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賃貸戸建てに住む選択①

3年前に17年間のマンション暮らしから、戸建てに引っ越しをした。
不動産屋の担当から心配顔で、「何もないところですがいいですか?」と言われ「何も?」と聞き返してみた。
聞いていくと、確かに何もないのだ。スーパー、食べ物屋さん。そもそもあまり家がない。
確かに不動産屋さんからすると心配にもなる。今までが全てに便利なところだったから。
しかし、私たち家族には何もなくても「庭」があればそれだけでよかったのだ。
かくして引っ越しをした。「何もないところに」。でも広い庭は確保だ。それだけで十分だった。
我が家の息子たちは、引っ越しの前日から当日の2日間はペットホテルで待っていてもらう。ペットホテルのドッグランで思いっきり走り回っている間に、まさか家が変わっているなんて知る由もない。
急いで荷物の整理をし、引っ越しがひと段落したのはもう日付が変わっていた。早く息子たちを迎えに行きたい一心でがんばった。
翌日、ペットホテルに迎えに行くとくたくたに遊び疲れた息子たち。さあこれから家に帰ったらお風呂に入れられて、そのあとはぐっすり自分のベッドでぐっすり寝る。今まではそれだけだった。
しかし、「はい!着いたよ。」といってもピンと来ていない様子で車から降り、恐る恐るでも興味津々で庭に入っていった。
「なんだ~今日はドッグランのはしごか~?」と言わんばかりに走り回る息子たち。そう、これが見たかったんだ。自分たちの庭で走り回る姿が。
庭を一通りクン活すると、今度は家の中だ。一斉に家の中に入り階段を駆け上り上の階のクン活。終わったら下に雪崩のように走ってきてクン活。思い切りクン活させた。今日からここが我が家のハウスッ!だから。
人間が楽しみにしているのは翌日の朝だ。朝起きて一斉に庭に走り出していくこの子たちを見たいのだ。
さあいよいよだ。朝起きて上の階に声をかけるとだだだだだだだだだだーと走ってきた子たちが庭に走り出す。今日が初めてなのに、今までもそうだったように当たり前のように庭に走り出していく。それを眺める人間。「最高だー。何もないなんて!ここにはこんなに素敵な笑顔に溢れているじゃない!!」
「朝ごはんだよー」の声で、家の中になだれ込んでくる息子たちをみて、最高な気持ちになった。

このあたらしい我が家「賃貸戸建て」を選択したいきさつや、息子たち(愛犬)の様子、人間の奮闘を少しずつ紹介していきます。


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