秋田分校、その素晴らしさも語りたい
どうもこんにちは、だんちょです。
今年の秋田分校も楽しかったですよねぇ・・・。
THE FIRST TIMESさんのライブレポートを引用させていただきますが、
この生徒会長のぽーちゃんのコメントがまたグッときますよねぇ・・・。
私が初めて秋田分校を訪れたのは一昨年(2021)のフェス形式、昨年も声出しNGだったので、今年初めて制限なしの「秋田分校」を体験できたわけなんですよ。
いやね、私、「秋田分校は最高だよ、けどエビ中のライブそのものが好きって感じなら大学芸会とか春ツアーの方が楽しめるかも、秋田分校は最高だけど」とか言ってたことあるんですよ。ごめんなさい反省してます。
ちょっとまってこんなの秋田分校「大」学芸会じゃん、と、まるで本校の大学芸会に喰ってかからんばかりの内容に圧倒されっぱなしでした。
あぁ、楽しかったなぁ・・・。
個人的に一番アガったのはなんといっても明桜高校吹奏楽部のみなさんとのコラボブロック。エビ中メンバーがMCしてる中、「あーやっぱ明桜サバイバーあたりで〆るのかなー」と思ってたらエビ中ちゃん捌けて現れたのはまさかの東北産メンバー。いやぁ・・・(語彙力消失)
とまぁそんな感じで。
はじめに
未だ余韻冷めやらぬ中、隙あらば両手をくねくねさせながらマシンガンのように秋田分校について語りまくってしまう私。
秋田分校にはライブ本編だけではない、一言ではとても言い表せない素晴らしさが多々あり毎度とっちらかってしまうので・・・。せっかくなので、エビ中新幹線のことに続いて、自己分析がてら秋田分校そのものについても一度脳内をまとめておこうかと。
※エビ中新幹線こと私立恵比寿中学秋田分校特別号のレポはこちら
いや、ここまで考える必要は全くないのです。
単純に楽しい、楽しくない。自分には合う合わない。エンターテイメントとは本来そういうもの。それでいい。
ただ、めんどくさい重度のエンタメオタクである私が、秋田分校という取り組みをいかに素晴らしく感じているかをしゃべり倒しておきたい、そんな一人語りです。もちろん本人でもないわけですから全ては私から見た主観、完全に自己満足。
なるほどこういう見方もあるんだなぁ、とか、地方創生、地域におけるエンタメによる賑わい創出、ローカルツーリズムなどに興味があったりする方などに、お暇な時にでも目を通していただけれたら嬉しいです。
※エンタメって語義としてはとても対象が広くオンオフ問わず様々なものがありますが、ここではオフライン、いわゆる「実際に接して楽しむ娯楽」のことを指している、と思っていただけますと。
エンタメの在り方、その本質
地域密着型のエンタメとは
一旦大きく脱線します。
プロ野球の存在意義は、その街の人々の暮らしが少し彩られたり、単調な生活がちょっとだけ豊かになることに他ならない。
私はこの言葉が大好きです。本当に大好きです。
※これに続く言葉もあるのですけど、それは当時の世相もあっての内容なのでこの場では割愛します。
今の若い子には信じられないかもしれませんが、ほんの20年ほど前までパリーグは日陰の存在でした。お荷物であるパリーグの球団をいくつか合併させて1リーグ化するなんて話もあったほど。そんな中、北海道日本ハムファイターズへ加入した新庄選手がメディアに向けた発言。
これってプロ野球に限ったことではなくて、全てのエンタメがあるべき姿だと私は思うのです。
どうしても必要なものではないし、不要不急と言われてしまったりもするけれど、日々を頑張って生きる私たちの生活をほんのり彩る存在。なくてはならないものではないけれど、あれば心が豊かになる。これこそがエンタメの本質。
そして、時期を前後して、パリーグは6球団合同でPLM(パシフィックリーグマーケティング社)を立ち上げ、各球団が試行錯誤しながら、全員横一列となって各地で地域密着型の取り組みを進めました。日本で初めて地域密着を理念として掲げたのはJリーグになりますが、プロスポーツを組織的に地域密着型のエンタメとして確立させたのはパリーグで、そのマーケティング理論やシステムが、その後の横浜DeNAベイスターズの再生、現在のBリーグへと繋がっています。
私は、そんな流れで日本の各地が彩られていくのを見るのが楽しくて。色んなチームの本拠地へ遠征しては現地の空気を楽しむことにすっかりハマってしまいました。元々鉄道・旅行オタクですから一石二鳥ってやつです。うん、物はいいよう。
ちなみに、札幌ドームでは思うような改革が出来ず、他球団がハード面含め色々と進化していく様を歯ぎしりしながら見ていた日本ハムが、業を煮やして札幌市と決別し、作り上げたのがあのエスコンフィールド。
すっごいですよねあれ。
さすがに行政の中心が札幌から動くことはないだろうけれども、将来的には北広島が経済における北海道の中心になってしまう、それも夢物語ではないのかも、と思ってしまうほどの勢いがエスコンフィールドにはあります。
エンタメには街そのものすらも変えうる力があるのです。
また、Bリーグはプロ野球などに比べてまだ運営予算規模も小さいこともあり、
群馬クレインサンダース(オープンハウス)
島根スサノオマジック(バンダイナムコ)
長崎ヴェルカ(ジャパネットグループ)
などなど、大都市圏以外でも様々な企業による経営参画が進んでいます。
中でも私が今特に注目しているのが長崎と島根。
長崎ではJリーグのV・ファーレン長崎も併せて、スタジアムシティプロジェクトという、日ハムのエスコンフィールドにも匹敵するレベルの開発を進めていますし、地理的には秋田より条件の厳しい経済圏である山陰地方でも、あのバンダイナムコが島根スサノオマジックというチームの運営に参画し、地方創生に取り組んでいます。
日本の中でも枝葉に位置する各地で、エンタメを核とした地域密着、地方創生の様々な取り組みが現在進行中。
もちろんスタジアムやアリーナで行われる試合そのものはライブ同様の非日常な空間ではありますが、地域密着型のエンタメはそこに住む人々の日常にも元気を与え、表情を明るくし、街を動かしうるのです。
誘客型のエンタメとは
そんな地域の日常へ溶け込む密着型とは異なり、こちらはいつもの日常ではない、行って楽しむ、来てもらって楽しませる非日常。
エビ中であれば大学芸会だったりファミえん、ちゅうおん。
テーマパークや遊園地、映画館や水族館などの観光施設も、施設として場所は固定されているものの同様です。現地へ赴いて、その非日常な時間や空間を楽しんでくるもの。
もちろん、私たちの心を豊かにしてくれる存在としては同じですが、そこに住む人々の日常とは(経済的な結びつきは強くあるものの)直接は紐づかない。
コンテンツ自体が持つ集客力を元に、外部から人を呼び寄せ、その場所に経済的な効果をもたらすエンタメ。そして、集まった人にお金を使ってもらうことで、自身や周辺の経済を活性化させたり。わかりやすいですね。
何かしらのエンタメやイベントは基本的に全て誘客型であり、そこから地域への浸透を進めて、街そのものの文化へと発展していった結果が地域密着型、ともいえるでしょうか。
アイドルによる地方創生の取り組み
すみません、私はアイドルそのものについては全然詳しくないのでスターダストプラネットの中での例となってしまいますが。
アイドルというエンタメにおいても、地方創生の取り組みは数多く見受けられるように思います。大きく分けて以下の二種類。
地域密着型
名古屋が本拠地のTEAM SHACHI、東北を拠点とするいぎなり東北産、九州のばってん少女隊。浪江女子組合というのもその形になるのかな・・・?
こちらは県外の活動もあれど、基本的にはその所属する地域に強く紐づいた形、だと思います。地域密着、いわゆるご当地アイドルとしてその地域を中心に日々活動し、地域の人へ元気を与える存在。全国ツアーなどをきっかけに、地域外に出来たファンをその地域へ呼び込む誘客力も持ちます。
スポット誘客型
対して、エビ中の姉グループであり全国に多くのファンを持つももいろクローバーZさんは、年一のイベントとして「ももクロ春の一大事」を実施されています。私も今回この記事を書くにあたって調べてみたのですが、とんでもないことやってのけてますね・・・。
全国の自治体から開催地の募集を募り、ももクロのギャラ不要のみならずステージの設営や運営経費もスターダスト側が負担して、毎年何万人もの人を現地へ呼び込み、さらには、選ばれなかった自治体へもツアーとして回っている。
2020年には観光庁からも特別感謝状を贈られています。
すごいなももクロ・・・。
秋田分校とは
さて、話を秋田分校に戻しましょう。
まずはこちらを是非みてほしい。
(昨年の公式ティザー動画です)
いいですよねぇ、このティザー。
ほんとに好きです。
2015年から始まり、今年で8回目を迎えた秋田分校。
普段エビ中が開催している学芸会(ライブ)は、スターダストプロモーションと各地域のプロモーターが主催を担っています。
しかし、この秋田分校はABS秋田放送が主催。
エビ中が主役の公演ではあるものの、正確には「エビ中が行う学芸会」ではなく、秋田のラジオ・テレビ放送局であるABS秋田放送が主催する、地方創生の取り組みです。
そのコンセプトは、秋田の魅力を全国へ発信、地域経済の活性化。
エビ中というアイドルを核に県外からの誘客を図り、秋田の文化や芸能を全国へ広め、「秋田を」好きになってもらうためのイベントなのです。
ライブそのものについては先のティザーを見てもらえば雰囲気伝わると思いますが、秋田の高校生や民謡歌手、なまはげやらご当地ヒーローの超人ネイガーやら。多種多様なコラボで、ごった煮もいいとこ。まぁ楽しい。
グッズも秋田ならではの独自色が強く、そこでのコラボもまた楽しい。
今年はありませんでしたが、昨年までは平凡人パンなるオリジナルコラボのパンが会場のみならず県内のスーパーなどで販売されてたりもしました。
諸事情あるかとは思いますけどいつかまた復活してくれたら嬉しいなぁ。ちなみに余談ですが、右下に見える「おいしいどック」が私の激推しパンです。めっちゃ好き。かた焼きメロンパンも。たけや製パンLOVE。
さらにさらに、秋田分校はライブのみならず、駅周辺の商業施設も巻き込んでエビ中ファミリーを歓迎するための取り組みも盛りだくさん。
全国からファンアートを集めた芸術祭だったり、メンバーおすすめの書籍がならぶ図書室だったり過去のライブ写真が飾られる資料室だったり写真室だったり。チケット半券提示で色々なサービスが受けられたり。書き始めたらキリがないくらいの大歓迎ムードに包まれます。
本当に、とっても楽しい秋田分校。
そんな秋田分校が過去含めてどのような経緯をたどってきたかについて、是非こちらのコーさんのnoteも読んでみていただきたいのです。めちゃくちゃ綺麗にまとめられていますので。
当時はまだアメブロだったかもしれませんが、私はコーさんのレポートを読んで秋田分校に興味を持ちました。こんなのどう考えても私の大好きなやつじゃん、絶対に楽しいやつじゃん、と。
今年はコーさんにも直接ご挨拶すること出来て嬉しかったなぁ。
ちなみに、先に挙げたももクロさんの春の一大事、あれはとんでもなくすごいことです。万単位の外部誘客が見込めますし、それだけの規模で、開催地である自治体を直接知ってもらえる機会につながる。
ただ、それはいわゆる「カンフル剤」としての効果でして。翌年の同じ時期には別の場所で春の一大事が開催されるわけです。開催後にいわゆるリピーターになってもらえるかは、各自治体の努力や自治体の持つ魅力そのものに委ねられる形になります。
※決してそれを否定するわけではありません。絶大な集客力・人気を誇るももクロだからこそできる、とても素晴らしい地方創生の取り組みです。
それと比べて、秋田分校は、こちらも年一のスポット誘客型ではあるものの毎年同じ秋田で開催されるイベントであり、リピーターにも繋げやすい。
当時ひょんなきっかけでエビ中を知り、まんまとファミリーになっていた私。この時点で既に、これはよい取り組みだなぁ、是非現地へ行ってみなくてはいけないやつだなぁ、と。そう思ってました。なんたって秋田は美味しいものも多いし。
2020年は残念ながら中止となりましたが、翌年のおらが美の国フェス2021から参加することが出来ました。もちろん最高に楽しかった。ご時世的に色々と制限も多かった時期でしたけど、それでも絶対楽しいって確信してましたもん。私好みにも程があるってやつです。
自分も地方出身なのでよくわかりますが、あの時期に県外集客イベントを実施するのは本当に大変だったと思います。開催してくださって嬉しかった。ありがとうございました。
そして、気づいてしまったのです。
秋田分校は、秋田は、何やら様子がおかしい。
取り巻いて起きている事
もちろん秋田の文化や芸能とエビ中のコラボ満載である秋田分校のライブはとっても楽しいし、他では見られない唯一無二な存在です。
秋田も遠征先として素晴らしく楽しい場所です。駅前も全力の歓迎ムードで迎え入れてくれるし、美味しいお酒に美味しい食べ物もいっぱいだし。胃袋無限に欲しい(切実)
が、それに輪をかけて、秋田分校を取り巻いて起きている事がすごいのです。
明桜高校吹奏楽部が、秋田分校での共演をきっかけにMISSION SURVIVORをアレンジした「明桜サバイバー」を演奏するようになり、甲子園でも披露される
秋田県知事から、秋田県の魅力を全国、世界へと広めるための公式観光&文化大使として「あきた美の国ガールズ」に任命される
社会人野球のTDK(にかほ市)応援団が、応援に放課後ゲタ箱ロッケンロールMXなどエビ中曲を多数採用して試合を盛り上げ、東京ドームで行われた都市対抗野球でも注目を浴びる
Jリーグのブラウブリッツ秋田のマスコットであるブラウゴンが、チャントに未確認中学生Xを使っている
JR東日本秋田支社、JR東日本グループにより、秋田分校の開催に合わせて車内にも装飾を施した特別な新幹線が運行される(New!)
正直、改めて書いていて引くレベルです。意味がわからない。
(今は愛知や福岡出身の子もいますが)メンバーも元々関東圏の出身、秋田とは元々縁もゆかりもなかったはずの私立恵比寿中学というアイドルが、「秋田のアイコン」として根付きつつある。
いわば、国民的アイドルならぬ県民的アイドルのような存在・・・というのは少し言いすぎかもしれませんけど笑
私たちが大好きなエビ中を、これほどまでに受け入れてくれている秋田。
ずぶずぶの両想いにもほどがある。
そりゃ私たちファミリーにとって居心地がいいはずです。
なぜこうなった
もちろんこれは一朝一夕にできることではないし、単純にコンテンツを押し付けるだけでそうそう成り立つものでもなくて。
こちらは県内のファミリーの方が過去にアップしてくださっていた動画。
公式なものではないため少し躊躇しましたが、出来ればお目こぼしいただけますと幸いです。私はこれで「あ、秋田分校は絶対に素晴らしいやつだ」と確信したので・・・どうしても紹介したかった。
このように、秋田県内でも常々エビ中を話題にしてくださっているのです。
期間限定だったので当該記事はすでに削除済ですが、今年の秋田分校でも、「秋田分校に合わせた秋田新幹線の臨時便を出すことになりました」と夕方のニュースで報道されました。
「今年もそんな時期になったんだねぇ」
「当日は忙しくなるかしら」
「すごいね、わざわざ新幹線も走らせるんだね」
と、そんな会話が聞こえてくるような。
地元の方々への日常の話題としても、エビ中を伝えてくださっている。
普段は東京で活躍している「あの子たち」が今年も帰ってきますよ、今年も「あの子たち」はこんな感じで元気いっぱいでしたよ、と。
年一のイベントであり、秋田の魅力発信や地域経済の活性化がコンセプトでありつつも、こうして地元にもエビ中を積極的にアピールして、秋田という地域へ根付かそうとしてくださっているのです。
現地で感じる、あの不思議な心地よい「違和感」の理由はここにあります。
県外から訪れる私たちにとって、まるで第二のふるさとのような。
前述のプロ野球をはじめとした地域密着型のスポーツエンタメにおいても、遠征してくる敵チームのファンもまた重要な顧客と捉え、遠征を楽しみとしてもらえるような試みが多く取られています。スポーツツーリズムという言葉もすっかり定着しました。
ようこそ!試合では敵だけど仲良く喧嘩しようぜ!私たちの住むところはこんな素敵な所だよ!試合ついでに楽しんでってくれよ!みたいなアプローチ。素敵ですよね。もちろん私も大好きです。
が、秋田分校には、その心地よさをさらにふわっと超越した、「まるで実家へ帰ってきた」感すらあるのです。
まとめ
秋田分校ではライブ本編のみならず、秋田という地域が、我が事のように一緒に楽しんで、地域ぐるみでエビ中を盛り上げてくれている。
まずは何より、用務員さんを始めとしたABS秋田放送、そして周辺の関係各位の方々が本当にエビ中を好きでいてくれて、全力で迎え入れてくれて。
それに対して、私立恵比寿中学側もあたたかい秋田の皆様の気持ちに甘えることなく、タマリバの準レギュラーとして、また年一の秋田分校でも全力のパフォーマンスで真摯に応えて。
こういった、両想いの良い関係性が続いていて。
さらに加えて、ABSさんが、秋田の地域にエビ中という存在を浸透させようと、地域密着型のアプローチも続けてくださっている。
これら全ての地道な積み重ねが作り上げた、奇跡のような空間。
それが「秋田分校」です。
そんな素敵な空間を作り上げてくださっている、秋田という場所、秋田の人々、そしてエビ中が、私は本当に大好きです。
来年もまた、無事開催となった暁には是非、皆様も秋田へ。
確かに東名阪のように行きやすい場所ではないけれど、そこには「秋田分校」という、胸もお腹も(←)はちきれんばかりにいっぱいになれる、とてつもなく居心地のよい空間が待ってますから。
最後に一つだけ物申したい
さて、散々しゃべくりましたけども、最後に一つだけ。
これだけは物申したい。
苦言ですとも、えぇ。
いやね、あまりに秋田分校が年一のスペシャルすぎることもあってか、ツアーに秋田公演が組まれる気配が全くない。過去をたどっても、秋田分校のきっかけとなった2014ABSまつりの秋ツアーだけ、なのかな?
もちろんコラボ満載の秋田分校もそれはそれは最高なんだけども。
私としては、秋田の皆さんにも今のエビ中そのもの、本校生による学芸会も楽しんでみてもらいたいなぁ、と思うのです!
ミルハスのような素晴らしいホールもあるわけですし、どうです?
来年の春ツアーで秋田公演入れません?
そしたら私もまた春に秋田行けるし!!(←←←)