BTCはクリプトの石油
みなさまお疲れ様です。今回はBTCやETHが今後もネット空間で最も重要なクラスであり続けることについて書いていこうと思います。技術的な話ではなく抽象的なレイヤーでお話できればと思います。
仮想通貨(クリプト)の進化
ある程度詳しい方ならご存知かと思いますが、現在のクリプトはここ数年で全く異なる世界に変化しています。イーサリアムをはじめとしたスマートコントラクトという機能を搭載したレイヤー1(L1)の利用が進み、DeFi(分散型金融)やNFTなど次々に新しいユースケースが生まれています。
これに伴い仮想通貨市場は一時期$3T(3兆ドル)規模にまで成長しました。前回の仮想通貨バブルからわずか3年ちょいで4.5倍にまで成長しています。
ここでスマートコントラクトとは?DeFiとは?という話はあえてしないでおこうと思います。それよりもこれらが何をもたらしたかの方が大切だと思うからです。それは何かというと「ネット空間での所有権の保証」です。誰も信用することなくネット空間で価値の所有権を保証してくれることがクリプトの一番の魅力だと思います。
現実社会でも発展している国とそうでない国の大きな違いとして所有権の有無が挙げられます。これは簡単な理屈で、皆が農業で生活しているとして自分の畑でないなら誰が工夫して農作物を育てようとするでしょう。「ここでできたものはあなたのものですよ」と保証してくれるから頭を使ってより価値のあるものを作ろうとすると思います。こういったことがさまざまな階層で起こることでイノベーションが起こってきたと言えます。
クリプトの技術はこれをネット空間でも保証してくれるのです。「この音楽データはあなたのものです。このアートの作者はあなたで間違い無いですよ。」と世界中で保証してくれるのがNFTという技術です。他にも銀行サービスや取引所の機能を無人で行ってくれるのがDeFiという技術です。
Composability と Fat protocol理論
DeFi領域ではこの二つの理論がよく話題に上がります。Composabilityというのは一つ一つはシンプルな機能しかないものを組み上げることで複雑な仕組みを作ることを言います。マネーレゴとも言われたりします。
Fat Protocol理論はこれまでのTwitterやInstagramのようなアプリケーションではなく、より根っこにあプロトコルレイヤーが利益を得るという理論です。
現実社会で考えれば自動車をイメージしてもらえればと思います。車輪やエンジン、窓ガラスなどのパーツが組み合わさって車というアプリケーションを作り上げているイメージです。
そしてどの下請け会社よりも完成車メーカーが大きな利益を得ています。これはなぜか素人ながら考えると、競合会社が多いことが言えると思います。どれほど画期的な技術も他社は数年で追いつくますし、競合が多ければそれだけ利益を奪い合うことになります。
疑問
ここまでの説明は比較的スッと理解できるのですが、Fat Protocol理論はいまいちピンときません。なぜなら上の例のように明らかに下請け会社はそれほど儲けていないからです。クリプトでは違うといってもそれは1-2年しか経ってない未熟な市場だからではないかと思ってしまいます。ここに頭を悩ませた結果たどり着いた考えがBTCやETHは現実社会でいう石油に近いということです。車の例で言えば本当の完成車⇦パーツ(タイヤ・エンジン・ガラスetc)のもう一層下に石油があるイメージです。
どういうことかというと、エンジンは「石油を燃焼したら高エネルギーが得られる」という物理の法則をもとに作られ改良されてきたようにDeFiのプロトコルは「ETHが契約をネット空間で証明してくれる」ことの上に構築されているということです。
これなら自分の中で納得がいきます。サウジアラムコは石油だけで400億ドル程度を稼いでいます。アップルの純利益が500億ドル程度であることを考えると世界中で石油が生み出す利益の総和は計り知れません。クリプトはBTCやETHが屋台骨となってあらゆる技術の基盤となっています。そのため今後もこれらの時価総額は上がり続けると思います。また同時に、ガソリンエンジンが再開発され続けたようにプロトコルの新陳代謝は凄まじい勢いで進むと思います。ここから言えることは将来的にインフラになれるポテンシャルがないアルトコインへの投資はおすすめできないということです。
長期で持つならやはりBTCやETHです。短期ではいる前提ならアルトコイントレードも面白いかもしれませんがガチホは絶対にやめましょう。未来のことは誰にもわかりませんが、僕の考察が何かのきっかけになればと幸いです。