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お金について ~ 脱コスパ病 ~

お金ってなんだろう?、とずっと考えてきました。
確かに、ないと不便です。釣れた魚と米何キロとを交換するのに、お金を間に挟まなければどれだけの手間がかかるのだろう。

 インターネットの発達した現代ではやってやれない事もないでしょうし、実際やってるところはあるんでしょうね。でも、簡単にマッチングなんてできませんよね。

 さんざん考えたあげくに出た結論は「お金は信用」だというものでした。確かに信用というか社会に対する貢献度を変換したものなのだろうな、と考えればある程度の納得はできます。

 そんな時に出会ったのが「脱コスパ病」という本でした。著者の小島尚貴さんは貿易アドバイザーというお仕事で経済の現場をよくご存じな方です。
 曰く、「お得で賢い」お金の遣い方は「国産品の不買運動」であるとの事。なるほどと感服することしきりでした。
 自分は支那が嫌いなので、執拗にMade in Chinaは避けて通っておりました。ユニクロは出始めの頃二回くらい買い物してしまったくらいですが、インドネシアやマレーシア産ならまあいいや、くらいの気持ちで買い物をしていました。
 が、そこでガツンと殴られたような衝撃を受けました。根本的に間違ってました。そこで、衣類を探す時には必ず日本製という検索ワードを入れることにしました。予想以上に日本の縫製事業はダメージを受けているようでした、本当に種類がありません。

 よく、お金を遣う事は社会に対する人気投票である、と言われます。自損型輸入をするA社を選ぶのではなく国内生産をするB社を選ぶ、といった賢い消費者が出ないと日本の経済は危ないのかもしれません。

 徒歩圏内にある食品スーパーが再来月で営業を取りやめる、と母が言っていました。
「不便になるねぇ」
あんたらが行かないからやろ、とノドまで出かかりました。母はよく郊外型のスーパーに行って、これだけ安く買えた、と得意げに語ります。
買い物にはこういう立地的な要素を含めて投票するものなのかもしれません。

 つまり、お金を遣うほうも目先にとらわれず賢く投票していかないといけないのではないか、と思いました。育成ゲームよろしく、地域を、業者を育てていく観点が必要なのではないか、と思いました。

 「金は天下の回りもの」という埃のついた言葉が違って見えてきました。

 みんなで上手に回さないといけないんだ、むつかしいぞ、これは。

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