際に提出させる病院は一定数あり、そこで提出する点数があまりにもひどいと就活で不利になってしまうので、極端にいい点数は取らなくてもいいですがあまりひどい点数を取るのは考えものです。事実、CBTで不合格だった人の国家試験不合格率は25%にのぼるそうです。(全体で10%)国家試験に落ちられてしまうと病院としてはせっかく採用したはずの研修医がいなくなってしまう、つまり戦力が減ることになるので、そういったリスクをなるべく弾くためにCBTの成績を提出させていると言われています。

CBTの結果!

前フリが長くなりましたが、本題です。グチグチ言ってもしょうがないのでさっさと結果を貼り付けてしまいましょう。

合格!

というわけで、見事合格してました!タイトルに書いたんだから当然だよねまあ、とりあえずそれなりに納得感のある成績で助かりました。先輩から「CBTは落ちなきゃ一旦OK、なおかつ平均以上取れていれば基本的には十分」みたいなことを言われていたので、そこを突破できたのは良かったです。先輩たちの時代は得点率が出ていたようですが、僕らは制度がちょっと変わった影響でIRT標準スコアというものしか出ません。これはすごく大雑把に言ってしまえばいわゆる偏差値の10倍です。(正確には2012~2014年にCBTを受けた人たちの中での偏差値)つまり偏差値59、上位18%くらいの成績なわけですが、これは「2012~2014年に受けた人たちの中で」の話。資料を見るに今の人達が受けると平均して偏差値は52~54くらいに来るっぽいので、もうちょっと平凡寄りの成績ですね。

マックスさんという方がIRTと得点率の対応をだしてくださっていたのですが、これを見るに大体85%くらいでしょうか?まあ、マッチングのときに足切りに合うことはなさそうで良かったです。

どうやって勉強したのか

さて「CBT 勉強法」とGoogle検索した人はお待ちかね、勉強法の話です。といってもそこまで誇れるような勉強はしていないので、全部無料公開します。もっと成績がよかったら小銭稼ぎしたんだけどね

勉強開始時点での状態

まず前提となる状態を書いておきますね。これがないとフェアじゃない。

(以下余談)
僕も勉強してるときに「CBT 勉強法」と検索をかけて色々すがろうと思ったら、「授業は真面目に聞いて試験勉強はそれなりにやってました!合わせてQA(後述)もみて知識をある程度いれておきました!キラキラ!」みたいなのばっかりで辟易したんですけど、大半の人はそんなことないのでご安心ください。こういうのは大抵の場合成績がいい人ばかりが書くもので、僕みたいな不真面目人間には全く合いませんでした。それでいてまあそれなりの成績くらいはほしいかな、って思っていたのでたちが悪い。
僕と同じようなことを考えている不届き者諸君にこれが少しでも役に立つと良いですね。

  • 普段の試験はそれなりの確率で追試に回す、とりあえず単位がなんとかなればいいやの精神

  • 試験に合わせてQAを見ていた、というのも特になし

  • つまりほぼゼロの状態でCBT2.5か月前

全く盛っていません。ただ、大学受験のときに人並み以上の爆発力みたいなのは培っているので一応そこだけは申し添えておきます。

使った教材

  • QA(国試版)

  • QB(CBT版)

これだけです。念の為説明しておくと、QAとはメディックメディア社が出している国家試験対策の映像講義、QBとは同社の出している問題集です。ここらへんはいろんな記事でさんざんこすられているネタだと思うので省略。

開始後の生活(1.5ヶ月前まで)

勉強開始時点での状態の部分でも書いたように、本格的に始動したのは2.5か月前くらい。それまでもQAを定期試験にあわせてダラダラと見ていたりはしたのですが、なんせ1週間に2コマの定期試験が毎週月曜に飛んでくるような大学でして、僕のサボり癖ではとても見きれないままとりあえず定期試験の過去問だけ解いて単位だけはもぎ取る、みたいな生活をしていました。

で、2.5か月前になって流石にまずいと思い、QBはちゃんと解き始めました。とはいえ、一日にやっている問題数は多くて100問程度。QAを見ていたら一日が終わった日もそれなりにあります。
問題を解いて間違えたらわかっていなかった部分をgoodnotesでまとめる、ということは行っていたのですが、今振り返っても効果があったのかは微妙です。ただ、QBに書いてある内容を全部覚える、といった勉強法ではおそらく知識があまりにもバラバラになりすぎてしまうので、それを系統的に理解するという意味ではQAを見たうえで解いたのはあまり間違いでもなかったように思います。まとめる際は国試版のQAの書き込み済みテキストを活用して、それを参考に書いていました。

今見ても全然覚えていません。

1.5か月前〜2週間前の生活

今までのペースじゃまずい、ということに気づきました。だってそれまでの累積問題数が1000問くらいだったんだもん。あと1.5ヶ月でこの中身を完璧にしなきゃいけないと思ったら流石に焦りました。これは友達のおかげでもあって、一泊二日のCBT合宿に誘ってもらったことがありました。その友達はすでに僕より1000問以上多くとき進めていて、更に僕より一日あたり解く問題数が200問以上多かったので、それに触発されるようにその一泊二日は解きまくりました。そこで一日300問解いた、というのをきっかけにしてそこから先は安定して一日200問くらい解くようになりました。(前日間違えた問題の解き直し含む)

赤丸が自分。どのタイミングで焦ったか一目瞭然。

この時期に、自分でスプシを使って学習記録をつけ始めました。人間自分の成果が具体的でわかりやすい形になるとある程度やる気になるもので、終盤までのモチベーション維持にものすごく役立ちました。
QBを使っている人なら、「勝手にQBが記録をつけてくれるのになんでこいつはわざわざそんな面倒なことを?」と思うのでしょうが、僕は1周目と2周目以降を明確に切り分けて考えていました。1周目は知識のインプット中心のもの、2周目以降はアウトプットとわかっていないところの穴埋めというふうに捉えていたからです。さすがのQBもそこまで明確に記録してくれるわけではないので、オリジナルの記録を利用していました。

だいたいこの時期で全範囲の一周目が終わりました。この時期は前日に間違えた問題も一緒に解くようにしていたので見た目の正答率こそそれなりに高かったものの、ふと思い立って全く関係ないところを解いてみると全然覚えてない、ということもざらだったので全問題一周した、ということが一番の収穫だったように思います。

CBT2週間前

この辺の金・土・日を使って全問題(計3000問)1周しました。もちろんそれまでのような速度でやっていたのではとてもじゃないけど終わらないので、解説とかはわからなかった問題を軽く読む程度です。これをやった意図としては、あくまで現時点でできていないところの確認だったのでそれで問題ありませんでした。余談ですが周りにこの話をしたところドン引きされました。そりゃいままで追試になるかならないかギリギリのライン攻めてた人間が突然3日で3000問解いた!とか言ってきたらビビりますよね。
正直めちゃくちゃしんどかったです。大学受験以来久しぶりに親に心配されながら、気が狂いそうになりながら勉強しました。でもやれてしまえば「俺はこれだけやったんだから大丈夫だ!」となるのもわかっていたので意地でもやりました。

この苦行が終わってからは少しだらけてしまっていた部分もあったと思います。達成感からなんとなくもう大丈夫でしょ、って思っちゃったんですよね。ちょうど無料のCBT模試(といっても問題数半分ですが)を見つけたので解きまして、正答率8割くらいというなんとも微妙な成績だったのでそれもあって完全に油断してました。モントレとかに手を出してみましたがまあ身につきませんでした。それでもちょっとずつやる気を取り戻して1日100~300問くらいを解いていました。

CBT4日前

QB模試、解きました。75%でした。まずい、って思いました。
思ったより難しかったとはいえ体感8割くらいかな?だったんですよ。そしたら75%で、しかも臨床系の成績があまり良くなかったのでだいぶ焦りました。周りの友達に聞いてもそんなに良い方ではなく、最直前期にしてもう一度エンジンが掛かり直しました。
とはいえ、この時期になると流石に自分のできていないところは把握しているのでやった問題数はそこまで多くなく、できていないところを中心にやり直していました。

CBT前日

気が触れそうで、その不安を紛らわすために問題を解きまくることにしました。僕、勝負事に対しては自分の哲学というものをそれなりに確立しており、その中にメンタルケアは徹底する、というものがあります。
前日に学年の中で一番問題を解いてそれを当日の朝見ていけば幾ばくか穏やかな心持ちで本番に臨めるだろう、という発想と、自分のやっていないという焦りを隠すという発想からとにかく解きまくることにしました。
もともとは全問題を1日で一周するつもりだったのですが、いくらなんでもそれは厳しく、最終的にvol.3まで、つまり通常の問題形式のものはすべて解いた、というところまでで止まりました。全部で約2400問。流石に満足しました。体力的には死にそうでしたけど。

勲章です。

CBTを終えて

二度とやりたくありません。2ヶ月前から勉強を開始したにしては十分な成績だとは思いますが、国家試験のときは流石にもう少し勉強します。

終わりに

ここまで読んでくださってありがとうございました!一人でも見てくださった方がいらっしゃれば何かしらリアクションもらえると嬉しいです!記事の内容のリクエストが有ればコメント欄にて教えて下さい、なるべく反映したいと思っています!なにか書くのは気が引けるなって人は、(´・ω・`)とでも打っといてください!お願いします!

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