Re:再生の風景

the cabs 復活!

まずはおめでとうございます。(キングオブコント2014にてダウンタウン浜田にコメントを振られた際に放ったしずる池田の一言風)
絶対復活することないと思ってたバンドが復活するなんてすごい
と純粋に思います。

cabsとの馴れ初め

入り自体はキタニタツヤさんだった気がするなぁ。
the cabsはすごい、やばいとまだ音楽に深く知らない僕にとってそれは
迫力と焦燥と鬱屈を全部まとめたビックマックみたいな感じだった。
去年(ついこの前まで今年って書いてたのに急にこう書くの違和感凄い)
の1月ぐらいにブックオフ巡りをしたり、ツタヤのレンタル落ち争いに参加してたりしてる時に見つけ、ラッキー!と思い三作すべて集めました。
懐かしい。

はじめての鬱ロック

the cabsほど分かりやすく意味不明で、分かりやすく鬱にのめりこめる
バンドはないと僕は思う。なんといってもその不規則なすべて
脈絡のないはずのフレーズ群からから浮かび上がるthe cabs という存在証明になる一貫性のあるリリック。
首藤さんの優しく伸びやかなボイスと國光さんの鋭く悲鳴のようなシャウト
中村さんのドラムもその二要素に負けないくらい異常な技術の高さとその
変拍子から繰り出される特異性。活動時期の後半の2010~2013年ごろの
四つ打ちバンドブームの最中出された、活躍していたとは思えないほど
異質なバンドだったと思う。それが残響系というやつなのだが。

シャウト…やはりシャウトは全てを解決する…

メタル、ラウドのシャウトとはまた違う、苦しみが表向きの
シャウトが大好きです。誰か助けて!というでもなく
おまえらなんか!というでもなくただ言葉として聞き取れない
叫びだけをそこに示す。これはいわば一つの自慰なんだとも思う。
蛇足みたいにつぎはぎの表現で綺麗に見せるよりも
叫んですべて無茶苦茶にしてやらぁという方がどちらかというと
好きだ。

だから 不安、悲哀、憤怒、現実逃避を体現しているのがじかに伝わる。
しかしsashiさんの歌声を聞いていると時々笑いというか 
歌う時の表情がわからなくとも
声の中に笑みが浮かんでいる気がするんです。
これは聴かないとわからないのと僕の語彙力が欠落しているのが問題だ。
でも聞いたら僕の言いたいことがわかるはず...
そしてライブではその解像度がより上がる。
個人的に一番説明や解析が難しいのがsashiさんの歌唱だ。
でも凄さが他の二人と同じくらいわかる。
話は変わるが the cabsの高橋さんの叫びが僕はすごい好きだ。
あのもうどうにでもなってしまえと投げやりと僕はどうすれば
という悔いがぐちゃぐちゃになってそのまま排泄されたような叫びが。

青春の犠牲の果てに得た奇跡mizuirono_inu ワンマンライブ|くーげる

シャウトという枠組みを抜けてすっぴんの声こそ叫ぶことの意味合いで
上の自分の記事に書いている通り、叫びこそ感情の表現にふさわしいものは
ないと思う。その代わり、大衆にそれが伝わりやすいかというと一概に
そうとは言うことはできないが。
ジャキジャキとなるベースやギターぶつけられるように響くドラム
に乗っかって叫びが乗ると、すべて投げ出したくなる感覚に陥る。
それを一番手っ取り早く味わえるのがcabsだ。これをライブで
味わえることができるかもしれないと思うと高揚してくる。
当たれば…の話だが。

手放しで喜べないこともある。

やったね!で終わろうと思えば終われるがそうもいかない。
KEYTALK問題だ。
7月にKEYTALKは活動休止状態、現在はそれぞれのメンバーが
それぞれのライブをしている。原因としては首藤さんにある。
細かい事は省くが、首藤さんが他三人とのすれ違いやいじめ
(なおその事実はないしそんなことをする人らとは思えない)
でKEYTALKを抜けるという事案が発生し、それはメンバー内で伝わられて
おらずむしろ初耳だったという。そのまま一時期三人体制で活動していたが
やはりメンバー全員がバンドの要でもあるもので活動休止をした。
そのまま年が明け、いきなりthe cabs復活。KEYTALKの活動には言及しておらず、ほなcabsはするんかいとファンは怒りと困惑。そもそもみんなが納得
する報告をする旨のツイートをしていたり、ソロ活動のMCでベースとは距離を置きたいという趣旨のコメントをしていたりと矛盾のようなものも
見え始め、そこに不信感を抱いたファンもいた。
そのため一部分にすぎないが KEYTALKファンVS the cabsファン
のようなバチバチ感があった。確かにKEYTALKもthe cabsもどっちも大好き
という層はあまり多いとは言えない。
(FFに2,3人いたし俺も一応そうなのでいないわけではない)
「首藤がやりたいのはcabsだ!」だとか「KEYTALKよりもcabsのほうが
首藤はやりたいんだよ、抜けたのナイス」という心にもないことを言う
人もいれば、「cabs再結成を喜ぶ人はおかしい」「cabsは好きじゃないし意味が分からない」という人もいた。
主語をでかくしないために、そういうことを言う人は普段からそういう
事しか言わないものなので、どちらのファンが悪いとかそういう咎めは無駄
だけど一意見として、ツアーが始まりまでにケリをつけなければいけない
と思う。ファンは7月に取り残されたまま、今まで毎年見れたフェスで
見れない年を迎え、来るであろう吉報を今か今かと待つ中その原因となった
と言われてもおかしくない人物が別の大々的なことを先にやるとなったら
文句の一つも言いたくなるだろう。精神的な病や入院を慮ると
誹謗中傷じみたことを言うつもりはない。ただそこにある責任を果たしてほしい、それこそファンが「とりあえず」求めていることだ。
復活なのか脱退なのか、その答えも大切だがとにかくどうするのかだけを
果してから、the cabs をやってほしい。
でもKEYTALKはどうするの?と首藤さんに尋ねる人は一人くらいいる
だろうし15年も経過して様々な会場を埋めたバンドをあっさりと切り捨てることはよっぽどのことが(そのよっぽどが起きたかもしれないが)ない限り
そう簡単にできない。だから首藤さんなりの答えを出すだろうと思う。
そもそもcabs自体は國光さんの失踪からの解散ライブもできず、まるで
墜落したように終わりかけたものだった。だから首藤さんはその残された側の痛みがわかると思いたい。KEYTALKファンとthe cabsファンが仲良く
なんてことを言っているわけではない。どちらのファンも納得した状態で
活動をしてほしい。それを切に願う。

二つの再生の風景が見れるように

一つは停止し、もう一つは再始動するのではなく
どちらとも再始動できることを切に願う。
the cabsのライブが当たること、どちらのファンも快くいられること
その二つを願います。


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