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【福井の伝統工芸品を未来へ】
介護職から生まれた「伝統工芸品販売」
福井県で介護の仕事をするEさんは、介護の傍ら地元福井の特産品をECサイトで3年前から販売しています。取り扱うのは「伝統工芸品」。
特に地元・福井県の工芸品に特化し、その魅力を広めています。
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福井県の伝統工芸の魅力
福井県は、嶺北(レイホク)と嶺南(レイナン)に分かれた日本海に面した地域です。
嶺北エリア:県庁所在地・福井市があり、広大な平野が広がる。
嶺南エリア:山が多く、若狭湾の美しい海岸線が特徴。冬は積雪が多い「雪国」。
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また、福井県は眼鏡フレームの生産や越前ガニで有名なだけでなく、
日本でも屈指の伝統工芸品の盛んな地域です。
長い歴史と独自の技術が受け継がれ、「越前」と名の付く工芸品が多く存在します。
福井県を代表する伝統工芸品
越前漆器(約1500年の歴史を誇る、日本最古の漆器)
越前焼(約700年の伝統を持つ陶器)
越前打刃物(日本六古窯の1つで、実用性と芸術性を兼ね備える)
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越前の工芸品の特徴
越前地方(福井県)は、日本有数の伝統工芸品の産地であり、「越前漆器」「越前焼」「越前打刃物」などが特に有名です。それぞれの工芸品には 長い歴史と独自の技術 が受け継がれています。
1. 越前漆器(えちぜんしっき)
🔸特徴
✅ 約1500年の歴史 を持つ、日本最古の漆器の一つ
✅ 丈夫で長持ち(耐久性が高い)
✅ 漆の塗りの技術が優れている(艶やかな仕上がり)
✅ 蒔絵や沈金などの伝統技法 で装飾される
🔹どんなものがある?
椀(お椀)、重箱、お盆、酒器など、日常使いできる器が豊富。
🔹なぜ有名?
・日本最古の漆器であり、奈良・平安時代から貴族や武士にも愛用されていた。
・江戸時代には全国に広まり、現在も高級漆器として評価が高い。
2. 越前焼(えちぜんやき)
🔸特徴
✅ 日本六古窯(にほんろっこよう) のひとつ(約850年の歴史)
✅ 素朴でシンプルなデザイン(無釉の焼き締め陶器)
✅ 頑丈で水漏れしにくい(高温で焼くため)
✅ 鉄分を多く含む土を使用 → 赤黒く風合いのある焼き上がり
🔹どんなものがある?
水がめ、すり鉢、酒器、茶碗、花器など
🔹なぜ有名?
・室町時代以降、日常使いの器として重宝された。
・日本六古窯の一つであり、古くから技術が継承されている。
3. 越前打刃物(えちぜんうちはもの)
🔸特徴
✅ 約700年の歴史(鎌倉時代に刀鍛冶が移住して始まった)
✅ 火づくり鍛造(昔ながらの鍛冶技術を守る)
✅ 包丁・鎌・ナイフなどの切れ味が鋭い
✅ 職人の手作業による仕上げ(一つひとつが手作り)
🔹どんなものがある?
包丁(料理用)、鎌(農具)、鉈(なた)、ナイフなど
🔹なぜ有名?
・日本刀と同じ製法で作られ、切れ味が非常に優れている。
・料理人や農業従事者から高く評価されている。
越前工芸の魅力まとめ
長い歴史と伝統技術がある(千年以上続く工芸も!)
実用性が高い(日常生活で使える)
職人の手仕事による高品質な仕上がり
全国・海外でも評価されている(近年は海外展開も進む)
越前の工芸品は、単なる装飾品ではなく 「使いながら楽しむ伝統文化」 というのが大きな魅力ですね!✨
副業のきっかけは「お年寄りとの会話」
Eさんが伝統工芸に興味を持ったのは、介護の現場でお年寄りと接する中で工芸品の話を聞くようになったことがきっかけでした。
「お年寄りとの会話が弾まないことが悩みでしたが、伝統工芸の話をすることで共通の話題ができ、会話が弾むようになりました。最初は知識がなかったものの、少しずつ学んでいくうちにその魅力に気づきました。」
現在はSNSを活用し、伝統工芸品の魅力を発信するだけでなく、工芸品の贋作問題などについても啓蒙活動を行っています。また、若い世代へのアプローチを強化し、職人の需要を増やすことも目標の一つです。
今後の展望:海外市場への挑戦
国内での伝統工芸品の需要は年々減少しており、2018年には職人が10年間で約700人も減少したと言われています。また、海外への輸出は全体の1割程度にとどまっています。
しかし、近年は海外で日本の伝統工芸品への関心が高まっており、Eさんは今後、海外への販路を広げることを目指しています。
「日本の工芸品には世界で通用する価値があります。国内の需要が減少している今だからこそ、海外市場に目を向け、伝統技術を次世代に繋いでいきたいです。」
まとめ:「学び」は身近なところに
「人生100年時代」と言われていますが、実際には80歳まで生きることさえ難しい現実があります。
介護の現場では、ジェネレーションギャップによるコミュニケーションの課題も多いですが、Eさんのように**「生きた知識」を学び、それを活かすこと**が一つの解決策になり得ます。
このブログでは、
自信を身につける方法
他者に貢献することの大切さ
サイドビジネスとしてのスモールビジネスの可能性
について発信していきます。今後もぜひチェックしてください!