ドラマ感想 - 何曜日に生まれたの
今期 (2023 年夏)、最も熱中したドラマ「何曜日に生まれたの」が、ついに最終回を迎えた。
観たら終わってしまう、そんなの嫌だ。だけど、観ないのはもっと嫌なんだ。同枠の前期ドラマ「日曜日の夜ぐらいは...」に続いて、そんな気持ちにさせてくれる、稀有な傑作だった。
正直、ここまで観てきて主人公すいの感情をほぼ理解した自負のある自分は、最終話の開始 10 分ほどで、結末はなんとなく予想できていた。
こう来てこうなってこう見えるけど、実はこうだった。そんでもって、こう来ると見せかけて実はフェイントで、裏でこういう計画が進んでいた、そうだろ。
予想は概ね当たっていた。
しかし、実際の物語はそれを遥か上回る勢いで、予想の先の先まで展開してみせた。
なんだこれは。
物語の方向性は予想どおりだったものの、ここまで進む、進められるものなのか。脚本家は、この終盤から結末への展開を先に思いつき、それに至る経路の構築に時間をかけたのではないか。だとしたら、なんという想像力と創造力なんだ。
そう思わせる、綿密で秀逸な作り。
年に一回か二回出会える、凄まじく良く出来た映画と似た感覚。
観終わった直後では物語を消化しきれず、しばらくは自分が作品世界に留まり続けているような、不思議で幸福な時間。
頭の中でいろんなことが整理しきれていない今、感想の締めもままならない。なのでとりあえず、TVer や公式 Web サイトを見て真っ先に感じたことを書いておこう。
さっすが ABC (制作局)!
あんたは えらい!!
「日曜日の夜ぐらいは...」に続いて、幸せな三カ月間をありがとう。本当にありがとう。
[何曜日に生まれたの | 朝日放送テレビ]
https://www.asahi.co.jp/nanuma/