山崎怜奈のアンダーセンター抜擢に寄せて

「満を辞して」と言うべきか、それとも「ようやく」と言うべきなのか。ともあれ長い道のりであったことに変わりはない。


乃木坂46の二期生としてのデビューから9年目のキャリアへと踏み出した今日、山崎怜奈が初のアンダーセンターを務めることが彼女の冠ラジオ番組内で発表された。
至る所でその噂は立っていたので、なんとなくそんな予感はしていた。なのに、いざ事実を目の当たりにすると、驚いている自分がいる。番組内で発表した山崎怜奈の声は心なしか震えていたように思う。

個人的に、彼女は何事も淡々と、そつなくこなしてしまう秀才のような印象を抱いていた。そんなクールな姿の裏には果てしない努力や苦労があって、しかし、どんな時でもそれらを自らは出さない。そこは徹底しているように思う。
ラジオ番組でも、「乃木坂46」の所属名を"敢えて"外して、乃木坂の力に頼らず自分の力で勝負しようとしている(のだと勝手に思っている)。

女子大生として勉学に励む傍ら、乃木坂46としての仕事にも全力で向き合う彼女のひたむきさに、僕は惹かれた。握手会も何度だって行ったし、ライブでも彼女のパフォーマンスに魅力された。ライブでは常に前列の方にいる訳でもなく、たくさんの楽曲を披露するわけでもない、いわゆるアンダーメンバーだったけど、自分にとっては大切な"推し"だった。

今でこそ、メディア露出も増え、テレビや雑誌なので彼女の姿を目にする機会が多くなった。本も出版した。とても嬉しい。しかし、そのような活躍をもってしても、乃木坂46の選抜メンバーとして選ばれることはなかった。いわゆる"不遇の二期"でもある彼女。それでも、自身が輝ける場を自らの力で切り開いた彼女は、乃木坂史上かつてない功績を残していると言えるだろう。

世の中には「適材適所」という言葉がある。彼女も、よく口にしているような気がする。乃木坂46というグループに沢山のメンバーがいて、それぞれに個性があり、活躍の場がある。山崎怜奈というメンバーは、その言葉に当てはめて言うなれば、才女としてクイズ番組に出演したり、コメンテーターとしての姿を見せたり、一般的なアイドルとは少し違う活動が多かったかも知れない。それに、彼女は「自分はアイドルに向いていない」とも言う。

山崎怜奈は、本当にアイドルに向いていないのだろうか?その問いに対する僕の答えは、NOだ。
彼女はめちゃくちゃにアイドルだ。

ファンは知っている。彼女がどれほど「アイドルしている」かを。ライブでは、たとえ最後列であってもキラキラした「あざとい」とも言える笑顔を絶やさず、しなやかな身体を生かした美しいダンスを踊り、"バード山崎"なんて言われるぐらいには表現力もあり、もちろん歌唱力もある。昨年行われたアンダーライブではそれらが特に際立っていた。 
そんな彼女をアイドルと呼ばずして何と呼ぶのだろうか?ましてや、アイドルらしさとはかけ離れたシーンでも物おじしない彼女は、もう最強のアイドルなのでは?とさえ思う。

握手会では、僕ぐらいの学生から、僕の父親ぐらいのおじさんまで、幅広い年代のファンが彼女の元へ訪れる。僕は他のメンバーの握手会も行ったことがあるが、ここまで年代の幅が広いメンバーは彼女以外にいないと思う。
そんな老若男女(?)に支持された、才女 山崎怜奈がついにアンダーセンターに抜擢された。
自分のことのように嬉しい。ずっと応援してきたメンバーが報われる、ではないけど、ようやく真っ当に評価されたというか。なんならもう選抜メンバーに選んだっていいんですよ、秋元さん!

長くなったけど、最後に。
山崎怜奈さん、アンダーセンター本当におめでとうございます!

バード山崎、羽ばたけ!自由の彼方へ!!

https://open.spotify.com/track/3aTlfCimYLbgNtuYxvZ0zn?si=dA0K-ss2Re-R0hf_Cmniuw

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