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出逢いなおし、の日。

今日は、出逢いなおしの日。

「久しぶり〜なんか緊張するね。笑」

そんな一言から始まった。

この5年間、ここのね自由な学校という新しい形の学校を立ち上げるという壮大な挑戦に挑んだ日々。まだまだオルタナティブスクール「なにそれ美味しいの?」という状態で、フリースクールという言葉でさえ知らない人がほとんどいなかった。

そんな中で、「とにかくやってみよう!」と一緒に走り出し、猪のようにここのねの活動を広げてくれた、戦友のななっぺ。同じ夢や志を抱き、一緒に未来を切り開くために日々全力を尽くした創業パートナーであり、元スタッフである。

元スタッフと書いたのは、もうすでにここのねを辞めてしまったからだ。

学校の立ち上げをしてから少し経った頃、すこしずつ意見がぶつかるようになった。小さな違いが徐々に大きな対立に発展していくようになる。

「もう、こうちゃんとはやっていけない。ここのねをやめてほしい。」

こう言われたのは一度や二度ではない。

自分のイライラをこっちにぶつけてくるなよ!そっちだって、全然仕事してないやん!

お互いに燃えていた。その矛先を向け合った。そして、最終的に、ななっぺの心がついて来れなくなってしまった。

結局、ななっぺとは別々の道を歩むことになる。

あの時は、心に大きな穴が開いたような感覚だった。大切なものを失い、共に築いたここのねさえも無駄だったのではないかと考える日もあった。

そんな時、僕はある学びの機会を得る。それが「選択理論心理学」との出会いだった。

・人はコントロールすることができない。ゆえに幸せの責任は自分にある。
・多くの人の悩みは不満足な人間関係に起因する。
・批判する、責める、脅す、罰する、ガミガミ言う、叱る、褒美で釣る
・他人をコントロールしようとする行動や言動が人間関係を破壊する。

選択理論の中には外的コントロールという考えがあり、それが人間関係を破壊する根本的な原因だという。自分が子どもたちに「こうなったらいいよ」と教えていたことが、理論化されていたことを知ったような感覚だった。

しかし、「知っている」「わかっている」と「行う」「できる」との間には大きな壁があり、自分が一番大切にしなければいけない仲間に対して「外的コントロール」を一番使っていたのかもしれないと気づいた瞬間でもあった。

もう目の前に、ななっぺはいない。

よしっ!もういっかい、再スタートを切ろう!と、理念も理事のメンバーも一新した。ここのねの色を新しく頑張っていこう!と張り切った。

にも関わらず、立て続けに起こる人間関係のトラブル。そして1年間、入学の問い合わせが0になる経営の危機。

こうちゃんには話しにくい、なんか壁がある

保護者さんからは、こんな意見をもらってしまった。学んだはずなのに…、わかっているはずなのになんでこうなるんだ…と心がぐちゃぐちゃになっていた。

そんな時に、ある方から指導を受けた。

あなたは年上の人と人間関係の問題を抱えることが多いですね。それは、自分は完璧で、教えを乞う必要なんかないという「わがままな心の癖」が現れているのだと思いますよ。
まずは自分の元となっている人、ここのねの活動の元なっている人に、本気で教えを乞いなさい。それがあなたにできる最初の実践です。

雷が打たれたような感覚だった。

そういえば、ここのねの人間関係の多くを繋いでくれていたのがななっぺだった。たくさんの連絡をし、たくさん話をし、たくさんここのねの情報を多くの人に届けてくれていた。

涙が止まらなかった。

あぁ、こんなにもしてくれていたんだ。たくさんのことを教えてくれようとしていたんだ。それなのに、受け取ろうとせずに文句ばっかり言って、批判する責め心で、いつも接していた自分がいたことに気がついた。

そうすると、ななっぺに対する批判する心が感謝に変わっていた。

この広い世界の中で、出会ってくれたことにありがとう。
ここのねを一緒に立ち上げてくれたことにありがとう。
いろんな嫌な思いをさせてしまってごめんなさい。

この気持ちを伝えたい。その想いが溢れて、すぐにLINEを送った。

「実は、ここのねのことで相談があって、2人で会えませんか?」

ななっぺは、快く応じてくれた。そして、5年前、はじめてお互いの教育観を伝え合った場所で。私たちは再会した。

いままで話すことなんてできないと思っていたのに、すごく落ち着いた心持ちだった。楽しかったことや苦い思い出など、これまでの出来事について話し合う中、ピザを変な食べ方するななっぺは、あいかわらずななっぺだったけど。笑

思い返せば、いつもななっぺ・ももちゃん・こうじの3人で会っていたから、2人きりで話すのは初めてだった。あぁ、もっと早くこの機会を持っていればよかったな。とちょっぴり後悔。

お互いの気持ちを正直に伝えあう中で、徐々に心が通じ合い、すごく温かい空気感で包まれた時間になった。

ななっぺも、この一年間でたくさんのことを学び、自分自身を認識を変えたのだとと話してくれた。

あの対立も自分の成長のために必要な出来事だったのかもね。そう思えた時、お互いをより理解し合い、以前よりも信頼を結ぶことができたと思う。

「ある人と出逢いなおしをしてね…」とななっぺが話してくれた。

「それじゃ、今日は2人にとっての出逢いなおしだね。」

それからいろんなことを話した。ななっぺが今学んでいること、ここのねの今について。あっという間の2時間だった。

その後、ふたりの関係性が悪くなったことで疎遠になっていた、ななっぺ家族とも再会をした。

「今度は一緒にサップしよう!頑張りすぎないでね。」

そんな優しい言葉をかけてくれた。やっぱりななっぺの旦那さんは仏なんだと思う。

息子も大きくなっていてびっくり。久しぶりの再会も変顔で迎えてくれた。これも以前となにも変わっていなかった。おもろい。

ななっぺとの「出逢いなおし」は、こころの根っこが愛で満たされる時間だった。

「出逢いなおし」という言葉には、ただの再会ではなく、新たな気持ちで向き合うという意味が込められている。

たとえ関係性を壊してしまったとしても、お互いを理解し、尊重することで、再び信頼関係を築くことができる。この経験を通じて、人との関係において、相手のことを「愛」というこころの根っこで理解しようとすることがどれほど重要かを知った。

まだまだちっぽけな自分だから、たくさんの間違いを犯したし、たくさん傷つけてしまったこともある。

ーこころの根っこを育む学び合いの輪を拡げるー

これはここのねのミッション(存在意義)だ。

これからも僕は失敗をし続けていくと思う。でもその度に、失敗から素直に学び続けていく人でありたい。ここのねのミッションを体現できる自分でありたい。

ななっぺと場所は違うけれど、子どもの未来を想う気持ちは同じだ。出会いなおしの日を迎えたことで、さらに強い信頼で結ばれた2人挑戦は、これからも続いていく。

「人はいつからでもどこからでも良くなれる。」

僕の失敗が、誰かの心に届き、新たな出逢いなおしのきっかけとなれば嬉しい。

最後まで読んでくれてありがとう。

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KOJI/山下浩二
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