変な日

嘔吐で迎えた誕生日から一日経って、8月17日。

千田さんと指さん(ゆとりちゃんでよく会う常連たち)のライブを見に行った。指さんが武術の人でないことは知っているし、出演者以外何も分からない状態なのに「まぁ、暇だし」でチケットを取ってみた。整理番号は2番だった。

昨日の今日で、起きた瞬間からあまり体調は良くなかったが、「わたしが行かなかったら3が2になってしまう……」と結局行った。というか、普通にちょっと見たかったし。会場へ向かう途中でヘパリーゼの良いやつと第一三共胃腸薬を買った。体調が悪かったから浴衣を着付けるのはもちろん断念して、いつものセパレートの浴衣を着た。この浴衣はこの夏買って良かったものトップに入る。

閑話休題。
イベントは前半30分間は千田さんが一発ギャグをやり続けるのを見届け、後半30分がフリートーク、という構成だった。意外とと言っちゃ悪いけれど、けっこう面白かった。2人がとても楽しそうで良かった。



8月17日、このライブのチケットを取った時点ではすっかり忘れていたのだけれど、実は

西井幸人が大阪でバーイベントをする日だった。
やっべ!忘れてた!と思って慌ててチケット詳細を見たら、全5部入れ替え制になっていて、後半の回なら余裕で間に合う時間だった。あぶねぇ。最終回の5回目に行くことにした。

入場が20時なので、ひとりでお茶したりご飯を食べたりしながら適当に時間を潰す。

せっかくセパレートとはいえ浴衣を着て、心斎橋に来てまで、「体調悪い奴の飯」すぎるだろ。冷たいうどん単品て。美味しかったけど。


西井幸人のイベント会場のバーは会員制らしく、検索してもろくに情報がなく、かなり分かりづらい上に治安もメチャクチャなところ(西井幸人が大阪に変な印象持ちませんように……)にあったがなんとか到着した。最終の回ってことは、西井幸人はもうそこそこ酔ってる可能性があるってことだよな……?と、このあたりでやっと気づいた。

果たして、西井幸人はベロベロだった。

20時に開場し店内に入れてもらうと、西井幸人はすでにバーカウンターに立っていて、「すいませんねぇ!もう仕上がっちゃって!」とご機嫌な様子だった。初めて会話した西井幸人は意外とフレンドリーで、普通に下ネタを言って怒られたりしていて、なんか安心した。しかし爆裂に顔が良かった。本当にビックリする。

カウンターの中には西井幸人と女性スタッフがひとり、客はカウンターに6人のみという、思っていたよりかなり少人数制のイベントだった。西井幸人がちゃんとひとりひとり名前を覚えて呼んでくれるぐらい少人数だった。

わたしは局中法度から西井幸人を見ているのでゆるいファンながらも10年選手ではある。が、他のお客さんも局中法度ぐらい当たり前に履修していた。まぁ、よく考えたらそりゃそうか。告白とか悪の教典とか、そもそも西井幸人の露出の多い時期がそのへんだったからな。

西井幸人とクライナーで乾杯できるメニューまであった。もうイベントも最終の回だったので時間制限も回数制限もなく、女性スタッフは「もう西井は最終的に息をしていればいいです」と言い、西井幸人本人も客に酒をねだりまくっていた。行ったことないけど、ホストクラブってもしかしたらこういう場所なのかもしれない。しかし目の前に来てわざわざ名前を呼んで全力のぶりっこをしながらねだるもんだから、「お、これが見られただけで3,000円の価値があるぞ」とわたしも喜んでクライナーを入れた。西井幸人はわたしの瓶も開けてくれた上、手を添えて乾杯してくれた。これは大変なことだ。

ところでわたしはTwitterでも西井幸人のことを西井幸人と逐一フルネームで書いているため、西井幸人のファンにもけっこう捕捉されていて驚いた。「あ、イナズマ戦隊好きの!」はともかく、「さっきうどん食べてましたよね?」は本当に驚いた。
西井幸人を好きな人はそのままイケメン好きでもあるのだろう、ジャニーズに造詣の深い人も多く、イナズマ戦隊の話題に引っかかってくれたのは嬉しかった。

ちょっとしたゲームをして景品をいただいたり、話してるうちに「最後の回、埋まると思ってなくてぇ……」と泣きそうになる西井幸人をみんなで見たり、非常に充実した時間だった。「その話、聞いた我々がネットで流出させたらヤバいやつか?」みたいなこともけっこう話してくれたので、あまり会話内容を書くことはできないが。

VIPチケットとチンチロのおかげで、西井幸人と写真を2枚撮影する権利を得た。写真は分かっていたこととはいえ麗しい美少年とビチョビチョの肉塊がツーショットで写っていて、「この肉塊、いらんなぁ」と思った。
さぁ写真を撮らんとポージングにアワアワしていると西井幸人が腕を組んでくれて、「大変なことが起きている!!!」「こんなメン地下みたいなエグい営業しなくても、君は素敵な俳優なのに!!!!」とパニックになった。例えば凸ノ高秀やセブ山なんかも密着多めで写真を撮ってくれるが、西井幸人ではちょっと話が違う。君は10年前からわたしの憧れの存在なのに、そんなことしなくていいんだよ……本当に……。

イベント最終回だったおかげで、西井幸人はエレベーターで階下まで下りたところまでゆっくりお見送りをしてくれた。開場までの暇つぶしには難儀したが、なんだかんだ最終回で良かったな。西井幸人へのカラオケリクエストを誰も入れなかったのがちょっと惜しかったかもしれない。次があればわたしが入れる。「可愛くてごめん」を歌ってもらう。必ず。


体調崩して薬を飲みまくったり、知人が一発ギャグをし続けるのを見たり、10年以上追ってる俳優と会話したり、腕を組んだり、マジで意味のわからない日だったな。なんなら今すでに、夢だったような気さえしている。

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