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【鎌】刃物の超痛い話
1回目からいきなり【鎌】ですよ。
ネガティブカードですよ。
どんな状況であろうと、痛いやつですよ。
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鎌は切断とか決断とか。
この形見ると、日本人は手持ちの小さい草刈り鎌を想像してしまうんですが
昔ながらのカードに描かれている多くは、取っ手のついた大鎌なんですよね。
こう、両手で持って、ざっくざくと刈っていくやつです。
使ったことないけども。
さて、そんな鎌のカード。
死神の大鎌と混同する人も減ってきたかなとは思うのですが、昔は結構いらっしゃいました。
…昔って言っても、まだほんの十数年。
ルノルマンの鎌は、あくまでも農機具であって、魂をとったり、死神が現れたりしません。
刃物なのでね。使い方間違えると怪我します。
切れたものは元に戻りません。
いくらちゃんとくっつけても、まったく同じにはならないのです。
だから、何かを手放す覚悟が必要であったり、手放すのに痛みを伴ったりします。
このカードが出たときは、脅しで「別れる!」なんて言おうものなら、そのまま別れちゃったりするので気を付けてね、っていうこともあります。
フェードアウトじゃなくて、バッサリ切っちゃうのが鎌です。
失恋の時は、いきなり別れを告げられる感じの別れです。
鎌のカードの説明は、コーヒーカードの記事にもたっぷり書いたからそっちがUPされたら見てね。
切る、手放すというだけでなく、決断の意味も持っているので、ネガティブに読みたくない人たちは、鎌が出ると「決断した方がいいよ!」てなアドバイスが多くなります。
でもね。
鎌は警告なんですよ。
占いは転ばぬ先の杖なんですよ。
だから、危険を教えてくれているのに、それに目をつぶってなかったことにしてはいけないと思うんです。
ネガティブなカードはきちんとその意味を説明して、そのあとちゃんと回避方法やフォローを伝える必要があるんです。
あとから、あの時言っておけばよかった…って後悔しないためにも。
で、鎌がテーマの話ね。
刃物の話でもしましょうか。
中学3年の時、父とわたし+わんこ1匹で、一軒家で暮らしておりました。
父は趣味で木彫りをしていて、七福神の大黒様をよく彫っていました。
手先が器用な人だったので、出来上がりもよかったらしく、売れることもあったとか。
亡くなる寸前まで彫り物は続けていたようで、父の自宅の整理に行ったときは、彫りかけの大黒様がありましたね。
ある日、父の知り合いの誰かが結婚するらしく、お祝いに彫るんだとか言って、朝から庭で木を使って作業してたんですよ。
細かく彫る前の、形を整える作業だったと思うんですが。
学校へ行く用意していた私に父が
「今日、ひとりで学校行けるか?」
と聞いてきたんですね。
その頃、中学最後の1年だけ校区外に引っ越していたので、友達との待ち合わせ場所まで車で送って行ってもらっていたんです。
家を20分くらい早く出るだけなので、OKしつつ父を見ると
真っ赤に染まった手拭いを手に巻いているじゃないですか。
ナタで左手の親指の先を切ってしまったらしく
病院に行くから送っていけないと。
病院に車で行くとか言い出したもんで、途中でなんかあったら…と思ったわたしは、学校を休む連絡を友達に入れ、父について病院に行きました。
結局、父が車を運転して行ったんだけど。
朝から何かやるのはいいけど、刃物使う時はちゃんと目を覚ましてからやらないとね…
親指の先を縫い縮めてもらい、包帯が外れてから見せてもらうと、親指の爪が半分になってました。
本当は、飛んでった指の先を氷で冷やして持っていけばくっつけてもらえたらしいんですが、どこ探してもなかったんですって。
たぶん、わんこが食べ物と間違えて食べちゃったんじゃないかって言ってましたね…。
その後、数年して父の指は短いままだったんですが、半分だった爪が、ちゃんと右と同じ大きさになっていました。爪って復活するんですね。びっくり。