クリプト週間サマリvol.2：L2ネイティブのステーブルコインプロジェクト「Vesta Finance」
みなさまお疲れまです。今週は待望のプロジェクト「Vesta Finance」がローンチされましたね。Vestaの説明から始めたいと思います。
1. Vesta Finance
Vesta FinanceはETHL2の1つであるArbitrum上でステーブルコインを発行するプロジェクトです。ETH、renBTC,OHMを担保にVSTというステーブルコインを発行することができます。資金効率の良さと金利フリーなところが売りです。
ドルにペグするための仕組みがRedemptionです。VSTホルダーは自身がVesta Financeで担保を持っていなくても担保を償還することができます。x VSTで$x分の担保(-手数料)を償還することができます。VSTが下に乖離した時はVSTを市場で買ってVestaで償還することで利益が得られます。
上に乖離した場合はVSTで担保を購入して新たにVSTを発行を繰り返せが利益が得られます。このようにしてVSTを1ドルにペグするようです。
他に、流動性を確保するためのメカニズムとしてVestaにはStability Poolという仕組みが設けられています。ユーザーはStability Poolに自身のVSTをプールすることができます。プールされたVSTは担保割れしたポジションの清算に使用され、そこから担保となった資産を得ることができます。ほとんどの場合担保率が110%をわずかに割る程度と想定されるため、清算毎に約10%程度の利益を期待できます。
仮に、担保割れのポジションがStability Poolを超えている場合には可能な限りポジションを清算し、残ったポジションをユーザに再分配します。
ガバナンストークン $VSTA の詳細についてはまだ議論中ですが、CRVトークンを参考にしたveモデルが導入されるとのことです。現在BalancerとCurveのLPをステークすることで流動性マイニングができます。
2. More Money
Avalanch上のステーブルコインのプロジェクトです。イールドアグリゲーターとステーブルコインを組み合わせたアプローチが特徴です。USDCやJOEなどのVaultやWAVAX-JOEペアなどのLPを担保にすることができます。担保にしたポジションはステーブルコイン発行後も継続して利益を上げ続け債務の返済に充てられます。
こちらも現在流動性マイニングを実施しており、Curve LPに対してAPY%20の$MOREが配布されています。獲得したMOREには権利確定期間があり1.5%/day（60日で全額）が償還可能となっています。売り圧力は少ないはずですが直近では大きく価格を下げているため美味しくなくなる可能性もあります。
3. CEXからお得にL2へ出金できるLayer Swap
便利ツールの紹介です。Layer SwapはBinanceやCoinbase良いったCEXからzkSyncやOPΞに格安で出金できるツールです。現在ETHとUSDCの出金に対応しておりzkSyncであれば2ドル程度の費用で出金できるのでおすすめです。
4. マクロ経済
・2/10：アメリカCPIが発表。予想7.2%を上回る7.5%で40年ぶりの伸び率を記録しました。これを受けてアメリカの短期債利回りUS02Yは1.59%まで上昇。長短金利差は0.445%まで縮小しています。3月の利上げは0.5%になることが確実視されるようになり、クリプトや株式といったリスク資産は引き続き逆風だと言えます。
・日本指値オペ実施：アメリカはインフレ撃退のために金融引き締めを行いますが日本はこれに逆行する動きを見せています。金利0.25%で無制限の国債買い入れを発表しました。これにより世界は金融引き締め、日本だけ金融緩和継続という歪んだ状態に突入します。ドル円は116円まで上昇しましたが引き続き円安トレンドが続きそうです。日本銀行
5. BTC
クリプトだけを見るとそこまで悪くありません。取引所のステーブルコイン残高は過去最高を記録しており、2021年のバブルから勢いが衰えていません。そのためクリプト自体の問題というよりはマクロ経済に引っ張られている印象が強いと言えます。
6. NFT
最近ICPのNFTが盛り上がってきています。特に既存金融を風刺したBTCFlowerシリーズは凄まじい勢いで価格が上がっています。シリーズで2009個しかないという希少性も一因と思われますが、ICPにもNFTブームの雰囲気が漂い初めています。
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