眼も手も動いているが、耳は空いている
【この記事の想定読者】
———つまりは、耳以外は拘束されているが、逆に聴覚は自由な仕事人。
はじめに
ある日、いもさんのこんな投稿を目にしました。
そうなんですよね。自分の時間で創作や、何かの組み上げをやっている方は、大事なことですが、日常必須なルーティンで時間を使うときに、茫洋とした焦りを感じがちなんですよね。
しかし、視点を少し変え、この時間をアウトプット時には追い付かない、「貴重なインプット時間」と捉えなおす事で、活路が見えてきます。
私個人は、逆に「もっと家事はないんかい!」とか、拘束作業をもっとさせろぉ!」と、終には言い出す始末となり、ネガティブイメージが付きやすいそれらを、極上の楽しい時間に調理できる事で、皆さまの一助になればというのが本稿の目指すところであります。
基本装備
ネットワークから音源を抽出するのにPCを使用します。その際Windows対応のアプリケーションcraving explorerを使用します。
様々な音声抽出ソフトを試してきましたが、常用性、整備性、速度性、総合的な視点で最も有効だったのがこちらです。また使用の際は、各自よくお調べの上、自己責任での運用をお願いします(真顔)。
音源をPCダウンロードフォルダなどにある程度抽出できたら、それをスマートフォンに流し込みます。この場合のやり方は有線・無線、またネットワーク経由など、各自のやり方を環境によって確立することが必要なので詳細は割愛します。
※アンドロイドユーザであれば、最も脳直なのは、スマホ・PC共通IDのGoogleドライブに放り込んでやり取りすることです。
あとはシンプルで、これを作業の合間に音源が流せるアプリを使って流すだけですが、個人的には音楽特化のアプリよりは、ファイル管理のアプリ付属の音楽機能で運用したほうが、日々の音源ファイルの追加や削除、またフォルダによる整理に役立つのでおススメです。
何を聴くか?
これこそ個人のチョイスとセンスに全て依るものですが、示唆するとすれば、「短時間作業」には「短時間音源」が、「長時間作業」には「長時間音源」が優れています。
具体的に例を挙げるとすれば、
個人的にはこのような分類で視聴時間運用をしています。
私人凡例
以下は、私ことQuieterが、今まで聞いてきた音源チョイスの一例であります。
この公開行為というのは、私室の本棚と同じく、ものすごーく個人の性格や、人間性が透けて見えるので、ひと様にお見せするのもアレとは思いますが、恥を忍んで露出させていただきます。
■長時間番組シリーズ
注1:グレーゾーンなので、音源調査は個人の責任でお願いします。
・100分de名著
名著の概要と、解説や考察を交えて聴ける珠玉の音源快楽です。
・アインシュタインロマン
物理学が分からなくても、なんとなくわかった気になれる、
科学と幻想の塩梅が素敵な物語。
■映画解説シリーズ
最近見た映画にとどまらず、昔見た映画や、記憶から離れない映画などのタイトルに「感想」や「批評」の項を加えた動画を探すと捗ります。
■ドラマCDシリーズ
検索項目に「ドラマCD」で並ぶもの、これもグレーゾーンなので、音源調査は個人の責任でお願いします。
■ホラーもの
決して日が暮れてから聞いてはいけませんが、昼間の外作業などに聞くと陰陽が中和されて、かなりいい感じになります。
■ゲーム散歩系シリーズ
ゲームの解説に、その道の関係者をよんで解説をお願いする企画。個人視点だったレイヤーに、制作サイドや、より深いレイヤーからの視点が得られるのでオススメ。
■クリエイタースポット
■むちゃ×3 おもろい美術教養
・インスタントフィクション
芸人ピース又吉さんによる、インスタントに作られた文章を、後から解析の力で肉付けしていく稀有で楽しすぎる動画。強烈にオススメ。
■休憩
「Fortnite」を知らなくても、「千と千尋の神隠し」を履修しているだけで腹筋が鍛えられる一本。
■TRPGシリーズ
TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)は、まとめ役とプレイヤーが、会話とダイスで物語を紡ぐ、まさに聴覚にベストフィットなジャンルです。集う人員によってひとつの物語ながら、その内容は千差万別なので、フレッシュかつスルメ味の強烈な推しジャンルです。
・カタシロ
TRPGと言っといて、いきなり舞台ですが、ゲストに多彩なジャンルからの参入があるので、とっつきやすいのが特徴です。ゲストと同じく、視聴者も情報ゼロからのスタートで、心の準備もいりません。
・冒涜都市Z
20世紀初頭の米国発、ジャングルの最奥行き。ダイスとカード、そして割り振られた目的。全セッションを通じて、シリアスからジョーク、即興から仔細、宿命から奇跡、TRPGのエッセンスがつまったシリーズ。
・ここで長く生きて
ホラー、家族、閉鎖空間、神話性。逃げられない環境で、異常と対峙する時、人はそれを受け入れるのか、否定するのか、諭すのか、壊すのか。
・ハッピーエンドデスゲーム
ダイスきと、(サイ)コロしたいは良く似ている。
カードにより与えられた数々の役の要素を持って、デスゲームをあなたはどう乗り切るか。
ちなみにこの作者さんは、一時期業界をひっくり返した「ロールプレイングフィクション:レッドドラゴン」の生存者(サバイバー)です。
あの体験で、脳内のゲートが開いちゃったんですって。
・ウルトラヒロイック
長いです。長編です。ドラゴンクエストや、ファイナルファンタジー、また昨今のJRPGの素地があれば、必ず突き刺さる物語です。長編の意味があります。
・超推理!トッテツケ探偵社 トテタン
あなた方は探偵だ。あなた方の推理は「全て当たる」。あなた方は多様な証拠品を押収する。集めた証拠品全てを使って出した推理は「必ず全て現実となる」。
・新世界より
——曰く、コロンブスは狂っている。
命じられた調査船に乗り合う思惑異なる曲者ともども。逃れることの出来ぬ大いなる海原で、伸るか反るか、ダイスとトークの向かうがまま。行きつくは破滅か、栄光か。
〇単体作品
・ロスト・ロワイアルシティ
ダイス目のファンブル(最も悪い目)が出たらキャラクターはその場で死ぬ。物語とキャラ設定にコンセプトがいかに重要な後押しをするかがよくわかる良例。それを抜きにしても顔のよい男たちが、シリアスな笑いに転倒する状況は、公の場で笑いをこらえきれなくなること必至。
・マダミス / 四人の令嬢と執事たち
TRPGではなく、マーダーミステリージャンルですが、完成度が高い。
二人一組のバディを4セット、合計8名の令嬢と執事の中に、殺人者がいる。
複雑な関係性の中で、相手を守るのか吊るすのか、信じるのか否定するのか。物語は動き出す。
まとめ
いかんいかんです。
挙げていると、切りがなくなりますので、このへんで止めときます。
おわかりの通り、こういった聴覚快楽に必要な時間は膨大です。ただこの膨大な時間が、あなたを拘束していた、同じく膨大な時間とすげ代わるとすれば、それはちょっと素敵な意識改革だと思いませんか?
それではこれにて失礼します。空が白んできました。
書いた人:Quieter