「理学療法士の僕がプログラミングを学び予防に反映したいと思ったきっかけ」リハビリテーションの理想と現実。
どうも、初めましてたけちよです。
今回はプログラミングを学ぼうと思ったきっかけも絡めて上記のタイトルにしました。
自分は2020年の10月から整形外科リハビリテーション外来に異動しました。
現在1年が経とうとしています。
それまでは病棟に勤務しており、入院患者さんを見ていました。
入院のリハビリテーションには退院というゴールがあります。
今年に入って外来のゴールとはなんなのだろうと考えることが増えました。
一般的に言うと、
「痛みがとれる」
「ADL・IADLに支障がなくなる」
「再発予防して怪我をしない身体を作る」
「リハビリ後に行動変容したり、過ごしやすい環境になる」
「事故から復職する」
ざっと上記のような主訴・HOPEが多いんですかね。
私が整形外科領域で理学療法を行おうと思ったのは、実習で脳卒中の患者さんを担当したことがきっかけでした。
今でも名前と若いのに被殻出血で広範囲の出血だったことなど鮮明に覚えています。
HOPEは書いていいのかわかりませんが、「娘さんの結婚式に出たい」と言われ、必死になって重度介助しながら長下肢装具で杖歩行練習しました。
4年も前なのに鮮明かつ記憶に新しいです。
バイザーや周囲のセラピストにアドバイスを聞き、HOPEを達成できてめちゃくちゃ嬉しかったし、PTの勉強しててよかったと心から思いました。
この流れだと中枢領域に興味を持ちそうじゃないですか。
でもHOPEを達成した後が、とても苦しかったんです。
今までの生活を再獲得するには重症過ぎて、障害受容が必要でした。
特にグレード的に車の運転や料理もかなり厳しい。
なので出来る限りのADL練習やその機能を上げる訓練をしていましたが、自分の中で後悔が残りました。
実習が終わった時に泣きながら「本当にありがとう」と言われて、悔しさや嬉しさや感情がごちゃ混ぜになって自分も号泣してました。
最終日に一緒に写真を撮り、交換した利き手(左手)で短いメッセージを書いていただきました。
自分の家宝にしてます。
中枢から逃げたと言っていいのか方向転換したと言い換えればいいかわかりませんが、「出血量や梗塞部位は自分にどうにもできなくても、整形外科は筋力・姿勢・関節可動域の問題の方が大きいし、変形なども人工関節などあるじゃないですか」と
甘く考えていた学生時代の自分を締め上げたいですね。笑
現実は以下でした。
・血糖コントロールが不良で術後の拘縮がひどく、患部外にも影響が出て全身痛くなってしまった方
・事故で酷いアライメントのまま、リハをしていかなければならない方
・ありとあらゆる関節を人工関節にした方
・側彎症が酷すぎてOPEで修正できないレベルの方
・他院の手術で神経麻痺になり感覚や出力が戻らない方
整形外科の重症例を目の前にしたときに、ゴールが分からなくなりました。
もはやゴールはなく、永続的に病院に通わなければいけないんじゃないかと考える病態もあり、出来ることはほんとに小さいエラーを取り除くことしかできない自分が悲しくなりました。
もう少し重症患者を週に多く介入したい…
ですが他の疾患も本当に多い。特にデスクワーカーの運動不足による不良姿勢や肥満による変形性膝関節症の進行など…
僕の手は2個しかないし、一日に見れる患者さんの数も最大でも12人。
毎日目の前の患者を見ることで精一杯だし、医療コラムを書いても再発予防に役立つどころかその疾患であふれる整形外来。
こんなに重症化する前に自分の身体に目を向けて欲しかったのが本音だし、正しい知識や運動習慣があれば(タラレバになりますが)
軽症例は来院しなくても良かったかもしないし、重症例は、重症化しなかった未来があるんじゃないか?と今年の4月にずっと考えてました。
産業医療?フィットネス?栄養?なにか出来ないのか…
思考を巡らせても自分の無力さを痛感するだけでした。
結局、日本には健康保険や介護保険があり、病気になっても社会保障が充実しているし、身体が悪くなってから病院に行く流れは変えられないんじゃないかって。
そんな時にプログラミングスクールもいせんのトライアルが当院で開催さあれることを知り、即決で飛び込みました。
小学生が義務教育で習うレベルなら自分も出来るのでは?解決できる手段を増やせるのではと?
まぁ結果大変でしたし、1人では絶対無理でした。
話が少し変わりますが理学療法士としての信念は、「結果良くなればいい、手段は選ばない」です。
自分の資格や経験、当院にある教材・機材・人材全てを選択肢の中に出来る限り組み込んで考えたいんです。
物療でもエコーでもインソールでもピラティスでも先輩・後輩・トレーナーでも何使ってでも患者さんが良くなればいいと考えてます。
でも予防って何を使えば良いの?ってずっと考えてました。
今回、プログラミングという選択肢を手に入れることが出来ました。3か月学んだだけでは、技術力は未熟です。ですがスクールには自分の身近な医療課題を解決したいという医療従事者で溢れています。
とても刺激が貰える場所でプログラミングの魅力にもハマってきました。でも動かなくて辛い時の方が多いです。笑
そして周りに助けてもらっての繰り返しです。
こんな大層の文を書きましたが、未熟さで作れる物も限られています。ですがスクールが終わった後の未来はIT関係の方とアプリの企画書を作るつもりです。どこまでできるか心が折れないかは分かりませんが、自分に出来ることを増やしていきたいと思います。
令和3年8月28日(土)に行われる医療者のプログラミングスクールの作成物の発表が行われます。
自分が作った作成物は、片脚立ち上がりテストをゲーム風にして、運動処方するラインbotを作成しました。
人間自分のために運動するって続かないんです(論文があったけど引用はめんどいので省略)
子どものためとか、配偶者のためとか、好きな人に振り向いてもらうためとか、誰かと一緒にやってて楽しいとか、そもそもPokemonGOみたいにゲームを楽しんでたら身体が動いていたとか…etc
何が言いたいかって言うと、運動は二番手の目的にしないと継続は難しいんです。だからゲーム風にしてます。
誰の目に止めるか、ターゲットに届くのか、そもそも機能はどうなのか課題は多いですが、ここで自分を振り返って手を動かして行きたいです。
最後まで読んで頂いた方、ありがとうございました。
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