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JUA
日本語、英語、フランス語を操り、アーティストだけではなく、モデルとしての活動も行うジュアのセカンドアルバム「Time」を聴いた。
「こんなラッパーがいたって良いじゃない。」
これが聴き終わってすぐに感じた感想だ。
というのも、現時点で僕が聴いたヒップホップの中で1番サウンドに重点を置いたアルバムであり、リリック面においてのメッセージなど一つも分からなかったからだ。
これは決してネガティブな感想でなく、ラップ自体をサウンドの一部としてしまう一種のリリックセンスではないのかと評価したい。
今作はアトモスフィリックな世界観をバックに彼の歌声を浮遊させたような作品である。
個人的に気に入った曲は、チャーリーXCXを彷彿させるタイトなエレクトサウンドが特徴の「Don’t Stop」や、R&B調から始まりながらもテンポ感を失わない調和性のあるビートスイッチが目立つ「Long Sleeper」そして、ロックの精神すらも感じる「AC」だ。
このような側面を持ちながらも13曲、36分間に核となる浮遊感を失うことが無く、一枚のアルバムとしての出来も非常に素晴らしい。
もう彼が何を歌ってるいのかなんてどーでも良い。
こんなラッパーが居ても良いと思うし、メッセージより音を重点に置くラッパーがこの先増えていってくれたらと願いたい。