会津藩士の気骨を創りあげた「什の掟」と純米吟醸原酒
親しくしている人から、「美味しい酒なので差し上げます」といただきました。
福島の酒という話を聞いていました。
荷物をほどくと「純米吟醸原酒 ならぬことは、ならぬものです。」という商品でした。
箱に書かれた文字を読んでいると、命名したその思いが伝わってきましたので、そのまま紹介することにします。
以下がその文章です。
時代を超え、語り継がれるものがある・・・
「武士道」をかたくなに守り抜いた会津藩士たち
彼らのそんな気骨ある精神を創りあげたのが
「ならぬことは、ならぬものです。」
(いけないことはいけない)で締めくくられる「什の掟」です。
この簡潔ながらも奥深い言葉に
私たち現代人が忘れかけている「日本人としての品格」を
改めて問われている気がします。
ほまれ酒造株式会社
福島県喜多方市松山町
新島八重の精神を創り上げた言葉
「ならぬことはならぬものです」とは・・・
「ならぬことはならぬものです」は「什の掟」を締めくくる言葉です。
「什」とは会津藩士の子弟を教育するグループのことをいいました。
会津藩士の子弟は10歳になると日新館という藩校に入学することを義務付けられており、 その事前教育として6歳から 「什」というグループに所属させられ、藩士として、人間としての基本を叩き込まれたのです。
その「什」のグループが守るべきルールとして定められたのが 「什の掟」でした。
この言葉は現在においても、会津の子ども達に伝えられています。
什の掟
一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
一、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
一、虚言を言うことはなりませぬ
一、卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ
一、弱いものをいじめてはなりませぬ
一、戸外で物を食べてはなりませぬ
一、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです。
私は、こうした教えを商品に託した「ほまれ酒造株式会社」様の思いに、日本人として本当に嬉しく思います。