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ジョージア文字に対応する各言語の文字体系~放出音・有気音・有声音~
4月14日はジョージア語の日です。
カフカズ語族のジョージア語には放出音《ʼ》と無声有気音《ʰ》と有声音の系統があり、キリル文字で表記されるカフカズ諸語と対応できる発音が多いです。
ジョージア語とアブハズ語では無声破裂音の放出音が日本語の清音・半濁音に対応しますが、他のカフカズ諸語ではキリル文字の綴り通りの発音、すなわち有気音あるいは無声無気音と対応し、パーロチカ《Ӏ・ӏ》が子音字の前に置かれる綴りが本来のジョージア語の放出音を示す字母と対応します。パーロチカは小文字U+04CF《ӏ》がユニコード5.0に採用された関係、あるいは大文字であるU+04C0《Ӏ》のみを用いる言語が多いため、波カッコ囲みのものは{小文字とパーロチカ大文字の連字}であることを示しています。
但し、日本語のチャ行・ツァ行はジョージア文字では無声破擦音の有気音で表記されます。
参考のために濃音字に対応する国際音声記号を“アポストロフ付き子音字”で示す韓国語や放出音を持たないアルメニア語も記載しています。
カ行【კ】
ジョージア文字ではラテン文字エックス《X・x》[ks クス]で表記される子音連続における翻字は、ギリシャ文字カイ《Χ・χ》[kʰ ク]と同系統の関連からカルとサンの連字〈ᲥᲡ・ქს / ႵႱ・Ⴕⴑ・ⴕⴑ〉[kʰs クス]で表すのがルールとなっています。
【Kʼ《Კ・კ/Ⴉ・ⴉ》[kʼ]―KH《Ქ・ქ/Ⴕ・ⴕ》[kʰ]―G《Გ・გ/Ⴂ・ⴂ》[k~ɡ]】ジョージア
【Kʼ《Ǩ・ǩ》[kʼ]―K《K・k》[kʰ]―G《G・g》[ɡ]】ラズ
【Kʼ《Ƙ・ƙ》[kʼ]―K《K・k》[k]―G《G・g》[ɡ]】ハウサ
【Kʼ《K'・k'》[kʼ]―K《KH・Kh・kh》[kʰ]―G《K・k》[k]】ケチュア
【Kʼ《К・к》[kʼ]―K《Қ・қ》[kʰ]―G《Г・г》[ɡ]】アブハズ
【Kʼ《КӀ・Кӏ・кӏ{кӀ}》[kʼ]―K《К・к》[k]―G《Г・г》[ɡ]】アバザ
【Kʼ《КӀ・Кӏ・кӏ{кӀ}/KH・Kh・kh》[kʼ]―K《К・к/K・k》[kʰ]―G《Г・г/G・g》[ɡ]】チェチェン
【Kʼ《КЪ・Къ・къ》[kʼ]―K《К・к》[kʰ]―G《Г・г》[ɡ]】オセット
【K《Կ・կ》[k]―Kʽ《Ք・ք》[kʰ]―G《Գ・գ》[ɡ]】アルメニア
【K《Գ・գ》[kʰ]―Kʽ《Ք・ք》[kʰ]―G《Կ・կ》[ɡ]】西アルメニア
【Kʼ《끄・ㄲ》[kʼ]―K《크・ㅋ》[kʰ]―G《그・ㄱ》[ɡ]】韓国
【Kʼ《っか・っけ・っき・っこ・っく/ッカ・ッケ・ッキ・ッコ・ック》[kʼ]―K《か・け・き・こ・く/カ・ケ・キ・コ・ク》[kʰ]―G《が・げ・ぎ・ご・ぐ/ガ・ゲ・ギ・ゴ・グ》[ɡ]】国頭、八重山 - しまくとぅば表記法の本来の表記である上付きのTU《つ・ツ》はひらがな・カタカナ共にユニコード未登録。
【Kʼ《ቀ・ቃ・ቄ・ቂ・ቆ・ቁ・ቅ》[kʼ]―K《ከ・ካ・ኬ・ኪ・ኮ・ኩ・ክ》[k]―G《ገ・ጋ・ጌ・ጊ・ጎ・ጉ・ግ》[ɡ]】アムハラ、ティグリニャ
タ行【ტ】
有気音タ行のタン《Თ・თ》はビルマ文字の無気音タ行のタ《တ》と同型の字母になっているので注意が必要です。
【Tʼ《Ტ・ტ/Ⴒ・ⴒ》[tʼ]―T《Თ・თ/Ⴇ・ⴇ》[tʰ]―D《Დ・დ/Ⴃ・ⴃ》[d]】ジョージア
【Tʼ《Ť・ť》[tʼ]―T《T・t》[tʰ]―D《D・d》[d]】ラズ
【Tʼ《Ƭ・ƭ》[ɗ̥]―T《T・t》[t]―D《D・d》[d]】セレール
【Tʼ《T'・t'》[tʼ]―T《TH・Th・th》[tʰ]―D《T・t》[t]】ケチュア
【Tʼ《Т・т》[tʼ]―T《Ҭ・ҭ》[tʰ]―D《Д・д》[d]】アブハズ
【Tʼ《ТӀ・Тӏ・тӏ{тӀ}》[tʼ]―T《Т・т》[t]―D《Д・д》[d]】アバザ
【Tʼ《ТӀ・Тӏ・тӏ{тӀ}/TH・Th・th》[tʼ]―T《Т・т/T・t》[tʰ]―D《Д・д/D・d》[d]】チェチェン
【Tʼ《ТЪ・Тъ・тъ》[tʼ]―T《Т・т》[tʰ]―D《Д・д》[d]】オセット
【T《Տ・տ》[t]―Tʽ《Թ・թ》[tʰ]―D《Դ・դ》[d]】アルメニア
【T《Դ・դ》[tʰ]―Tʽ《Թ・թ》[tʰ]―D《Տ・տ》[d]】西アルメニア
【Tʼ《뜨・ㄸ》[tʼ]―T《트・ㅌ》[tʰ]―D《드・ㄷ》[t~d]】韓国
【Tʼ《った・って・ってぃ・っと・っとぅ/ッタ・ッテ・ッティ・ット・ットゥ》[tʼ]―T《た・て・てぃ・と・とぅ/タ・テ・ティ・ト・トゥ》[tʰ]―D《だ・で・でぃ・ど・どぅ/ダ・デ・ディ・ド・ドゥ》[d]】国頭、八重山
【Tʼ《ጠ・ጣ・ጤ・ጢ・ጦ・ጡ・ጥ》[tʼ]―T《ተ・ታ・ቴ・ቲ・ቶ・ቱ・ት》[t]―D《ደ・ዳ・ዴ・ዲ・ዶ・ዱ・ድ》[d]】アムハラ、ティグリニャ
パ行【პ】
ジョージア語ではファ行音[f]は韓国語ピウプ《ㅍ》と同じく、パル《Ფ・ფ》で表記されます。ラズ語ではファ行音はかつてジョージア語で使用されていたフィ《Ჶ・ჶ》[f フ]で表記されますが、対になるフツリ体が未だにユニコードに採用されていないため、フォントの外字を使用、あるいはサンセリフ書体に限り類似字母であるラテン小文字フィー《ɸ》, ギリシャ大文字ファイ《Φ》, キリル文字エフ《Ф・ф》のいずれかを使用します(Noto Sans Georgianフォントのフツリ文字はキリル文字エフの形状に近いデザインです)。
【Pʼ《Პ・პ/Ⴎ・ⴎ》[pʼ]―P《Ფ・ფ/Ⴔ・ⴔ》[pʰ]―B《Ბ・ბ/Ⴁ・ⴁ》[b]】ジョージア
【Pʼ《P̌・p̌》[pʼ]―P《P・p》[pʰ]―B《B・b》[b]】ラズ
【Pʼ《Ƥ・ƥ》[ɓ̥]―P《P・p》[p]―B《B・b》[b]】セレール
【Pʼ《P'・p'》[pʼ]―P《PH・Ph・ph》[pʰ]―B《P・p》[p]】ケチュア
【Pʼ《П・п》[pʼ]―P《Ԥ・ԥ》[pʰ]―B《Б・б》[b]】アブハズ
【Pʼ《ПӀ・Пӏ・пӏ{пӀ}》[pʼ]―P《П・п》[p]―B《Б・б》[b]】アバザ
【Pʼ《ПӀ・Пӏ・пӏ{пӀ}/PH・Ph・ph》[pʼ]―P《П・п/B・b》[pʰ]―B《Б・б/B・b》[b]】チェチェン
【Pʼ《ПЪ・Пъ・пъ》[pʼ]―P《П・п》[pʰ]―B《Б・б》[b]】オセット
【P《Պ・պ》[p]―Pʽ《Փ・փ》[pʰ]―B《Բ・բ》[b]】アルメニア
【P《Բ・բ》[pʰ]―Pʽ《Փ・փ》[pʰ]―B《Պ・պ》[b]】西アルメニア
【Pʼ《쁘・ㅃ》[pʼ]―P《프・ㅍ》[pʰ]―B《브・ㅂ》[p~b]】韓国
【Pʼ《っぱ・っぺ・っぴ・っぽ・っぷ/ッパ・ッペ・ッピ・ッポ・ップ》[pʼ]―P《ぱ・ぺ・ぴ・ぽ・ぷ/パ・ペ・ピ・ポ・プ》[pʰ]―B《ば・べ・び・ぼ・ぶ/バ・ベ・ビ・ボ・ブ》[b]】国頭、八重山
【Pʼ《ጰ・ጳ・ጴ・ጲ・ጶ・ጱ・ጵ》[pʼ]―P《ፐ・ፓ・ፔ・ፒ・ፖ・ፑ・ፕ》[p]―B《በ・ባ・ቤ・ቢ・ቦ・ቡ・ብ》[b]】アムハラ、ティグリニャ
チャ行【ჩ】
英語ラテン文字〈CH〉やキリル文字チェー《Ч・ч》に由来する借用語は、放出音の字母ではなく有気音の字母チン《Ჩ・ჩ》で示すルールとなっていて、アルメニア文字チャー《Չ・չ》も共通しています。
例えば、英語圏の人名である“チャップリン”姓は、ジョージア語で〈ჩაპლინი〉[チャップリニ], アルメニア語で〈Չապլին〉[チャプリン], 西アルメニア語で〈Չափլին〉[チャプリン]と表記されます。
【CHʼ《Ჭ・ჭ/Ⴝ・ⴝ》[ʧʼ]―CH《Ჩ・ჩ/Ⴙ・ⴙ》[ʧʰ]―J《Ჯ・ჯ/Ⴟ・ⴟ》[ʤ]】ジョージア
【CHʼ《Ç・ç》[ʧʼ]―CH《Ç̌・ç̌》[ʧʰ]―J《C・c》[ʤ]】ラズ
【CHʼ《Ƈ・ƈ》[ʄ˳]―CH《C・c》[c]―J《J・j》[ɟ]】セレール
【CHʼ《CH'・Ch'・ch'》[ʧʼ]―CH《CHH・Chh・chh》[ʧʰ]―J《CH・Ch・ch》[ʧ]】ケチュア
【CHʼ《Ҷ・ҷ》[ʧʼ]―CH《Ч・ч》[ʧʰ]―J《ЏЬ・Џь・џь》[ʤ]】アブハズ
【CHʼ《ЧӀ・Чӏ・чӏ{чӀ}》[ʨʼ]―CH《Ч・ч》[ʨ]―J《ДЖЬ・Джь・джь》[ʥ]】アバザ
【CHʼ《КӀ・Кӏ・кӏ{кӀ}》[ʧʼ~ʨʼ]―CH《Ч・ч》[ʧ~ʨ]―J《ДЖ・Дж・дж》[ʤ~ʥ]】アディゲ
【CHʼ《КӀ・Кӏ・кӏ{кӀ}》[ʧʼ]―CH《Ч・ч》[ʧ]―J《ДЖ・Дж・дж》[ʤ]】カバルダ
【CHʼ《ЧӀ・Чӏ・чӏ/Ç̇・ç̇》[ʧʼ]―CH《Ч・ч/Ç・ç》[ʧʰ]―J《ДЖ・Дж・дж/DƵ・Dƶ・dƶ》[ʥ]】チェチェン
【CHʼ《ЧЪ・Чъ・чъ》[ʧʼ]―CH《Ч・ч》[ʧʰ]―J《ДЖ・Дж・дж》[ʤ]】オセット
【Č《Ճ・ճ》[ʧ]―Čʽ《Չ・չ》[ʧʰ]―J̌《Ջ・ջ》[ʤ]】アルメニア
【Č《Ջ・ջ》[ʧʰ]―Čʽ《Չ・չ》[ʧʰ]―J̌《Ճ・ճ》[ʤ]】アルメニア
【CHʼ《찌・ㅉ》[ʨʼ]―CH《치・ㅊ》[ʨʰ]―J《지・ㅈ》[ʨ~ʥ]】韓国
【CHʼ《っちゃ・っちぇ・っち・っちょ・っちゅ/ッチャ・ッチェ・ッチ・ッチョ・ッチュ》[ʧʼ]―CH《ちゃ・ちぇ・ち・ちょ・ちゅ/チャ・ッチェ・ッチ・ッチョ・ッチュ》[ʧʰ]―J《じゃ・じぇ・じ・じょ・じゅ/ジャ・ジェ・ジ・ジョ・ジュ》[ʤ]】国頭、八重山
【CHʼ《ጨ・ጩ・ጪ・ጫ・ጬ・ጭ・ጮ》[ʧʼ]―CH《ቸ・ቻ・ቼ・ቺ・ቾ・ቹ・ች》[ʧ]―J《ጀ・ጃ・ጄ・ጂ・ጆ・ጁ・ጅ》[ʤ]】アムハラ、ティグリニャ
そり舌音チャ行【ჩჾ】
かつてジョージア文字正書法が用いられていたアブハズ語に見られる放出音です。
ジョージア文字硬音符《Ჾ・ჾ》をチャ行音系字母の後に配置して示す方式ですが、1930年代後半に生まれた字母のため、対応するフツリ体はユニコード未登録です。
ジョージア文字をもとにしたカフカズ言語学字母 ( 参考 : https://titus.uni-frankfurt.de/didact/caucasus/kaukschr.pdf ) では本来、ジョージア文字硬音符《ჾ》の上付き記号・下付き記号が使用されていますが、ユニコード未登録のため上付きシュワー《ᵊ》と下付きシュワー《ₔ》で代用されることが多い傾向です。
【TSHʼ《Ҿ・ҿ/ᲭᲾ・ჭჾ》[ʈʂʼ]―TSH《Ҽ・ҽ/ᲩᲾ・ჩჾ》[ʈʂʰ]―DZH《Џ・џ/ᲯᲾ・ჯჾ》[ɖʐ]】アブハズ
【CHʼ《Ჭ・ჭ/Ⴝ・ⴝ》[ʧʼ]―CH《Ჩ・ჩ/Ⴙ・ⴙ》[ʧʰ]―J《Ჯ・ჯ/Ⴟ・ⴟ》[ʤ]】ジョージア
【TSHʼ《TR'・Tr'・tr'》[ʈʂ]―TSH《TR'・Tr'・tr'》[ʈʂ]―DZH《TR'・Tr'・tr'》[ʈʂ]】ケチュア - 方言表記のみ用いる字母。
【TSHʼ《ШӀ・Шӏ・шӏ{шӀ}》[ʧʼ]―TSH《ТШ・Тш・тш》[ʧ]―DZH《ДЖ・Дж・дж》[ʤ]】アバザ
【TSHʼ《ЧӀ・Чӏ・чӏ{чӀ}》[ʈʂʼ]―TSH《ЧЪ・Чъ・чъ》[ʈʂ]―J《ДЖ・Дж・дж》[ʤ]】アディゲ - 有声音のみそり舌音は存在しない。
ツァ行【ც】
英語ラテン文字〈TS〉やキリル文字ツェー《Ц・ц》に由来する借用語は、放出音の字母ではなく有気音の字母ツァン《Ც・ც》で示すルールとなっていて、アルメニア文字ツォー《Ց・ց》も共通しています。
【TSʼ《Წ・წ/Ⴜ・ⴜ》[ʦʼ]―TS《Ც・ც/Ⴚ・ⴚ》[ʦʰ]―DZ《Ძ・ძ/Ⴛ・ⴛ》[ʣ]】ジョージア
【TSʼ《Ʒ・ʒ》[ʦʼ]―TS《Ǯ・ǯ》[ʦʰ]―DZ《Ž・ž》[ʣ]】ラズ
【TSʼ《TS・Ts・ts》[ʦʼ]―TS《TS・Ts・ts》[sʼ]―DZ《Z・z》[z]】ハウサ
【TSʼ《TS・Ts・ts》[ʦ]―TS《TS・Ts・ts》[ʦ]―DZ《Z・z》[ʦ]】ケチュア - 方言表記及び外来語に用いる字母。
【TSʼ《Ц・ц》[ʦʼ]―TS《Ҵ・ҵ》[ʦʰ]―DZ《Ӡ・ӡ》[ʣ]】アブハズ
【TSʼ《ЦӀ・Цӏ・цӏ》[ʦʼ]―TS《Ц・ц》[ʦ]―DZ《ДЗ・Дз・дз》[ʣ]】アバザ
【TSʼ《ЦӀ・Цӏ・цӏ/Ċ・ċ》[ʦʼ]―TS《Ц・ц/C・c》[ʦʰ]―DZ《ДЗ・Дз・дз/DZ・Dz・dz》[ʣ]】チェチェン
【TSʼ《ЦЪ・Цъ・цъ》[ʦʼ]―TS《Ц・ц》[ʦʰ]―DZ《ДЗ・Дз・дз》[ʣ]】オセット
【C《Ծ・ծ》[ʦ]―Cʽ《Ց・ց》[ʦʰ]―J《Ձ・ձ》[ʣ]】アルメニア
【C《Ձ・ձ》[ʦʰ]―Cʽ《Ց・ց》[ʦʰ]―J《Ծ・ծ》[ʣ]】西アルメニア
【CHʼ《쯔・ㅉ》[ʨʼ]―CH《츠・ㅊ》[ʨʰ]―J《즈・ㅈ》[ʨ~ʥ]】韓国 - チャ行音と統合。
【Sʼ《쓰・ㅆ》[sʼ]―S《스・ㅅ》[s]―J《즈・ㅈ》[ʨ~ʥ]】韓国 - サ行音濃音の場合。日本語TSU《つ・ツ》[ʦɯ̈]は現行ハングル正書法ではSSEU《쓰》[sʼɯ ス]で表記するのがルールとなっている。
【TSʼ《っつぁ・っつぇ・っつぃ・っつぉ・っつ/ッツァ・ッツェ・ッツィ・ッツォ・ッツ》[ʦʼ]―TS《つぁ・つぇ・つぃ・つぉ・つ/ツァ・ツェ・ツィ・ツォ・ツ》[ʦʰ]―DZ《ざ・ぜ・ずぃ・ぞ・ず/ザ・ゼ・ズィ・ゾ・ズ》[ʣ]】国頭、八重山 - 八重山語ではイ段のみ《ち・チ》と統合されている。
【TSʼ《ፀ・ፃ・ፄ・ፂ・ፆ・ፁ・ፅ》[ʦʼ]―TS《ጸ・ጻ・ጼ・ጺ・ጾ・ጹ・ጽ》[ʦʼ]―DZ《ዘ・ዛ・ዜ・ዚ・ዞ・ዙ・ዝ》[z]】アムハラ、ティグリニャ
クヮ行【ყ】
有気音及び有声音は現代ジョージア語では存在しない字母ですが、参考のために示しておきます。
【Qʼ《Ყ・ყ》[qʼ~χʼ]―Q《Ჴ・ჴ》[qʰ~χ]―〓《Ჹ・ჹ》[ɢ]】ジョージア - 有声音はタバサラン語翻字のために作成された字母。
【Qʼ《Q・q》[qʼ]】ラズ
【Qʼ《Ҟ・ҟ》[qʼ]】アブハズ
【Qʼ《КЪ・Къ・къ》[qʼ]―Q《ХЪ・Къ・хъ》[qʰ]】アバザ
【Qʼ《КЪ・Къ・къ》[q]】アディゲ
【Qʼ《КЪ・Къ・къ》[q]―Q《КХЪ・Кхъ・кхъ》[qχ]】カバルダ
【Qʼ《КЬ・Кь・кь》[q]―Q《КЪ・Къ・къ》[ɢ~qː]】ダルグヮ
【Qʼ《КЪ・Къ・къ/Q・q》[qʼ]―Q《КХ・Кх・кх/Q̇・q̇》[qʰ]】チェチェン
【Qʼ《ХЪ・Хъ・хъ》[q]】オセット
【Qʼ《ቐ・ቓ・ቔ・ቒ・ቖ・ቑ・ቕ》[xʼ]―Q《ቀ・ቃ・ቄ・ቂ・ቆ・ቁ・ቅ》[kʼ]】ティグリニャ