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おたるたび日記(2)

高島から赤岩へ歩く

晴れた!
チェックアウト後、とまっ得おたるクーポンが使える鱗友市場の朝市食堂で朝食とする。
軽運動でも腹五分目くらいにしておかないと胃が痛くなる。

現在では手宮の海岸線は埋め立てられて道路が通されているが、高島から手宮裏を通って小樽へ行っていたそうである。
その道を歩いてみようと言うのが、今日の趣旨である。

食堂から出れば進むべき道は一つしかないことに気づく。
手宮の崖に向かってとことこ歩く。
雪が舞い出しているけれど、さして寒くはない。
日が照ったり曇ったり。
そらは大半鉛色で、日本海のようだ。(日本海なんだよ)
かつては石炭の積み替えで栄えた手宮駅の遺跡も随所にみられる。
崖を支えた煉瓦積みの擁壁も残っている。
ホーマックチュゥ者上絵
今回の歩きは、海沿いが徒歩で移動できなかった頃の高島の人たちの移動環境を実地検証することでもある。
高島からうまやの坂と手宮の後方を回り込み、小樽稲荷神社付近からはげましの坂を下る予定だ。
歩いている道が「かつては海」という認識で歩くと、山側に入江や崖があることが認識できる。雪がちらついてきたけれど、気にならないほど興奮している。

大規模に埋め立てられてはいないが、海岸線を感じながら歩いてみたい。
海側の埋め立て部分は商工業用地なので、山側を楽しむ。
まずは現存する奇岩、弁天島を港から見る。
今まで歩いたところには、ヒヨヨチとかタンネシラリと呼ばれていた奇岩があったらしいが、現存するのは弁天島だけ。
少し沖だったから破壊されなかったのか、弁天サンが祀ってあるからかはわからないが、奇岩を利用して堤防を築いているくらいだから、破壊するつもりは当初からなかったのだろう。

高島での見どころのひとつは、旧高島町庁舎。
今は利用されていないが、構造的に所有者がいそうだ。
使われているかどうかは不明。
飛地的に存在するので、もし小樽の観光地がこちらへ伸びてきた場合、何かで使えそうな気はする。
一応市の文化財に登録されているので、外観は守られる。

そこから登りになってくる。
道端には寒さにやられてとろけている植物たちがあるかと思えば、まだ満開状態の菊系の花が雪に揺れている。
でも歩いているから本人はほとんど寒さを感じていない。
菊の気持ちはよくわかる。
正直暑い^^

寒い、菊

とぼとぼと歩いていると小学校や高層住宅が見えてくる。
風景に調和してないな。
えっ。
高島小学校ですか。
道間違えた!
しかもかなり来すぎていた。
もう高島じゃねぇ、赤岩だよ!
時間的に戻れる距離でもないのでこのまま行くことにする。
どっちにしろいずれ自転車なり徒歩で来るんだろうから。
地理的には非常にわかりやすい。
このまま歩けば、FMおたる・火曜チアーズに出演中の店長さんがいるファミリーマート赤岩店がある。
道は間違えたが、店長さんに会えるのならまた一興。
リュックにお茶を持っていたが、いかにも飲み物を買いに来たという体裁を演じるために、リュックの中に押しこんであたたかいジャスミンティを買う。
「店長さん、いつも聞いてますよ」と声をかけて、手宮への道を下り始めた。
手にジャスミンティがあたたかい。

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