ホライゾン環境はなぜ生まれた?プロコーチが考察する今のApex Legendsとは。
QuintetteShizuoka所属のworldと申します。
今回はALGSプレシーズン予選にて猛威を振るい、プロリーグでもその強さを見せつけているホライゾンの強さについて考察していきます。
さらに、QTがなぜ構成にホライゾンを採用するという結論に至った経緯についてお話ししたいと思います。
ホライゾンが流行っている理由 ~ホライゾンの強さに関する考察~
まずはなぜホライゾンが流行っているのでしょうか。この考察は2秒で終わります。
「ホライゾンが強すぎるから」というのがすべてです。
とはいえこれではあまりにも考察が乱暴すぎますね(笑)
というわけでここではホライゾンの強さについて具体的に考察したいと思います。
まずは戦術アビリティであるグラビティリフト(以後リフト)について考察しましょう。
リフトは味方(敵)を浮き上がらせることができるスキルです。高さという強さはFPSにおいてシンプルですがきわめて強力です。つまり、高さを相手に対して押し付けて自らの撃ち合いを有利にすることができるリフトは当然強いと言えます。
FPSの中でも特にエリア取り、地形が重要なバトルロワイヤルにおいて、高低差や遮蔽の有無による有利不利をリフト一つで覆すことができ、建物でもなければ守ることが困難なほどの破壊力を持つこのスキルははっきり言ってあってはならないレベルです。
対処法がないわけではありませんが、明確なメタが存在せず、周りからの射線さえ意識できていれば使うだけで有利になることができます。
ではリフトを意識して建物の中や天井のあるポジションに入ったらどうなるでしょうか?
屋内に入るという選択肢に対してアルティメット(以後ウルト)が強力な対策になっていることもまたホライゾンが強すぎる理由の一つだと考えています。
ホライゾンはウルトもこれまた効果はシンプル。投げたウルトに対して相手を吸い寄せるという効果です。
相手の動きを制限するというのは壊せることを加味してもこの時点で十分すぎるほど強いです。
しかし、それ以上に理不尽なのはその仕様。ホライゾンウルトの効果範囲は壁を貫通し、範囲内のドアは破壊されるのです。これにより屋内に入ると反撃すらできずに全滅しかねないのです。
プレシーズン予選におけるQTの構成案
QTがホライゾンを採用した理由はこの攻撃力を生かして物資が弱い移動の早いチームを撃破することを目的としたものです。
自分たちがやられて苦しいことをムーブを変えずに類似の動きをしているチームに行うことでポイントを確保すること、そして相手のホライゾンに対してもある程度対抗できることを考慮して採用することになりました。
また、個人的には攻撃的なプレーを得意とするゆりょさんがより効果的に生きるのではないだろうかという考えもありました。
ではそれ以外にはどのような選択肢があったでしょうか?チームの中で案として挙がっていたのはシアの採用です。
キルムーブチームが多く採用しているホライゾンを相手にすると守っても時間稼ぎにしかならずどこかしらのタイミングでカウンターしなければ生き残るすべはありません。
相手がシアを採用しているとこちらのカウンターの動きが筒抜けになるという明確な不利を取ることから相手の配置を見たうえでカウンターができ、相手のシアウルトに対しては条件を同じにすることができる。
そしてバンガロールのスモークに対しても強いという点から採用が検討されていました。
競技シーンにおける「メタ」の考え方。
以上が、私の考えるホライゾン環境の全てです。
メタというのは必ず回るもの。キャラ調整がなくとも環境というのは変わることがあります。
プレーはもちろんですが、競技シーンにおける環境がどのように変化していくのか、各チームの構成はどのような意図なのかといった部分も注目しながら見るとより一層楽しめるのではないでしょうか?
12/3、12/4に行われるApex Legends Challenger Circuit Week2でも、私たちQuintette Shizuokaはプロリーグ進出をかけて戦います。
是非とも応援のほどよろしくお願いいたします。
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