THBT prisoners should be given the right to vote in national elections. (新緑杯全国2023: SF)
はじめに
そんなにきちんとした動機や問題意識があるわけではないのですが、とりあえずディベートブログ的なものを始めてみようかと思います。最近はジャッジをすることが多いのでモーション解説(という名の感想というか備忘録)的なものをあげていこうかと思います。
概観
というわけで、新緑杯全国の準決勝から(ジャッジをさせていただきました!)
THBT prisoners should be given the right to vote in national elections. (新緑杯全国2023: SF)
あ!そういえばTH supports prisoner’s unionization. (BP Novice 2016: SF)と似てるな~と思ったのがgeneral impression。動画一応置いておきます。
対立軸
Govは囚人が選挙権を行使することによって得られるメリットを、Oppは選挙権行使を一定期間停止することによって得られるメリットを押してくると思うので、それぞれをCJSの正当化理由(Rehabilitation, Deterrance, Retribution, Restoration, Segrigation)に紐づけて説明みたいな流れになるのではないかと思います。
選挙権が権利であるという点は争いがないと思うんですが、選挙権という権利を一定期間剥奪すること(SQ)というのは、①囚人が選挙権を行使することが技術的に難しいからそうしてるだけなのか、②それとも権利の停止自体が罰則という考え方なのか?で、②であるとした場合に、選挙権を一定期間停止することによって得られるものはなにか?そういうSQに対して、Govは選挙権行使のメリットを言ってくるので、結局、選挙権を行使することのメリット vs 行使しない(させない)ことのメリットという話になるのではないかと思います。
とりあえずGov, Oppそれぞれの論点を考えてみました。
Gov①刑務所の待遇改善
刑務所はとっても劣悪な環境です。
刑務官による暴力、暴行、いじめとかあります。
囚人はそれをvoice outできません
投票権もないので政治家も囚人の待遇は気にしません。
投票権を持つことで、政治家も囚人たちを無視できなくなります(インセンティブが変わります)。
囚人たちの待遇が改善されます(Policy Changeが起こります)
参考資料置いておきます
Gov②選挙権の行使がリハビリの一環です
囚人=ルールを破った人たちです。
ルール自体に納得いかないということは誰でもあります。
世の中の多くの人たち(average individuals)はどうしているのかというと、ルールに納得いかない場合は、ルールを破るのではなく、自分たちの代表者を立法府に送ってPolicy Changeを起こします。合法的にルールを変えるということです。
「合法的にルールを変える」ことをせず、ルールを破ったから犯罪者になっているわけで、投票する=合法的にルールを変える(という実践・練習をする)ということは社会復帰のための良いリハビリになります。
Opp対策ーちょっとPrincipleっぽい話
Oppは、選挙権の停止自体が罰則なんだと言ってくると思うので、Govはそれを否定する必要があります。
刑務所にいるかどうかは結局程度問題なので、何の基準にもならない。くらいは言えるかなという気はします。
禁固刑以上の刑だと選挙権がない(SQ)
似たような犯罪でも、執行猶予が付く場合もあるし、禁固刑にならない場合もある(執行猶予であれば選挙権ある。禁固刑にならない場合(罰金等)は選挙権ある)。
禁固刑になるかならないかは(警察の捜査状況、裁判官の心証、弁護士の弁護能力など)多くのファクターによって決まる。
禁固刑になるかどうか(刑務所に入っているかどうか)はclear standardとは言えない
Democratic Principleを押してもそれが刑罰の一環ですと言われてしまうので、選挙権を行使することがリハビリの一環ですで推した方がモラハイは取りやすいと思います。あと、Gov①はベストケース。Even if Policy changeが起きなかったとしても、Gov②で囚人のリハビリは促進されますと言うのが戦略的かなと思います。
Opp①刑務所の秩序
投票権を持つことで、囚人たちは政治についての議論をするようになります。
異なった主義主張、イデオロギーを持っているので、対立や抗争に発展する可能性があります(一般人に比べて、囚人たちは攻撃的な性格で、他人に暴力をふるうことへの心理的ハードルが低い傾向がありますとか。ちょっとEquity注意かも)
政治的な議論をすることによって、政府への不満や刑務所、自分たちの置かれている状態への不満を議論するようになります。
それは集団的に集まって、刑務官に抗議したり、脱走を計画したり、彼らがPolitically mobilizeする機会を与えることになります。
ワーストケースは暴動。Even if 暴動が起きなかったとしても、刑務所内の統制を取ることが難しくなります。
Opp②権利の制限は刑罰の一環です
選挙権のはく奪は刑罰の一種です。刑務所では自由が制限されています。選挙権の制限もその一つです。
選挙権とは、自分たちの代表者を選ぶ(自分たちの願望を実現する)権利です。
犯罪者とは他人の人権を侵害した人たちなのだから、一定期間権利が侵害されたとしても、それは行為と刑罰との間でバランスが取られています(Over punishmentやdouble punishmentにはあたらない)
Gov対策ーこれは何のpunishmentですか?
GovはたぶんProportionalityとかDouble Punishmentの話をしてくるんじゃないかと思います。
①殺人の場合、被害者が選挙権を行使する機会を未来永劫奪っているので、同じように権利を奪われた方が自分がしたことの深刻性に気付ける(反省・更生できる/償いになる)
②一定期間選挙権の行使が制限されたからと言って、(国政選挙は数年に一回、頻度が少ないので)Over proportionateとは言えません。
とかの反論はした方が良いかなと思います。選挙権というのが手段に過ぎないので、その手段を停止することが何故、どういう罰になるのかということが少し説明しずらいかなと思います。
「囚人たちはrationalな判断ができない」と言いたくなってしまうところですが、政治に無関心な人、ほとんど知識のない人でも選挙権を持っているので、あまり強いargumentにはならないかなと思います。
むすび
とまあこんな感じでですかね。選挙権を行使できることのメリットがなかなか言いずらいので、刑務所の状況がめちゃめちゃ最悪です!という現状分析がGovは必要かなと思います。あと、どちらサイドもCJSとどう結びつけるのか?というところが争点になるのではないかと思います。