James Blake
僕がポストダブステップを聴くようになったきっかけは間違いなくジェイムスブレイだ。
同じような人もたくさんいると思う。
中々言葉にするのが難しい気もしたが頑張ってnoteに書いてみたくなり、書いてみる。
ロックやR&B、ヒップホップなどしか聞いてこなかった僕がなぜ彼にどハマりしたのかは、彼を知りポストダブステップをもっと知りたいと思い調べた時に気づいた。
彼の音楽はポストダブステップまたはエレクトロダンスミュージックにおいては最も感情的だということだ。
僕は最初に彼の1stalbum「James Blake」聞いた時に思ったことは「こんな真っ暗があるのか」だった。
彼の音楽に光のようなものは一切ないと感じたのだ。
しかしそれは決してネガティブなサウンドを鳴らしているのではない。
怒りが美しく舞う音楽なのだ。
彼を知り、他のアーティストを調べていく中でジョイオービゾンやオーバーモノなどを知れた。
もちろん素晴らしい。「何なんだこれは」という新鮮感は確実にある。そして現代の音楽シーンにとてつもない影響を与えていることも確かだ。
しかし、そこに感情的な要素は感じなかった。これは良い意味でも悪い意味でもない。僕は彼らが大好きだ。
ただ、ジェイムスブレイクは彼らと同じクオリティで人間性を溢れこぼすように表現するのだ。
以前友人にジェイムスブレイクが最近好きなんだという話をしたことがあった。
「感情的な表現をエレクトロダンスミュージックとポストダムステップで使って行うアーティストなど見たことがなかった」と。
すると友人は曲を聞いた上で、彼がボーカルとして歌っているからそう感じるのではないかと答えてくれた。
確かにそうだと思う。あまりボーカルが入っているポストダブはメジャーではなかった。
しかし僕はその感動はもっとサウンド面で感じていた。
「James Blake」の収録曲「I Never Learn To Share」がそうだ。
歌詞は「My brother and my sister don’t speak to me 」「But I don’t blame them」
しかない。
こんなに悲しく寂しい歌詞を僕は知らないし、またそれが一種の愛なのかもも分からなくなる。
この歌詞を歌いながら流れるサウンドはやるせなさしかない日常を表したようなサウンドの中で歌われる、しかし、そのサウンドはどんどんと加速していき、最終的に怒りに変わり、そしてアクセル全開でその怒りが音楽によって消化されるような仕組みに本当に感動を覚えた。
またそのサウンドが頭を揺らしたくなるのだ。そして同時に気持ちが良い。
これが僕が全く触れてこなかったポストダブステップを聞けるようになった理由なんだと分かった。
そして最初が彼で良かったと心の底から思う。
彼は確実にポストダブステップという誕生して間もないジャンルの音楽の住民権は獲得できた最初のアーティストだと感じる。
一曲しか紹介できなかったことが悔しいな。
ぜひ1stalbum「James Blake」だけでも聞いてみて欲しい。必ず世界が広がる。
また彼とトラヴィス・スコットとの共同制作の「STOP TRYING TO BE GOD」を聴いてからもアリのような気もする。