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合作→ユニットとして「憂-urei-」という曲を作った話

年々、梅雨明け以降もカラッとした暑さは減り、湿気のあるかつ高温の続く時期が続き、メンタル的にもピリピリした日々が続きますね。そんな日はレモンスカッシュを一杯。

こんばんは、私です。

今回は、虹島夕夜さんとの合作第3弾
→ユニット[7colors sketch]として制作した「憂-urei-」という曲について書いていこうと思います。

以前の合作2曲についてはこちらから

ユニット活動、ユニット名について

7colors sketchは自分(:quilik:)と虹島夕夜さんの2人での楽曲制作ユニットです。
一定のある季節の情景に沿ったテーマで、二人の強みを生かし、様々なジャンル、手法にチャレンジし、楽曲を作っていくことを目標に活動していきます。
定期的に活動するというよりは、季節の変わり目に、楽曲を作りたくなったら季節に合わせたテーマを決めてつくっていくというゆるめなスタイルで楽しんでいきます。

ユニットとして活動しようということになった経緯は、
q「合作も3曲目ですし以前言ってたユニットとかやりましょうか?」
虹島さん「いいですね~!やりましょ!」
という流れ。
その前にもいろんな方から、次はユニットですかね?という感じに感想いただいてたので、成るべくして成ったものだと思います。
ユニット名は虹島さんの虹→七色→7colorsと自分の名義の後半というノリで自分が決めたようなものですが、いろんな色のある曲に挑戦していくという面では、よいのかもしれません。

虹島夕夜さん
X(Twitter)
YouTubeチャンネル

懐かしさのあるフレーズとそれに合わせたキャッチーなメロディが印象に残るボカロ曲や独特の感情を用いたインスト楽曲を作るDTMクリエイター。
DAWはReasonを使用し、VOCALOID初音ミク・鏡音リン、レン、SynthesizerV花隈千冬を用いる。
幾度か紹介しているクランとリオンチャンネルで開催しているアレンジコンテスト、リミックスコンテストでもその手癖を武器に常連リスナーのハートをがっちり掴み優秀な成績を収めている。
数々の楽曲をYouTubeにて公開しているほか
2023年11月に「無色透明祭2」にて投稿した「ヤナコトガカリ」を
12月にTuneCore経由で配信リリース。

2024年4月より活動を開始したサークルプロジェクト[image sketch Studio]のメンバーとしても参加いただいています。
最新リリース楽曲↓


楽曲について

今回の楽曲イメージについて
・季節:春 5月手前~ 
・曲調:期待と不安が入り混じる季節。明るい、暗いの中間。
ゆったりめ、BPM80くらい
・ジャンル:チル系、チルホップ、ラップ

キー:Fマイナースケール

D♭Maj→Cmin→Fmin→A♭maj→D♭maj→Cmin→Fmin(全音)→
D♭Maj→Cmin→Fmin→B♭Min→D♭maj→E♭maj→A♭maj→A♭Sus4→A♭maj

今回の曲はいくつか自分のほうでチャレンジがあり

・歌メロの作り方をどういった手順で作るかを学びながら先行して歌メロを作る
・サンプラーソフト(Groove Agent)を使ってビートを打ち込んでみる
・ラップを作る

といったことをやっています。

楽曲の素案を考えるにあたり、何かの話がきっかけで、お互いの以前出した曲からアイデアを進めていくことにしました。

その曲達がこちら

↑は去年の6月に自分が作ったちょっと揺らぎのあるなんかLo-Fiっぽいイメージで作った曲。

↑は虹島さんが今年1月に投稿された初音ミクのラップがメインのLo-Fi感漂うボーカル曲。

ここからこういう感じのコードでどうでしょうというのを提案いただき、そこから教えていただいた歌メロの作り方に沿ってメロディを組み立てていきます。

この素案自体は3月頃には始めてたのですが、サークルのアルバムもあり、実際に楽曲に本格的に着手し始めたのは5月初めに。

この間に、自分の中に降臨してきた歌詞やイメージがあり、それを共有してこれをこうしてみようかというように進めていきます。

作ったビートをひたすらループさせ、時には虹島さんが加えたアクセントをいれつつ、全体の構図として
サビイントロ→イントロ→Aラップ→サビ→Bラップ(ボーカル?)→C?→ワンクッションおいてサビ→アウトロ(フェードアウトでエンド)
というように決めたところ、最終的な構成が

メインサビイントロ→イントロ→レンラップ1→サビ→レンラップ2→千冬ラップ風ボーカル1→Cパート→サビ→アウトロ(フェードアウト)
ということに決まったのは作っていく工程の後々の話。
Verseっていうのかなそういう言い方にもなるみたいですがこのあたりはあまりよくわかってないので。

サビになるメロディの歌詞を作った後に、
数日後に虹島さんが送ってきた鏡音レンのラップパートを聞きつつ、千冬のボーカルこれからどうしようかな…って悩んでた時に
「じゃあ千冬もラップっぽくさせればいいんじゃない?」
と閃いて、なんとなくこの音とこの音使うでしょーっていうコードに合わせて使う音をレンラップを聴きながらひっぱり出して打ち込み。
寝る前や仕事の休日を丸一日とかつかってずーっとあーでもないこーでもないと打ち込んでた気がします。それと合わせて降ってきた言葉のパーツをはめこんでいき、たぶんラップになったかもしれないボーカルパートが出来ました。

その後はサビまでの流れを組み込むためにラスサビ前にキーとなるメロディはめ込んでおいて数日。

今回は虹島さんのほうがプライベート面で多忙だった為、あまりまとまって長時間作業するタイミングがなかなかとれず、ほとんど自分のほうで作業バシバシ進めちゃって、細かいところやアレンジ面を共同作業時間に修正していくという流れで制作していきました。

6月の半ばに入ってCメロや最後の展開を詰めて、新しくラップパートを作ったり作ってもらったり、自分がこれやりたいポイントや虹島さんのこれやりたいポイントをまとめ、その日から数日アレンジを重ね、あまり間をあけずに打ち合わせをしつつ、なんとか楽曲完成。

全体的な制作作業合計期間は2週間もなかったと思います。


全体的な制作面での個人的感想

サンプラーを使ってみる、ビートを作ってみるという面では、実際はキックとスネアだけサンプラーソフトに取り込みながら打ってあとはいい感じにハイハットのループを組み合わせるというやりかたをとったので、ハイハットやFX系もサンプラーソフトでうまく打ち込みできるようになりたいなと。

メロディはどういうふうに作るのか、あたらしい作り方をしてみるという点において、
音色や音程さておき、とりあえずコードに沿った音のどれかだけを使ってメロディのリズムだけを作ってあとから上下するという作り方を教わり試みたのですが、これはとても勉強になりました。
全体を考えてまとめて打ち込もうとするのではなく、工程の一つとしてその作り方をするというのも今後取り込んでいこうと思いました。

歌詞面においてはそれこそラップ風ボーカルの歌詞を作るのは初めてで、音数が多い分、組み込めるパーツもそれなりにあって、それをどう文面としてつなぎ合わせるかというのが、考えてて楽しかったです。ただ、韻踏みを意識するというのがあまり出来ていなかったようにも思えます。
自分が打ち込んだ歌詞の中でお気に入りの部分があって
「それがいつまで僕のこの憂を 引きずるように耳鳴りのように」
と書いた部分があるのですが。雨の音から耳鳴りという言葉がよく出てきたなって改めて見直して思ったのでした。

千冬の歌詞のラップパートはそれこそ自分が持つ雨の日の憂鬱なイメージをそのまま落とし込んでいます。
だいぶ気が滅入ってる時、部屋から聞こえるノイズのような雨音は
雨が関係ないはずの嫌な記憶ですら掘り起こすようななにかがあると思っていて、そんな感情をなんとか限られたパーツで組み立てていったものになります。
それを、先に虹島さんに作っていただいたレンのラップとイメージがあまりかけ離れないよう、全体的に見直した部分もちょっとありますが、概ね、書きたかったことは書けたんじゃないかと。
今回の楽曲タイトルは、この歌詞を書いてる内に降臨したものです。海外配信タイトルが「Melancholy」になっているのも。

ミックス、マスタリング面は新しいプラグインも使いつつ、及第点となるところも多々あるので、もっとうまくなりたいな。

この曲はLo-Fiやチルホップといったジャンルを意識していますが、エフェクト面ではそこまで曇ってなかったり揺らぎまくっていない、ちょっと定義のジャンルとしては出しきれてない面もあり、これはこれでもっと曇らせたりしたどうなるだろうと調べものをしながらやってみたものの、固定ジャンルを意識するって難しいなと。でもこれはこれでこの感じでいいのだと思います。
また、曲中で雨の降る音を入れていますが、これはどうしても入れたかったので入れました。

動画は今回もclipchamp素材ループとfilmoraの合わせ技がメインになりますが、8mmビデオや古いテレビ感といったエフェクトも入れてみようとなってあれこれ試したらいい感じに古臭さが出ててよくなったと思います。


ちょっとした面白話
この楽曲はTuneCore経由で世界でも配信しているので、たまにレポートを見ると日本以外での国でも聴かれているというのはまあまあ想定できる話なのですが、7月のはじめにTuneCoreから

おめでとうございます!チャートイン情報が更新されましたのでご確認ください。
7colors sketch の "憂 -urei-" が iTunes Store (チェコ) の "アニメ トップソング" の1位に新規ランクイン

という案内が来ていて、ダウンロード購入の数が1増えてました。
ダウンロードお買い上げしてくれたのはうれしいですがなにをどうしてこの曲に辿り着いたんだっていう不思議なこともあるなあってお話でした。
実際Xやmisskey.io、bluesky以外でこの曲について告知はしてないのです。InstagramやTikTokといった動画系告知全くしてないので、あるとすればblueskyなのかなあ。


終わりに

虹島さんとの合作も3作目、ユニットとしての楽曲制作も無事出来、両者ともめっちゃ良い曲できたーーーーーーー。といった感想でした。
7colors sketchは一定の季節やイベントに沿ったテーマを持った楽曲を作っていくので、次は秋が過ぎた頃になるのかな。まだ今のところでは次いつ作ろうという話はしていないので、気づいたら、「はい、これ作ります」みたいなことになってるかもしれませんね。
サークルとして今動いているアルバム企画や別の方との合作もありますので、それとスケジュールで潰れないように、これからも曲作り進めていこうと思います。

それでは今回もここまで読んでいただき、ありがとうございました。


最後に、ここから下はいつもの使用プラグインや、この曲のパート振りなどのネタバレ要素をメモ程度に載せていきます。
興味のある方はどうぞ。
































「憂 -urei-」
BPM 80
7colors sketch (:quilik&虹島夕夜) feat. 花隈千冬&鏡音レン
作詞・曲・編曲: :quilik:/虹島夕夜
マスターアレンジ: :quilik:

●パート、担当分け
・:quilik:
全体マスターアレンジ、ミックス、マスタリング
リズム、FXパート、ベース
SynthesizerV 花隈千冬 ボーカル、コーラス、ラップパート全般

・虹島夕夜
コード提案
サビ ストリングスパッド、プラックメロディ
VOCALOID V4X 鏡音レン ボーカル、コーラス、ラップパート全般

◎使用プラグイン

●Idea
Plugin Boutique - Scaler2
loopcloud

●Vocal
Dreamtonics/AHS - SynthesizerV Pro - SynthesizerV AI 花隈千冬
Crypton Future Media - Piapro Studio - VOCALOID 鏡音レンV4X 

●Piano/Keys
XLN Audio - Addictive keys Mark One
Arturia - Pigments5
Klevgrand - Speldosa

●Rhythm,FX
Native Instruments KONTAKT7 - SoundIron - RAINSONG
Steinberg - GROOVE AGENT SE
Loopcloud - Chill Aura Vol.2
Sample Diggers - Chilled Trap & Future RnB
Singomakers - Psytrance Resurrection
Loopmasters - Liquid Trap
etc

●Pad/Strings
Arturia - Augumented STRINGS

●Bass
Air Music Technology - Xpand!2
Future Audio Workshop - Sublab

●EQ/FX
XLN Audio - RC-20 Retro Color
VoosteQ - Material Comp
Three-Body Tech - Cenozoix Compressor
Universal Audio - UADx 1176 Rev.A Compressor
Solid State Logic - SSL Native Flexverb
Techivation - M-De-Esser
Techivation - M-Clarity
Techivation - T-Satulator
WAVES - Silk Vocal
WAVES - MV2
WAVES - S1 Imager Stereo
Soundtoys - Little Plate
Native Instruments - Replika XT
Tone Projects - Basslane FREE
Cableguys - ShaperBox3
Sixth Sample - Clips
Three-Body Tech - Kilchhoff EQ
iZotope - Ozone11 Advanved
Mastering the Mix - LIMITER
WAVES - VU Meter Stereo



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