アフリカの各種文字で【Africa】の表記
5/25はアフリカデーです。
今回はアフリカの各種文字で【Africa】の表記を取り上げます。
アフリカでは古代エジプト文字やメロエ文字などのヒエログリフ系古代文字から19世紀以降のヴァイ文字やバムン文字など多彩な人工文字が生まれました。
※正しい表記が不明な言語の推測表記も含みます。
アフリカ発祥の文字
【አፍሪቃ】エチオピア文字:アムハラ[アフリカ]
【አፍሪካ】エチオピア文字:アムハラ[アフリカ]
【ኣፍሪቃ】エチオピア文字:ティグリニャ[アフリカ]
【ⴰⴼⵔⵉⵇⵢⴰ】ティフィナグ文字:シルハ[アフリキヤ] - ベルベル諸語ラテン文字表記は〈Afriqya〉。
【ⵜⴰⴼⴻⵔⴽⴰ】ティフィナグ文字:ネフサ[アフェルカ] - ベルベル諸語ラテン文字表記は〈Aferka〉。
【ⵜⴰⴼⵔⵉⵇⵜ】ティフィナグ文字:アマジグ[タフリクト] - ベルベル諸語ラテン文字表記は〈Tafriqt〉。
【ⵜⴰⴼⵔⵉⴽⵜ】ティフィナグ文字:リーフ[タフリクト] - ベルベル諸語ラテン文字表記は〈Tafrikt〉。
【𐒖𐒍𐒇𐒘𐒏𐒖】オスマニヤ文字:ソマリ[アフリカ]
【ꕉꔱꔸꕪ】ヴァイ文字:ヴァイ[アフィリカ]
【ߊߝߙߌߞߌ】ンコ文字:マニンカ[アフリキ] - マニンカ語本来のアフリカを示す単語は〈ߝߘߊ߬ߝߌ߲߬ߠߊ߫〉[ファダフィンナ]。
【𞤀𞤬𞤭𞤪𞤭𞤳】アドラム文字:フラニ[アフィリク] - ラテン文字表記は〈Afirik〉。
【𞤀𞤬𞤪𞤭𞤳𞤢】アドラム文字:フラニ[アフリカ] - ラテン文字表記は〈Afrika〉。
【𖫧𖫱𖫓𖫦𖫭𖫳𖫑𖫧𖫱】バサ文字:バサ[アフリカ] - ラテン文字表記は〈Àfrǐkà〉。
他の大陸の文字からの派生
後述のポエニ文字もアジアのレバノン発祥のフェニキア文字から生まれた文字体系で、後期の表記ではラテン文字の影響を受けた母音表記が導入されました。
【ⲁⲫⲣⲓⲕⲏ / ⲀⲪⲢⲒⲔⲎ】コプト文字:コプト[アプリケー] - ウィキメディア・インキュベーターのコプト語版ウィキペディアではこの表記。現行コプト文字表記はジョージア文字のように小文字と大文字は混用されない。
【ⲁⲫⲣⲩⲕⲓⲁ̄】コプト文字:ヌビア[アプルキヤー] - PanLinxの【Ⲁⲫⲣⲩⲕⲓⲁ̄】の項目ではコプト語の単語とされていて、現在のコプト語では使用されない大小文字の使い分けやヌビア語に特徴的な長音表記が見られる。
他の大陸の文字
【إفريقيا】アラビア文字:モロッコ・アラビア[イフリキーヤー] - マグレブ文字では〈إڢريڧيا〉となり、ファー《ف》が下1点付きファー《ڢ》,クヮーフ《ق》が上1点付きクヮーフ《ڧ》となる。
【Afɛlîk】ラテン文字:ンゴンバ[アフェリック]
単語が不明な言語における推測表記
【𓄿𓆑𓂋𓇌𓂔𓈉】エジプト文字:エジプト[アフリカー] - ポエニ語の〈𐤏𐤐𐤓〉[アファル]に近い発音のゆでるの意の〈𓄿𓆑𓂋𓊸〉[アフェル]と霊魂の意の〈𓂓𓏤〉[カー]からの推測表記。
【Ꜣfrykꜣ】ラテン文字:エジプト[アフリカー] - 19世紀頃に生まれたエジプト語表記用ラテン文字による推測表記。
【𐦀𐦈𐦏𐦂𐦖 / 𐦠𐦧𐦫𐦢𐦲】メロエ文字:メロエ[アフリカ]
【𐤀𐤐𐤓𐤉𐤒𐤀 , 𐤏𐤐𐤓𐤒】ポエニ文字:ポエニ[アフリカ] - ユニコードのフェニキア文字ブロックの標準字形はポエニ文字に似た字形と統合されている。アフリカの名称のルーツの一説である〈𐤏𐤐𐤓〉[アファル]から。新ポエニ文字による〈𐤀𐤐𐤓𐤉𐤒𐤀〉はラテン語の影響を受けた母音表記による推測表記。
【ꚠꛘ꛱ꚬꚡ】バムン文字:バムン[アフリーカ] - ラテン文字による推測表記〈Afriika〉から。
【𞠣𞡚𞠁】メンデ文字:メンデ[アフィカ] - メンデ文字は《R》の発音及びそれを示す字母はRA《𞢭》[ra~la ラ]しか存在しないため、推測表記〈Afika〉から。
【𖹍𖹪𖹼𖹫𖹬𖹭】メデファイドリン文字:メデファイドリン[アフリカ] - イビビオ語〈Afrika〉からの推測。