フィリピノ語ラテン文字とタガログ文字
8月はフィリピンでフィリピノ語月間です。
フィリピノ語=タガログ語における本来の文字であるタガログ文字表記は、現行正書法におけるラテン文字表記と異なるパターンが結構見られ、英語そのままで表記される借用語・固有名詞も多いことから記憶する必要が大切です。
ユニコード14.0にタガログ文字のR[r]音を示す字母として、ラ《ᜍ》とアルカイック・ラ《ᜟ》の2種類が追加されました。
ユニコード新規追加字母が使用できるフォントはCatrinityやNoto Sans Tagalog、Xim Sans Handwrittenなどの最新版がありますが、ブラウザやソフトウェアによってはうまく表示できない場合があるので注意が必要です。
今回はフィリピノ語ラテン文字に対応するタガログ文字を取り上げます。
フィリピノ語タガログ文字
フィリピン諸語共通ラテン文字とタガログ文字の対照です。
対応する英語の文字はラテン・シェイヴィアン・デセレット各文字体系との併記で示しています。
母音
母音字の語頭は声門閉鎖音[ʔ- ア行]が含まれています。ラテン文字表記では語末の場合にグレーブ付き母音字《À・à》[ɐʔ アッ]とサーカムフレックス付き母音字《Â・â》[ˈaʔ アッ]がありますが辞書・語学書以外では省略される場合が多く、タガログ文字では語末の声門閉鎖音[-ʔ ッ]は原則的に表記されません。
原則的にラテン・タガログ両文字体系共に長短の区別はされませんが、語末のH《◌ᜑ᜔》が長音[ː]表記として用いられるケースがあります。
二重母音字は旧正書法あるいは誤読防止表記では母音字I《◌ᜁ》[-ɪ イ]あるいは母音字U《◌ᜂ》[-ʊ ウ]との連字、現行正書法では母音字とビラーマ付きYA《◌ᜌ᜔》[-ɪ イ]あるいはビラーマ付きWA《◌ᜏ᜔》[-ʊ ウ]との連字で表記されます。
わたり音はイ《ᜁ》とヤ行音《ᜌ》の連字[-i.j- イヤ], ウ《ᜂ》とワ行音《ᜏ》の連字[-u.w- ウワ]で示しますが、単語によってはヴィラーマ付き子音字(配置はヴィラーマ付きA《ᜀ᜔》で表示)と半母音字との連字で表記されます。
A【A《ᜀ》】[a ア/ɐ ア] - 英語《A・a / 𐑨 / 𐐈・𐐰》[æ アェ]及び《A・a / 𐑩 / 𐐊・𐐲》[ə ア]に対応。
AA〖AA《ᜀᜀ》〗[a.ʔɐ アア/ɐ.ʔa アア]
AI〖AI《ᜀᜁ》〗[a.ʔi アイ/aɪ アイ] - 旧正書法あるいは固有名詞における二重母音に用いられる。
AR〖AR《ᜀᜇ᜔》〗[aɾ アル]
AU・AO〖AUまたはAO《ᜀᜂ》〗[a.ʔu アウ/a.ʔo アオ/aʊ アウ] - 旧正書法あるいは固有名詞における二重母音に用いられる。
AW〖AW《ᜀᜏ᜔》〗[aʊ アウ]
AY〖AY《ᜀᜌ᜔》〗[aɪ アイ]
E【E《ᜁ》】[ɛ エ] - 英語《E / 𐑧 / 𐐇・𐐯》[e~ɛ エ]に対応。
EL〖EL《ᜁᜇ᜔》〗[ɛl エル] - 英語《-LE / -𐑩𐑤 / -𐐢・-𐑊》[-ɫˌ ウウ/-əɫ ウル]に対応。
ER〖ER《ᜁᜇ᜔》〗[ɛɾ エル] - 英語《ER , IR / 𐑻 , -𐑼 / 𐐊𐐡・𐐊𐑉・𐐲𐑉》[ɝː アー/-ɚ アァ]に対応。
I【I《ᜁ》】[i~ɪ イ] - 英語《I / 𐑦 / 𐐆・𐐮》[ɪ イ]に対応。
IA〖IA・IYA《ᜁᜌ》〗[-ja イヤ]
IE〖IE・IYE《ᜁᜌᜒ》〗[-jɛ イエ]
IO〖IO・IYO《ᜁᜌᜓ》〗[-jo イヨ]
IU〖IU・IYU《ᜁᜌᜓ》〗[-ju イユ]
O【O《ᜂ》】[o オ] - 英語《O / 𐑪 / 𐐉・𐐱》[ɑ ア/ɒ~ɔ オ]に対応。
OR〖OR《ᜂᜇ᜔》〗[oɾ オル] - 英語《OR / 𐑻 , -𐑼 / 𐐃𐐡・𐐃𐑉・𐐫𐑉》[ɔ˞ː オー/ɔɚ オア]に対応。
OY〖OY《ᜂᜌ᜔》〗[oɪ オイ] - 英語《OI・OY / 𐑶 / 𐐦・𐑎》[ɔɪ オイ]に対応。
U【U《ᜂ》】[u~ʊ ウ] - 英語《OO / 𐑫 / 𐐋・𐐳》[ʊ ウ]に対応。
UA〖UA・UWA《ᜂᜏ》〗[-wa ウワ]
UE〖UE・UWE《ᜂᜏᜒ》〗[-wɛ ウエ]
UI〖UI・UWI《ᜂᜏᜒ》〗[-wɪ ウイ]
UO〖UO・UWO《ᜂᜏᜓ》〗[-woɪ ウオ]
UY〖UY《ᜂᜌ᜔》〗[ʊɪ ウイ]
Y【Y=I《ᜁ》】[i イ] - 英語《-Y / -𐑦 / -𐐀・-𐐨》[-i イ]に対応。
特殊表記
Ë・ë〖A , E=Ë《ᜀ , ᜁ》〗[ə ア/ɐ ア/ɛ エ] - 字母名は〈ᜐ᜔ᜌ᜔ᜏ / Shwa〉[シュワー]。フィリピノ語ラテン文字ではマラナオ語を〈Mëranaw〉[マラナウ]と表記するが、タガログ文字では英語版ウィクショナリーに記載されているダイエレシス抜きラテン文字表記に基づく〈Meranaw➡ᜋᜒᜇᜈᜏ᜔〉[メラナウ]かマラナオ語の発音に近い〈Maranaw➡ᜋᜇᜈᜏ᜔〉[マラナウ]のいずれかとなる。
EU〖EU《ᜌᜓ》〗[ju ユ] - 英語《EU , EW / 𐑿 / 𐐧・𐑏》[juː ユー]に対応。
EYRE〖EYRE《ᜁᜌ᜔ᜇᜒ》〗[eɪ.ɾɛ エイレ] - 英語《AIR / 𐑱 / 𐐇𐐡・𐐇𐑉・𐐯𐑉》[ɛɚ エア]に対応。英語〈Air〉の借用語表記に用いる。
I-S〖I-S《ᜁᜁᜐ᜔》〗[ʔɪ.ʔɪ.s- イッイス] - 英語など原綴で表記される借用語を動詞化する〈I-〉[ʔɪ.- イ]で借用語の語頭が《S-》[ʔɪ.s- イス]となる単語の場合、タガログ文字表記では発音を反映した表記となる (例:〈I-scan / ᜁᜁᜐ᜔ᜃᜈ᜔〉[イッイスカン]「スキャンする」)。
MGA《ᜋᜅ》[mɐ.ˈŋa マンガ] - 複数形を示す前置詞。
NG《ᜈᜅ᜔》[nɐŋ ナン] - 助詞“～の…”を示し、“🅰の🅱”は〈🅱 ng 🅰 / 🅱 ᜈᜅ᜔ 🅰〉という順で示す。タガログ文字旧正書法では末子音が表記されないためNA《ᜈ》のみで示されていた。ちなみにユニコード絵文字では四角囲みNG《🆖️》が存在。
🇺🇸TION〖-TION=-SYON《ᜐ᜔ᜌᜓᜈ᜔》〗[-ʃon ション]
子音
フィリピノ語のルーツであるタガログ語における借用語は、スペイン語の影響を大きく受けているのが特徴です。
かつては子音のみの表記はされなかったのですが、現行タガログ文字表記ではビラーマを使用して末子音を表記します。
固有名詞やアメリカ英語由来の借用語は、原語を尊重した綴りで示されるので、タガログ文字表記と異なる点が多く見られます。
ラテン文字表記で促音・撥音が表記されるものは、タガログ文字では英語由来の単語の場合、単独子音に置き換えられます (例: TCHA➡CHA➡TSA《ᜆ᜔ᜐ》[チャ], FFA➡FA➡PA《ᜉ》[パ], MMA➡MA《ᜋ》[マ])。
B【BA《ᜊ》、BE・BI《ᜊᜒ》、BO・BU《ᜊᜓ》、B《ᜊ᜔》】[b ブ/ba バ]
C【CA=KA《ᜃ》、CE=SE・CI=SI《ᜐᜒ》、CO=KO・CU=KU《ᜃᜓ》、C=K《ᜃ᜔》、-CE=-S《ᜐ᜔》】[k ク/s ス/ka カ]
🇪🇸·🇺🇸CH〖CHA=TSA《ᜆ᜔ᜐ》、CHE=TSE・CHI=TSI《ᜆ᜔ᜐᜒ》、CHO=TSO・CHU=TSU《ᜆ᜔ᜐᜓ》、CH=TS《ᜆ᜔ᜐ᜔》〗[ʧ チ/ʧa チャ] - 連字におけるスペイン式字母名は〈Tse / ᜆ᜔ᜐᜒ〉[チェー]。
D【DA《ᜇ》、DE・DI《ᜇᜒ》、DO・DU《ᜇᜓ》、D《ᜇ᜔》】[d ド/da ダ]
DS〖DSA《ᜇ᜔ᜐ》、DSE・DSI《ᜇ᜔ᜐᜒ》、DSO・DSU《ᜇ᜔ᜐᜓ》、DGEまたはG=DS《ᜇ᜔ᜐ᜔》〗[ʤ ヂ] - 本来の英語の〈-DS・-ds〉[-ʣ ヅ]に由来するが、語末〈-DGE〉[-ʤ ッヂ]に対応する表記に用いられる。
🇪🇸·🇺🇸F【FA=PA《ᜉ》、FE=PE・FI=PI《ᜉᜒ》、FO=PO・FU=PU《ᜉᜓ》、F=P《ᜉ᜔》】[f フ/fa ファ] - 英語“Five”「5」に由来する〈ᜉᜌ᜔ᜊ᜔〉は英語に忠実な〈Fayv〉[ファイヴ]かタガログ語本来の発音の〈Payb〉[パイブ]のいずれかの読みとなる。
G【GA《ᜄ》、GEまたはGUE=GE・GIまたはGUI=GI《ᜄᜒ》、GO=GO・GU=GU《ᜄᜓ》、G=G《ᜄ᜔》】[ɡ グ/ɡa ガ]
GU〖GUA=GUWAまたはGWA《ᜄᜓᜏ , ᜄ᜔ᜏ》、GUEまたはGÜE=GUWEまたはGWE・GUIまたはGÜI=GUWIまたはGWI《ᜄᜓᜏᜒ , ᜄ᜔ᜏᜒ》、GUO=GUWOまたはGWO《ᜐ᜔ᜌᜓ , ᜄ᜔ᜏᜓ》、GU=GUWまたはGW《ᜄᜓᜏ᜔ , ᜄ᜔ᜏ᜔》〗[ɡw グワ] - 現行正書法ではグ《ᜄᜓ》とワ行《ᜏ》の組み合わせで合拗音を示す。
H【HA《ᜑ》、HE・HI《ᜑᜒ》、HO・HU《ᜑᜓ》、H《ᜑ᜔》】[h ハ/ha ハ]
🇺🇸J【JA=DYA《ᜇ᜔ᜌ , ᜇᜒᜌ》、JEまたはGE=DYE・JIまたはGI=DYI《ᜇ᜔ᜌᜒ , ᜇᜒᜌᜒ》、JO=DYO・JU=DYU《ᜇ᜔ᜌᜓ , ᜇᜒᜌᜓ》、J=DY《ᜇ᜔ᜌ᜔》】[ʤ ヂ/ʤa ヂャ]
🇪🇸J【JA=HA《ᜑ》、JEまたはGE=HE・JIまたはGI=HI《ᜑᜒ》、JO=HO・JU=HU《ᜑᜓ》、J=H《ᜑ᜔》】[h ハ/ha ハ]
K【KA《ᜃ》、KE・KI《ᜃᜒ》、KO・KU《ᜃᜓ》、K《ᜃ᜔》】[k ク/ka カ]
L【LA《ᜎ》、LE・LI《ᜎᜒ》、LO・LU《ᜎᜓ》、L《ᜎ᜔》】[l ル/la ラ]
🇪🇸LL〖LLA=LYAまたはYA《ᜎ᜔ᜌ , ᜌ》、LLE=LYEまたはYE・LLI=LYIまたはYI《ᜎ᜔ᜌᜒ , ᜌᜒ》、LLO=LYOまたはYO・LLU=LYUまたはYU《ᜎ᜔ᜌᜓ》、LL=LY《ᜎ᜔ᜌ᜔》〗[lj リ/j ィ] - 連字におけるスペイン式字母名は〈Elye / ᜁᜎ᜔ᜌᜒ〉[エリェ]。単語によって《ʎ》[lj リ]系統と《y》[j ィ]系統に分かれる。
M【MA《ᜋ》、ME・MI《ᜋᜒ》、MO・MU《ᜋᜓ》、M《ᜋ᜔》】[m ム・ン/ma マ]
N【NA《ᜈ》、NE・NI《ᜈᜒ》、NO・NU《ᜈᜓ》、N《ᜈ᜔》】[n ン・ヌ/na ナ]
🇵🇭NG【NGA《ᜅ》、NGE・NGI《ᜅᜒ》、NGO・NGU《ᜅᜓ》、NG《ᜅ᜔》】[ŋ ン・ング/ŋa カ゚]
🇵🇭NGG/🇪🇸·🇺🇸NG【NGA=NGGA《ᜅ᜔ᜄ》、NGE=NGGE・NGI=NGGI《ᜅ᜔ᜄᜒ》、NGO=NGGO・NGU=NGGU《ᜅ᜔ᜄᜓ》】[ŋɡ ン・ング/ŋɡa ンガ]
🇵🇭NGK/🇪🇸·🇺🇸NC/🇺🇸NK/🇪🇸NQU【NCA=NGKA《ᜅ᜔ᜃ》、NKE=NGKE・NKI=NGKI《ᜅ᜔ᜃᜒ》、NCO=NGKO・NCU=NGKU《ᜅ᜔ᜃᜓ》、NK=NGK《ᜅ᜔ᜃ᜔》】[ŋk ンク/ŋka ンカ]
🇪🇸Ñ/🇺🇸NY【ÑA=NYA《ᜈ᜔ᜌ , ᜈᜒᜌ》、ÑE=NYE・ÑI=NYI《ᜈ᜔ᜌᜒ , ᜈᜒᜌᜒ》、ÑO=NYO・ÑU=NYU《ᜈ᜔ᜌᜓ , ᜈᜒᜌᜓ》、Ñ=NY《ᜈ᜔ᜌ᜔》】[ɲ ニュ/ɲa ニャ] - 固有語及び英語由来におけるラテン文字表記はエヌワイ〈NY・Ny・ny〉で、スペイン語由来に限りエニェ《Ñ・ñ》が用いられる。
P【PA《ᜉ》、PE・PI《ᜉᜒ》、PO・PU《ᜉᜓ》、P《ᜉ᜔》】[p プ/pa パ]
🇺🇸QU〖QUAまたはCUA=KUWAまたはKWA《ᜃᜓᜏ , ᜃ᜔ᜏ》、QUEまたはCUE=KUWEまたはKWE・QUIまたはCUI=KUWIまたはKWI《ᜃᜓᜏᜒ , ᜃ᜔ᜏᜒ》、QUOまたはCUO=KUWOまたはKWO《ᜐ᜔ᜌᜓ , ᜃ᜔ᜏᜓ》、QU=KUWまたはKW《ᜃᜓᜏ᜔ , ᜃ᜔ᜏ᜔》〗[kw クワ] - 現行正書法ではク《ᜃᜓ》とワ行《ᜏ》の組み合わせで合拗音を示す。
🇪🇸QU〖QUE=KE・QUI=KI《ᜃᜒ》〗[k ク]
R【RA=DA《ᜇ》、RE=DE・RI=DI《ᜇᜒ》、RO=DO・RU=DU《ᜇᜓ》、R=D《ᜇ᜔》】[ɾ ル/ɾa ラ] - タガログ文字現行正書法ではDA《ᜇ》を用いる。
🇪🇸RR〖RA=RRA=DA《ᜇ》、RE=RRE=DE・RI=RRI=DI《ᜇᜒ》、RO=RRO=DO・RU=RRU=DU〗[ɾ ル] - 連字におけるスペイン式字母名は〈Er-re / ᜁᜇ᜔ᜇᜒ〉[エル・レ]で、促音にならず音節間で区切られる。スペイン語ではふるえ音R[r]だが、フィリピノ語でははじき音R[ɾ]となる。
S【SA《ᜐ》、SE・SI《ᜐᜒ》、SO・SU《ᜐᜓ》、S《ᜐ᜔》】[s ス/sa サ]
🇪🇸·🇺🇸SH〖SHA=SYA《ᜐ᜔ᜌ》、SHE=SYE・SHI=SYI《ᜐ᜔ᜌᜒ》、SHO=SYO・SHU=SYU《ᜐ᜔ᜌᜓ》、SH=SY《ᜐ᜔ᜌ᜔》〗
T【TA《ᜆ》、TE・TI《ᜆᜒ》、TO・TU《ᜆᜓ》、T《ᜆ᜔》】[t ト/ta タ]
🇺🇸TH/🇪🇸D【THA=DA《ᜇ》、THE=DE・THI=DI《ᜇᜒ》、THO=DO・THU=DU《ᜇᜓ》、TH=D《ᜇ᜔》】[d ド/da ダ] - 英語《TH / 𐑞 / 𐐜・𐑄》[ð ズ]やスペイン語の語中デー《D・d》[-ð- ド]にも対応。
🇺🇸TH【THA=TA《ᜆ》、THE=TE・THI=TI《ᜆᜒ》、THO=TO・THU=TU《ᜆᜓ》、TH=T《ᜆ᜔》】[t ト/ta タ] - 英語《TH / 𐑔 / 𐐛・𐑃》[θ ス]に対応。但し、英語TH[θ]と同音のスペイン語セータ《Z・z》はフィリピノ語では《S・s / ᜐ》[s サ]と発音が著しく異なる。
🇪🇸·🇺🇸V【VA=BA《ᜊ》、VE=BE・VI=BI《ᜊᜒ》、VO=BO・VU=BU《ᜊᜓ》、V=B《ᜊ᜔》】[v ヴ/va ヴァ]
W【WA《ᜏ》、WE・WI《ᜏᜒ》、WO・WU《ᜏᜓ》、W《ᜏ᜔》】[w ゥ/wa ワ]
X【XA=KSA《ᜃ᜔ᜐ》、XEまたはCCE=KSE・XIまたはCCI=KSI《ᜃ᜔ᜐᜒ》、XO=KSO・XU=KSU《ᜃ᜔ᜐᜓ》、X=KS《ᜃ᜔ᜐ᜔》】[ks クス]
Z【ZA=SA《ᜐ》、ZE=SE・ZI=SI《ᜐᜒ》、ZO=SO・ZU=SU《ᜐᜓ》、Z=S《ᜃ᜔ᜐ᜔》】[s ス]
-【-A《ᜀ᜔ᜀ》、-E・-I《ᜀ᜔ᜁ》、-O・-U《ᜀ᜔ᜂ》】[-.ʔ- ッア] - ラテン文字表記のハイフンは語中の声門閉鎖音を示す。ヴィラーマ付きA《ᜀ᜔》は末子音の配置を示す仮の表記。
イロカノ語タガログ文字
原則的にタガログ語とはタガログ文字と共通ですが、一部異なる表記が見られます。
R【RA=LA《ᜎ》、RE=LE・RI=LI《ᜎᜒ》、RO=LO・RU=LU《ᜎᜓ》、R=L《ᜎ᜔》】[ɾ ル/ɾa ラ] - フィリピノ語ラテン文字アール《R》に対応するタガログ字母はLA《ᜎ》で、タガログ語DA《ᜇ》と異なる。
ビサヤ語タガログ文字
ユニコード14.0で子音字や専用の末子音記号が採用されました。
拡張タガログ文字が多数作成されていますが、ユニコード未登録の字母・母音記号が多い状況です。
R【RA《ᜍ》、RE・RI《ᜍᜒ》、RO・RU《ᜍᜓ》、R《ᜍ᜔》】[ɾ ル/ɾa ラ] - フィリピノ語タガログ文字表記で、ダ行《ᜇ》とラ行《ᜍ》の区別のために用いられる場合がある。
ビラーマ【K《ᜃ᜔◌》, QUA《ᜃ᜔ᜏ》, X《ᜃ᜔ᜐ᜔◌》, G《ᜄ᜔◌》, NG《ᜅ᜔◌》, CH《ᜆ᜔ᜐ᜔◌》, J《ᜇ᜔ᜌ᜔◌》, NY《ᜈ᜔ᜌ᜔◌》, T《ᜆ᜔◌》, D《ᜇ᜔◌》, N《ᜈ᜔◌》, P・F《ᜉ᜔◌》, B・V《ᜊ᜔◌》, M《ᜋ᜔◌》, Y《ᜌ᜔◌》, R《ᜍ᜔◌》, L《ᜎ᜔◌》, W《ᜏ᜔◌》, SH《ᜐ᜔ᜌ᜔◌》, S・Z《ᜐ᜔◌》, H《ᜑ᜔◌》】[無音] - 語頭・語中における子音のみを示す。
パムッドポッド【K《◌ᜃ᜕》, X《◌ᜃ᜔ᜐ᜕》, G《◌ᜄ᜕》, NG《◌ᜅ᜕》, NK《◌ᜅ᜔ᜃ᜕》, CH・TS《◌ᜆ᜔ᜐ᜕》, J《◌ᜇ᜔ᜌ᜕》, DS《◌ᜇ᜔ᜐ᜕》, NY《◌ᜈ᜔ᜌ᜕》, T《◌ᜆ᜕》, D《◌ᜇ᜕》, N《◌ᜈ᜕》, P・F《◌ᜉ᜕》, B・V《◌ᜊ᜕》, M《◌ᜋ᜕》, Y・I《◌ᜌ᜕》, R《◌ᜍ᜕》, L《◌ᜎ᜕》, W・U《◌ᜏ᜕》, SH《◌ᜐ᜔ᜌ᜕》, S・Z《◌ᜐ᜕》, H《◌ᜑ᜕》】[無音] - ハヌノオ文字ビラーマに由来する末子音記号で、語末における子音のみを示す。
サンバレス語タガログ文字
ユニコード14.0でアルカイック・ラ《ᜟ》が採用され、ネット上で表記可能となりました。
R【RA《ᜟ》、RE・RI《ᜟᜒ》、RO・RU《ᜟᜓ》、R《ᜟ᜔》】[ɾ ル/ɾa ラ]