学芸会、赤い靴はいた
この話の続き。
「またいずれ」と書いていた6年生の学芸会について。
以前「5年生は喜劇、6年生は戦争もの」と書いたが、我々もご多分に漏れずそうだった。
ストーリーはこの3つめの話、『赤い靴はいた』が元になっている。(とは言え漫画がベースだったとは最近知った)
6年生のわたしは表紙にヒロイン像を描いているが、原作は想像よりちょっとお姉さんだった。
台本は今読むと、かなりナレーターや説明台詞に頼っていて、当時は気づかなかったが少しシナリオをかじってしまった大人からするとあんまり良い台本じゃないな、と思った。学芸会ってこんな感じでいいんだ。
題材が題材なので結構難しい言葉が多かった。ポツダム宣言を黙殺とか、当時果たしてどこまで意味を分かって言ってたのかな。
5年生のときと違って、この時何の役をしていたかははっきり覚えている。
1人での台詞はなかった。
それこそ「学芸会ってこんな感じでいいんだ!」と一番楽そうな役を選んだ覚えがある。楽そうな役だから取り合いになるかな!?と思ったら全然そんなことなかった。そんなモチベーションの奴がよくもまぁ、その後中高6年間演劇部なんか続けてたな。
なんとなく覚えているのが、この物語のタイトルにもなっているマクガフィン(言ってみたかった。シナリオかじってたから。)の赤い靴。
貧乏な公立校だったのでまさかこの為だけに靴を買うわけもなく、学年の誰かが良い感じのものを持ってくるのを期待していたようだが、なんかイマイチ良いのがなかった。赤い靴ならなんでもいいじゃないかと思ったが、ピンヒールみたいな靴を見た瞬間はわたしも「なるほど、こいつは違うな」と思った。その後どうしたかは知らないが(ほんとに非協力的だし興味もないな)、結局まあまあ良い感じの靴を用意できていたような気がする。
そのことがなんとなく印象に残っていて、今でも赤い靴を買うと「当時の教師はこういう靴を望んでいたのだろうか」とふと頭によぎる。
大人になってから買った赤い靴の例。
これで会社に行ったのはまた別の話。
台本の裏には全然関係ないクレープを食う女の子、いや、じゃないなこれ多分ミスフルの兎丸だな。女装をわざわざ選んで描いているあたりに罪深さを感じる。そりゃあ大人になってから女装男子ばっかりフォローしてるTwitter垢を作るわけだ。
学芸会の台本ではなくプロフィール帳を紐解けば、幼いわたしの「罪」がもっとまろび出るのだろうな。恐ろしい。
お前らのもしっかり保管してるからな。