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【思い出話】自分がオタクでないことに気づいたとき

 今回は自分がオタクではないと気づいたことについてお話ししたいと思います。因みにこの文章でたまに出てくる「サブカルチャー的ポップカルチャー」というのはふと思いついた造語で、オタク的であるにも拘らず大衆にある程度浸透しているコンテンツやニッチではあるものの受容者自体はそれなりに多くいるようなコンテンツというかカルチャー等を指す言葉です。本当にふと思いついた造語なのでそんなに的を得ていないかもしれないです。

 私が自分のことをオタク寄りの人間だと思い始めたのは小学4年か5年生あたりのころで、よく大して知りもしない東方projectの話をしていたり拙い自作漫画を描いていたりしていた時期がありました。しかし実のところ、この時点ですでに自分がオタクでないことに気づくことは恐らく出来たと今思い返してみて感じます。この頃の私はオタクのメインストリームはアニメやゲームなどの一種のサブカルチャー的コンテンツをこよなく愛している人々という認識でした。確かに私はゲームをしていましたし、アニメ調のイラストも大好きでした。しかし、ゲームはマインクラフトやガーデンウォーフェアなどのどちらかというとゲーマー系の部類。アニメ調のイラストは好きでもアニメなんて見るような人間ではありませんでした。この時点で既に当時のオタクでも今のオタクでも無かったのですが、愚かなことに当時の私は背伸びをする素人のようにオタク系の人間だと自認していました。
 中学生の頃になっても私はオタク寄りを自認していました。確かにオタク系の友達はいるにはいました。しかし大抵の場合、私が交友関係を築けたきっかけは下ネタ繋がりでした。いつも一番盛り上がっていたのは下ネタの話でしたし、オタク系の話は今思い返してみても全くと言って良いほどしていなかったと思います。オタク系の友達との会話においてでもそうです。強いてオタク系の話題をあげるなら「例のアレ」ですかね。勿論、公の場ではオタク的なことは一切表に出さず、プライベートでやっていたというオタク寄りの方々も多くいることと思います。しかし私の場合はプライベートにおいてはFPSをやり、動画を見漁っているだけの一般学生でした。このように大目に見積もってもオタク系というよりネット民と言った方が圧倒的に近い人間でした。しかし、早々にyoutubeで動画を見漁っていただけであって、ネットミームをそこまで知っている訳でもないという。
 オタク寄りという自認を疑い始めたのは高校生になってからのことです。中学生の時と同様、明らかにオタク系の話題はしていませんでしたし、友達との間で話すことと言えば不謹慎ネタとか下ネタとか世間話とか本当に今風のよくある会話です。まあ、たまにはゲームの話とか出来たこともありましたけどもね。ほら、オタク寄りとか自認している割には本当に普通でしょ?ちょっとは変わっているかも知れませんが。
 ですから、こういう生活を送っている内に気づき始めるんですよね。自分はオタクではなくて、ただの変人か一般人なんじゃないかって。こんなに多くの人と話せておきながら、それも特定のニッチな話題ではないもので会話をつなげることが出来ておきながら、その様な会話に何の苦しさを感じていないでおきながら、私はオタク寄りと自認していたんです。こんなに的外れなことは無いですよね。オタク系の皆さんに失礼極まりない大失態です。いや、この言い方は大袈裟過ぎましたね。
 高校生の時に芽生えた懸念を引きずりながら、それでもオタク寄りではあることを自認しつつ大学の入学式を迎えます。そして今は大学生である訳ですが、この時に遂に自分はオタクではないと判断するに至ります。きっかけはサークルへの入部です。所謂オタサー系のサークルに入りました。この時は一応まだオタク寄りだと自認していましたのでね。しかし、サークル内で会話していると嫌でも気づかされるんですよね。俺ってただの変人だったんだって。ネットミームは例のアレ系しか基本的に興味ないせいでたまに理解できない、やってるゲームもニッチな西洋産のものとかだらけでサブカルチャー的ポップカルチャーに根差したゲームの話に全くと言って良いほどついていけない、アニメは今も全く見ないので勿論これの話も出来ない等々、様々な経験をしました。これらの経験をしたからといってサークルのことが嫌になったとかそんなことは全くないですよ。
 やっぱり衝撃が大きかったんです。本当にオタクじゃなかったんですよ、私は。親からはよく言われていましたね。お前は全くオタクではないよ、普通だよって。それでも多少はオタク寄りの人間だと思っていたんですよ。ネットミームはある程度は知っているし、アニメも色々知っているし。でも根本が違ったんです。私はサブカルチャー的ポップカルチャーの受容者を中心とした今のオタクという存在とはほぼ対極に位置するような人間だったということです。私の親はこの事実を私よりも知っていた、少なくともオタクと言われるような人々とは私は対極にあるということを理解していたのでしょう。しかし、何も悲しいことだけではありません。私はこれらの短い人生経験において自分をより深く知ることが出来ました。これは非常に嬉しいことです。惨めな背伸びをすることも無くなりましたしね。
 
 ということで今回は思い出話を書きながら私が如何にしてオタクでないことに気づいたのかということ伝えました。まあこれ以外にも二次元の異性に性的興奮以外のものをあまり感じたことがないとか、何故か日本のアニメの
ノリとあまりそりが合わないとか、私がオタクでない理由は色々あるっちゃあるのですが、それらについてはまたいつか書くかもしれません。余り文章として書けなそうなので保留って感じですが。まあ、結局のところ私はイラストでオナニーするただの変態、もしくは趣味が変わっているだけの一般人であるということだと思います。 


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