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きのう何着てた1
日々の服装における意思決定プロセス
case:俺
その日の服を決める時に使うフレームワークが俺の中にはある。
意識下/無意識下、言語下/非言語下に関わらず、誰もが何らかの思考プロセスに沿って着るものを決めているはずだ。
そこで、case :俺。
なおシチュエーションは非フォーマル、つまり普段着に限定する。
フォーマルはきちんとしたルールがあり、そこで他人との差異を狙う必要などない(と俺は考える)うえに、個人的に全く馴染みがない(スーツを着る機会がほとんどなく、着なければいけない時にはダークグレーのシングル、セミワイドの白ブロード、ダークグレーのソリッドタイ、黒のストレートチップにしている)。
なお、これは決して指南なんかじゃない。
専門家でもないただの中年が、俺はこうしていると言っているだけの雑文だ。でもまあまあ真剣にそれなりの期間洋服を見続け何を着るかを考え続けていれば、ひとつまみくらいの哲学めいたものが生まれてもおかしくはない。
どんな髭剃りにも哲学がある。
日本人の99%がそうであるように村上春樹の小説中の引用から知った言葉だ。サマセット・モームの言であると著作の中で繰り返し述べている。記憶にあるだけでも「1983年のピンボール」「ランゲルハンス島の午後」「走ることについて語るときに僕が語ること」に出てくるし、他のエッセイでも見たような・・・・。しかし、だ。日本モーム協会(そんな協会があるのだ。世界は広い)によるとそんな文章はモームの著作にはないらしい。「ランゲルハンス島の午後」を読み返すと「高校時代に使っていた英語の参考書に載っていた」とあるから、他の著名人の言葉をモームの言葉だと勘違いしたのではないかと個人的には思っている。
→と思っていたらそれを突き止めた人が書いたnoteがあった。
すごい。
話が逸れた。
そう、些細なことでも取るに足らない人間でも長い間取り組んでいれば何かしらのルールや美学が生まれるものだという意見には全く同意しかない。服を選ぶ行為にだって、それぞれの哲学があるはずだ。
フレームワーク/プライオリティ
天候
もの
形
色
その日の格好を決定するとき、俺の頭の中の大枠はだいたいこの4つだ。
この4つの枠組みをその日の気分や天候、状況次第で、順位を変える。
これらは相互補完的で、つまりどれもが1番になりえる。
例えば新しいスニーカーを購入したらすぐにでも履きたくなるのがファオタの性だろう。次の日のコーディネートはこのスニーカーを軸にして考えるに違いない、いや考えなければならない、考えろ、何のために買ったんだ。
俺?試着してそのままこれ履いて帰りますって言う。真顔で。
つまりこの場合はスニーカーつまり「もの」を最優先で決定してから他のものを決めていくプロセスを踏むことになる。
このエントリは着画の解説がメインであり、前置きはこのくらいでいいだろう。
まずは大枠を提示した。それらをもとにケーススタディを行い、都度俺の頭の中を吐き出していく。
もちろん着てるもの一つ一つについても記載する。
同じものを探すため、というより「このブランドってこんなの出してるんだ」とか「ここのディティールは嫌いだから避けよう」とか参考、反面教師なんでもいいから情報として提供するために。
12年ほど前、生成り寄りの白のフリースを着た海外の初老の男のストリートスナップを見た。それまで視界にも入っていなかった「白のフリース」がめちゃくちゃかっこよく見えて。
もちろんどこのものかもわからなかったし、全く同じものが欲しいわけではない。自分の好みのディティールを備えている白のフリースを探して買ったのがand wander。そして今も手元にある。
間接的にでも、こういう経験を提供できたらといいなと思う。
X(twitter)では解説はしない。
テキスト主体のフォーマットとはいえ、さくさく流せないととタイムラインの邪魔になる気がする。
さてようやく着画。
きのう何着てた? 1
総論
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