6.台湾総統選で、蔡英文総統の「凍蒜」って何だ?
2020年1月11日、台湾総統選で圧勝した蔡英文総統。香港民主化デモの影響もあり、817万票という1996年の直接選挙以来過去最多の得票数となりました。
今回は蔡英文総統の周辺から中国語をピックアップしていきます。
大家好!皆さんこんにちは、中国語初心者の丸武です。
これから中国語関連のエッセイをお届けします。よろしくお願いします。
中国本土ではなく、台湾推しのワガハイですが、简体字と繁体字はゴチャゴチャになっております。言語としては台湾華語ではなく、普通話(北京語)です。結構適当ですw
まずは、蔡英文総統の中国語から。
蔡英文
Cài yīng wén
總統(总统)
zǒng tǒng
蔡英文総統は、その風貌が『艦これ』の「霧島」に似ていることから、現地では「霧島小英」と言われています。そこで中国語と画像を。
霧島小英(雾岛小英)
wù dǎo xiǎo yīng
さすが台湾というか、蔡英文総統の萌えイラストも登場します。
さて、台湾総統選で気になった言葉が「凍蒜」。
凍蒜
dòng suàn
え、「冷凍ニンニク」??と思う私ら外国人ですが、これは同じ発音である台湾語「當選」の当て字です。「當選」の発音は台湾語と普通話(北京語)では異なっています。
當選(台湾語)
tòng suán
当选(普通話)
dāng xuǎn
この「当选」だと声調が「1声+3声」ですが、「凍蒜」だと「4声+4声」となり、激しくテンションが上がるとのこと。なるほど。「峮峮のテーマ曲は陳子豪の応援曲!」で取り上げた陳子豪の応援曲の一節「炸裂(zhà liè)」も「4声+4声」で盛り上がるのですね。
また「凍蒜」が「冷凍ニンニク」なので、ニンニクや葉ニンニクを持って、皆さん候補者を応援します。あれは、初音ミクのネギではなく、葉ニンニクだったのです。
他に選挙の縁起物としては、パイナップルと大根があります。
鳳梨(凤梨)または王梨
ông lâi(台湾語)
fèng lí wáng lí(普通話)
菜頭(菜头)
chhài thâu(台湾語)
cài tóu(普通話)
「鳳梨または王梨(パイナップル)」の発音は「旺來(運気が上がる)」に通じ、「菜頭(ダイコン)」の発音は「彩頭(幸先が良い)」に通じるということで、縁起が良いとされています。そこで台湾の選対本部には、ニンニク、パイナップル、大根があふれることになります。
例えば、日本のおせち料理などは、いろんな語呂合わせからできていますが、台湾でも同じようです。と、親しみを覚える台湾のお話でした。
最後に、サンエン台湾に出演した蔡英文総統を。総統の人柄が良く出ています。またお会いしましょう。下個隨筆見!