小学生の仕事とは
息子が不登校になってからしばらく経ったある日。急に「ねぇお母さん。いまの僕のお仕事ってなに?」と尋ねてきたんです。
就学前、保育園へ行きたくない!なんで行かなきゃいかないの!という息子に私はこう説明したのです。
「お母さんもお父さんもお仕事があります。会社へ行かねばなりません。息子くんはまだ小さいので1人でお留守番できません。会社へ連れていくこともできません。なのでお母さん達がお仕事終わるまでの間、息子くんは保育園で待っていてもらわねばなりません。」
「保育園で過ごすのが息子くんのお仕事です」
これ…入学後も「小学校へ行くのが仕事」だと伝えていたんだよね。それを思い出した息子は「僕…お仕事できてない…」と気付き、どうしたらいいの〜?!とプチパニック。(息子には決めたルールをきちんと守りたいこだわりがあるのです)
あの時は小学校へ行くのが仕事だと言ったけれど、息子くんは小学校へ行くと身体も心も疲れてしまうから行きたくないんだよね?
うん。
小学校は、身体も心も疲れ果ててまで行くようなところではないから行きたくなければ行かなくていいよ。ただ小学校へ行くとは言ったけれど小学校へ行って何をするのが仕事かわかる?
わかんない。
息子くんのお仕事は大きく分けて3つあるよ。
1つめ。お勉強をすること。
…これは生きていく上で息子くんがやりたいことを見つけた時に助けになってくれるものだからね。学校へ行かなくても家でも出来るから家でやろう。
2つめ。家族以外の人と関わること。
…家族だと甘えが出てしまうからね。大人数だと疲れるだろうから、放デイや訪問看護を通じてコミュニケーションを学んでいこう。
3つめ。身体を動かすこと。
ずっと家にいると体力が落ちてしまう。お散歩したり、トランポリンしたり、意識して身体を動かそう。
これらの仕事をするのに大前提として規則正しい生活を送ること。朝早く起きて、夜は早く寝る。学校へ行っていた時と同じ生活リズムで過ごそう。
息子にそう伝えると、納得したようでわかった!といい、生活リズムもほぼ崩れることなく毎朝コツコツ勉強しています。
決められた分の勉強が終われば、あとはフリーダムなので、勉強よりもマイクラで遊んでいる時間のほうが長いと思います。ですが量より質。集中力も長く持たないので、いまはこれでいいかなと。息抜き大事。
そして家に引きこもっているわけではなく、平日は毎日外へ出ているので比較的健康な暮らしをしています。
自身が思っていた不登校像とは大きくかけ離れていますが、しっかり将来を見据えつつ、いまできることを積み重ねていくしかないのかなと。
人によっては甘やかしすぎだの、将来が心配だの、いろんなことを言われますが。結局は息子の人生であって私の人生ではない。私は親として責任を持って息子の選択をサポートするけれど、他人様は言うだけですからね。いい話の種にされるんやろなと思いつつ。どうぞお好きに。
子どものうちは世界が狭い。学校がすべてだったりする。学校から逸れたらお終いだと思う人もいる。私は違うと思う。世界は広い。学校が全てではない。自分と気の合う人は近所で出会うことなど奇跡に近い。選択肢や居場所はあればあるだけいい。
人生を少し多く歩んできた先輩として、親として、こんな生き方あるぞ。こういう選択肢もあるぞ。息子にいろんな選択肢を与えたい。生き方はひとつじゃない。