【警鐘】250年で571種類の植物が絶滅!里山インストラクター「つっちー」と井戸端会議をしてみた
みなさん、こんにちは!
暮らしセレクトのお店のハーブを見て、声をかけてくださった里山インストラクターの方と井戸端会議を実施。
井戸端会議ってもはや死語ではないかと心配しながら書いていますが、あまりにも有意義な会議だったので、こちらでシェア。
里山インストラクターの方にこの掲載について名前を出していいか聞いてみたところ、「ぼくなんて名乗るほどのものではありません」と昭和のヒーローのような紳士さに、腰が抜けそうでした。
せっかくなので、私はここでだけ「つっちー」と呼ばせていただくことにします。安易ですが「土」に詳しいことから「つっちー」にしました。
魚は刺身の切り身の状態で泳ぎ、畑はスーパーの野菜コーナーのようになっている
つっちーが電車に乗っているときに学生から聞こえてきた会話に、思わず驚きを隠せなかったんです、と話してくれました。
魚は開かれた状態で泳ぎ
野菜がなる畑とはスーパーの野菜コーナーのようにできている
たしかに、畑をみたことがない子どもたちや
土に触れずに大きくなった子どもたちもいるのかもしれません。
「最近の若者は・・・」って言ってしまうのは簡単ですが、
というか、そんなセリフを吐いた時点で、私自身の「わかもの」という魔法が解けてしまいそうな恐怖感から、口に出すことを封印しています。
「食育」の大切さを改めて感じました。
国の森林をみたらその国がどうやって発展してきたかわかる
つっちーの名言です。
私の眼にはちょっとだけ、つっちーの「ドヤ顔」が映りこみました。
優しい瞳の奥に、つっちーの植物への愛情を感じずにはいられませんでした。
それは、マグナム級の愛情深さです。
つっちーいわく、
それぐらい森林と人間の営みは密接とのこと。
人間が植えたものは最後まで人間が管理しないといけない
戦争後は荒れ地だった日本。
大量の木材が戦争で使用されたことと、都市部の木造住宅の被害から
復旧には莫大な量の木材が必要だったようです。
もちろん、大量の木材が伐採されると同時に、国を挙げての造林がスタート。
この結果、日本の自然林は30%となり、ほとんどが人工林にかわってしまいました。
このとき集中的に植林されたのは、みなさんご存じの
「スギ、ヒノキ」たち。
なんでも成長スピードが速く、森林サイクルも速いとのこと。
成長スピードが速いといっても40年。
「スギ、ヒノキ」が植林されてから、伐採されるまでの間に海外からの格安材木が日本にやってきました。
国を挙げて造林した「スギ、ヒノキ」は使われず放置されています。
今では、日本の森林面積全体の4分の1を占め、成長し放置されている「スギ、ヒノキ」の花粉が猛威をふるっています。
日本で使用されている建材の多くはカナダ、スウェーデンのものです。
なんだか、とっても寂しくなりました。
それでもつっちーは優しい目をしています。
日本の森林面積は68%で、世界第2位!
にも関わらず、日本の建材の自給率は36%
充分にあるはずの建材を輸入に頼っています。
もちろんメイドインジャパンの「スギ、ヒノキ」の品質は優れています。
そして、価格もジャパンクオリティ!
渓谷が多いため伐採による費用がかかること、伐採にかかる人件費が影響しています。
250年間で571種類の植物が絶滅
発見されていない種類も含めるともっとあるでしょうと、つっちーはおっしゃってました。
もちろん自然の淘汰でなくなっていく品種もあります。
とはいっても、この絶滅スピードは地球ができてから考えると
自然淘汰していく500倍のスピード!
圧倒的なスピードです。
国連の発表によると
現在、800万種中100万種が絶滅の危機に瀕しています。
飢餓をなくすため大量生産が必要だった
世界中の飢えに苦しむ人々のため、アマゾンの森林を伐採し作物をつくっています。
世界的にも広いアマゾンの森林面積は
この30年間で約40万キロ平方メートルの森林がなくなり、農地になりました。
なんと日本国土とほぼ同じ面積!
アマゾンの豊かな森林は農地となり、挙句の果てには一部が砂漠化にまでなっています。
将来に残していくもの
薬の原料も植物由来のものがあり、新しい病気に対応する植物はあるはずです、とつっちー。
それでも研究が追いついていないのが現状です
と話すつっちーは初めてもの悲しげな表情を見せてくれました。
だから、身近なものから残していこうと。
植物が絶滅すると、それしか食べない動物も絶滅していく
ひとつだけを守るだけでなく、多様に残していくことが大事
まさしく、ダイバーシティですね
みんなちがって、みんないい
この多様性、ダイバーシティという価値観は豊かさそのものだと思いました。
話は飛びますが、
小学校のころの教科書に載ってあった
有名な金子みすゞさんの「 私と小鳥と鈴と 」の一節
「みんなちがって、みんないい」
担任の先生が教室に貼ってくれたことを思い出しました。
当時は、その本質がわからず
ぽかんとしていたんことを覚えています。
覚えたての言葉「ダイバーシティ」って言いたくて
いいか悪いかは別として
私も含めて「均一化」に長らく浸されてきたんだと
この植物の多様性を知り、強く感じました。
植物の絶滅が
人の多様性への適応性にも何か関係している気がしてならないですと
つっちーに伝え忘れてしまったなと思いながら
次はつっちーに「土」について
いろいろ質問したいと思います。
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