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3月6日 星が瞬く夜に

なんやかんやで今日が今年初ライブ。"Dream Away, One Day" と銘打たれたイベントで、出演はBiSHとACIDMAN、会場はなんばHatch。いやいや、いくらなんでも豪華すぎんかこれ。どっちも初めて観るのでめちゃくちゃ楽しみにしてた。ACIDMAN大木の話によるとやっぱりチケットは即完だったらしい。

18:00開演、先行はBiSH。暗転したステージに六人の姿が。一曲目は「MONSTERS」。初っ端からヘビーな曲で来たな〜と思ってたら立て続けに「遂に死」「Help!!」とBiSHの中でもかなりクセの強いゴリゴリの曲が披露された。ロックバンドACIDMANに対するリスペクトとも取れる攻撃的な選曲。ステージを端から端まで使ったコンテンポラリーダンス、全員が良い表情をしていて視点が定まらない。全員観たいけど、なかなかそうもいかない。ああこうしてるうちに一息ついてしまった。
小休止を挟んで披露されたのが「VOMiT SONG」。さっきまでとのギャップがすんごい。さっきまでのような会場のボルテージを一気に上げる攻撃的な楽曲とは対照的に、しっかりと聴かせる歌も歌えるのがBiSHの強みだと思う。続いた「My distinction」では、美しいメロディーがアイナやチッチの歌唱力をより引き出していた。ここで披露された二曲はどちらもリンリン作詞の楽曲であり、繊細でかつストレートな歌詞が刺さりまくった。
ここで気づいたのが、BiSHのグループとしてのまとまりがとてつもないということ。正直BiSHがメディアに出たての頃はアイナとチッチの二強、というイメージがどうしても拭えなかった。当時の楽曲の歌割りとかもそうだし、自分自身もそういうイメージを抱いてた。けど、今現時点のBiSHはそんなことなくて、全員がより強くなっているように感じた。特にアユニはPEDROでの経験がそうさせてるように思うし、リンリンもモモコもパフォーマンスでそれを魅せていた。全員めちゃくちゃ強くて、全員観たいけど、なかなか目が追いつかない。終始その思いだった。
「SMACK by SMACK」でフロアの盛り上がりが最高潮に達した直後投下されたのが「NON TiE-UP」。これぞBiSHと言わんばかりの大問題曲。ユニークすぎる歌詞と振り付けにもう釘付け。メンバーの表情もそれぞれで、時折見せるアイナのクールな顔が超カッケェ。
その後のMCで、今回のセットリストはリンリンが組んでいたことが判明。リンリン作詞の曲が織り込まれつつもBiSHらしさが出ためちゃくちゃいいセトリだと思う。初めての現場がこのセトリでよかった。
そして披露されたのが「プロミスザスター」。さっき攻撃的な選曲がACIDMANへのリスペクトというふうに書いたけど、「プロミスザスター」の選曲も、ACIDMANへのメッセージが込められているように感じた。世代は少し違うし、形式も違うけど、「プロミスザスター」が持つ美しくも儚いメッセージ性は、ACIDMANの楽曲にも通じるものがあると思った。
ラスト二曲の「beautifulさ」「BiSH-星が瞬く夜に」ではオーディエンスも一緒になって踊り、声は出せなくとも会場が一体となり、序盤のカオスな雰囲気から一変、とてつもない多幸感に包まれた。BiSHすごすぎる。短い時間だったけど、めちゃくちゃ楽しかった。アイナもアユニもソロプロジェクトのツアーの最中にも関わらず完璧なコンディションだった。BiSH最強です。


後攻AClDMAN。SEと共に三人が現れる。この時点で風格が凄い。まさにベテランの風格、もうカッコイイ。
一曲目に披露されたのはゴリゴリのベースイントロから始まる「造花が笑う」。スリーピースバンドなのに音数の少なさが全く気にならない、むしろその音圧の凄まじさに驚いた。それは次曲の「to live」でもそう。ルーパーを駆使した演奏で、三人で全てを完結させてしまう。さっきまで会場はBiSHの空気感だったのに一瞬でACIDMANのものになってしまった。「to live」のギターソロで、ルーパーを使って音をダビングするパートがあるんだけど、ソロ中なのに余裕な素振りで水を飲んじゃう大木伸夫カッコよすぎる、思わず笑ってしまった。
MCで、大木はBiSHへの愛をこぼす。笑 以前BiSHとのイベントがあったものの台風の影響で中止になってたみたいで、本人も待望の対バンだったらしい。
続いて披露された新曲「Rebirth」もさすがACIDMANと言わざるを得ないぐらいにかっこいい曲。何年もバンドを続けていると、やっぱり楽曲性がブレてきたりすると思うけど、ACIDMANってマジでブレない。ずっと同じところにいるんだけど、確実にアップデートされてる。
ドラムソロを挟んで「FREE STAR」のイントロを大木が弾いた瞬間の会場のどよめきすごかったなぁ。
「世界が終わる夜に」の壮大さをたった三人で表現してしまう。「造花が笑う」のようなロックバンドらしい楽曲だけでなく、「世界が終わる夜に」のような壮大で美しい楽曲をどちらもさらっと演奏するACIDMANまじですんごい。静と動の切り替えが上手すぎる。
大木はMCで「コロナに感謝している」と言った。コロナのせいで何々ができなかった、とかマイナスに考えるんじゃなくて、コロナがあったからこそ当たり前だった何かに気付くことができた。そう考えた方がこれから先に繋がるんじゃないか。そんな話を経て演奏された「灰色の街」の説得力はもう、もう流石。話の持って行き方が完全に先生だった。
(ちなみにバラード二曲ともで、大木のリッケンバッカーを生で拝めて良かった、これは完全にギタリストの戯言です)
本編ラストは「ある証明」。多分BiSH目当てで来た人も多かったと思うけど、一曲目よりもラストに拳を挙げていた人が多かったのはみんなACIDMANに心鷲掴みにされたんだろうなと。僕も全力で拳を挙げました。

本編終了後、ACIDMANメンバーは捌けることなくアンコールへ。時間節約のためらしい。笑
そしてアンコールではなんと、ACIDMAN× BiSHの「ビシュッドマン(大木命名)」が一夜限りで結成され、「BiSH-星が瞬く夜に」が本日二回目の披露された。ACIDMANの三人が演奏に徹する姿って相当珍しいと思うけど、三人とも楽しそうで、BiSHのメンバーも楽しそうで、やっぱりライブってこれなんだよなぁとしみじみ思った。 ACIDMANの演奏中はクールだけど、MCではお茶目な一面も見ることができて良かった。笑 総勢9名による演奏は和気藹々としていて、オーディエンスもそれに応えるように最高潮の盛り上がりを見せた。 終演!


いや〜もう最高のライブでした。MCで大木が「やっぱりライブは楽しい」とこぼしていた。本当にそう。配信ライブとか、ライブ映像とかあるけどやっぱり目の前で大好きなアーティストが演奏してるって最高なんだよな。そしてその爆音を全身で浴びる。これは配信じゃ絶対に出来ない。そんなふうに一つ一つのライブを噛み締めるようになったのも、コロナがあったから。まだまだコロナの勢いは衰えることがないけど、少しずつライブが開催されるようになってきてやっぱり嬉しい。次BiSHを観るときは大声でコールしながら観れたらいいなぁ。清掃員への道のり、いと長し。

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